Steam City: The Return of the Drowned Heroes ― スチーム・シティ ― 溺死状態の英雄たちの帰還 ―
「いつも応援ありがとうございます!よりクオリティの高い物語をお届けするため、今後の更新ペースを【毎週 月・木・土の0:00】に変更させていただきます。引き続き、大友忍軍とスチームパンクな忍者の旅をお楽しみください!」
Xで毎日イラストを投稿しています。
幕末!忍者スチーム・ワールドの世界!
蒸気機関戦闘忍者飛行船!
サイレントサンダー震電丸!
震電丸の五影!
ビリー・ザ・キッド!
大友忍者!
https://x.com/sa104095
是非!
ご覧下さい!
Steam City: The Return of the Drowned Heroes
― スチーム・シティ ― 溺死状態の英雄たちの帰還 ―
夜明け。
東の海から昇る朝日が、豊後国・別府の海を黄金色に染めていた。
硫黄の香りを運ぶ湯けむりが町中を包み込み、あちらこちらの温泉から白い蒸気が立ち上る。
別府――。
古くから「傷を癒やす湯治の里」として知られる温泉都市。
戦で傷ついた侍も、旅人も、商人も、この町で身体を休め、新たな人生へ歩き出してきた。
しかし今の別府は、それだけではない。
大友宗麟の時代から続くポルトガル、オランダ、イギリス、フランス、ドイツとの交流により、西洋技術を吸収し続けた結果、日本屈指の蒸気機関都市へと発展していた。
巨大な蒸気工場。
蒸気ボイラー。
飛行船整備工場。
蒸気機関車工場。
造船所。
そして影丸・インフェルノが発明したスチーム・コアによって、高濃度スチーム・ガスを利用した飛行船が実用化され、別府は世界最先端の航空技術都市となっていた。
港では蒸気船が汽笛を鳴らし、
山側では飛行船が空へ昇る。
街中には電球が灯り、
蒸気発電所が昼夜を問わず稼働している。
湯けむりと蒸気。
癒やしと科学。
その二つが共存する町――。
それが豊後国・別府であった。
---
別府港飛行船基地。
見張りの忍者が空を指差す。
「帰ってきたぞ!」
巨大飛行船――
シャドウ・ホーク《闇鷹》。
船体は無数の砲弾跡。
焼け焦げた装甲。
裂けた気嚢。
誰が見ても、生還そのものが奇跡だった。
港には既に数千人の藩士、技術者、町人が集まっていた。
新聞は前夜の号外で伝えていた。
「USSサスケハナ撃沈!」
「幕府艦隊敗走!」
人々は歓声を上げる。
「勝った!」
「大友忍軍だ!」
「日本を救った英雄たちだ!」
飛行船がゆっくり着陸する。
蒸気を吹き上げながら接地する巨体。
歓声は最高潮となった。
しかし――
貨物ハッチが開いた瞬間、
歓声は静まり返る。
担架。
一つ。
二つ。
三つ。
次々と運び出される重傷者。
右腕を失いかけた影丸・インフェルノ。
左腕を切断された鉄馬・フォイセ・ブーメランギ。
胸を貫かれたビリー・ザ・キッド。
炉・ア・ガーラ・デ・フェーロ。
珠・ア・プラーガ・ヴェルメーリャ。
そして巨大な身体を横たえた影丸・フランケンシュタイン・Jr。
町中がざわめく。
「まさか……」
「大友忍軍最強部隊が……」
「あれほどの戦いだったのか……」
「生きているのか?」
医療忍者が叫ぶ。
「生きている!」
「まだ全員、生きているぞ!」
その一言で、
涙を流す者。
拳を握る者。
静かに頭を下げる者。
英雄たちは勝利した。
だが、その代償はあまりにも大きかった。
すぐさま蒸気機関車が待機する。
専用医療車両。
蒸気で動く救急列車。
負傷者を乗せると汽笛が鳴る。
「ポォーーーッ!」
列車は走り出す。
途中から山肌を登る蒸気ケーブルカーへ接続。
巨大な要塞寺院――
吉祥寺。
医学。
忍術。
蒸気科学。
その全てを集めた、大友忍軍最大の研究・医療拠点。
英雄たちは、生死を懸けた最後の戦いへ向かう。
それは戦場ではない。
**「命を取り戻す戦い」**だった。
――続く。
読んでくださり、ありがとうございます。
ブックマーク・いいね・評価、励みになっております。
悪い評価⭐︎であっても正直に感じた気持ちを残していただけると、
今後の作品作りの参考になりますので、よろしくお願いいたします。




