小倉口の戦い!アメリカ戦艦飛行船VS大友忍者戦闘飛行船第四十七話 Brothers in Steamfire ― 蒸気が結ぶ戦友 ―
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小倉口の戦い!アメリカ戦艦飛行船VS大友忍者戦闘飛行船
第四十七話
Brothers in Steamfire
― 蒸気が結ぶ戦友 ―
燃え盛る小倉城。
炎に包まれた巨大戦艦飛行船は、高濃度スチーム・ガスの再充填によって、ゆっくりと夜空へ浮かび始めていた。
艦橋。
艦長ブキャナンはスチーム・モニターを見つめ、不気味な笑みを浮かべる。
「ブヒャ! ブヒャ! ブヒャ!」
画面には、一人の男が映っていた。
ビリー・ザ・キッド。
右胸にはスチーム十字手裏剣が深々と突き刺さったまま。
それでも左手にはスチーム・リボルバーを握り締め、巨大戦艦へ真正面から立ちはだかっている。
「ブヒャァァァッ!」
「裏切り者が一人でサスケハナを止める気か!」
「笑わせるな!」
副艦長が冷静に報告する。
「艦長。小型戦闘飛行船が接近しています。」
「あの忍者飛行船です。」
「母艦の砲塔もこちらへ向いています。」
「ブヒャ!」
「ジャップごときが!」
「このワシを倒せると思っておるのか!」
ブキャナンは右手を振り上げる。
「全砲塔!」
「裏切り者ビリー・ザ・キッドをロックオン!」
「ファイアァァァ!」
轟音。
使用可能な十六門の砲塔が一斉に火を噴いた。
十六発のアームストロング弾。
夜空を切り裂き、一直線に迫る。
――その少し前…
ビリーは荒い息を繰り返していた。
「ふー……。」
「ふー……。」
右胸から血が流れ落ちる。
珠・ア・プラーガ・ヴェルメーリャは涙を浮かべ、その背中を見つめる。
「ビリーさん……。」
ビリーは静かに炉・ア・ガーラ・デ・フェーロの前へ歩み寄った。
膝をつき、左手でガーラの身体を支え起こす。
「……この胸に刺さったスリケン…」
「まだ…動かせるか?」
ガーラは苦しそうに笑う。
「動かせる……。」
「だが抜けば……お前は出血で死ぬ。」
ビリーも笑った。
「このままでも……撃ち殺される…」
「だったら……賭けるしかねぇなぁ…」
ガーラは静かにうなずく。
「そうだな…」
覚悟は決まった。
ガーラはスチーム十字手裏剣を握る。
「耐えろ。」
一気に引き抜く。
ビリーは歯を食いしばった。
「ぐっ……!」
吹き出す血。
だがガーラは迷わない。
蒸気で赤熱させた十字手裏剣を傷口へ押し当てる。
ジュッ――。
蒸気が立ち上る。
応急処置。
最低限の止血。
ビリーは荒い呼吸を整え、ゆっくりと立ち上がった。
「借りが…できたな…」
「戦友なら…お互い様だ…」
ガーラも立ち上がる。
「今だけは……敵ではない…」
二人は並んで巨大戦艦を見上げた。
「来るぞお!」
ビリーが叫ぶ。
十六発の砲弾が迫る。
ビリーは両手でスチーム・リボルバーを構えた。
気功線!
ホーミング弾丸!
十二連射!
蒸気の軌跡が夜空へ駆け上がる!
一方、ガーラは右腕を振り抜いた!
「スチーム十字手裏剣!」
「ホーミング投射!」
ギャルルルルルルルルルルッ!
白い蒸気が渦を巻く。
十二発のホーミング弾が砲弾へ吸い込まれる。
インターセプト!――空中爆発!
夜空が白く染まる。
しかし!
四発が突破した!
「まだ来る!」
ガーラの遠隔操作!
十字を指先で切る!
指先からのスチーム電波!
十字手裏剣が閃く!
一発!
二発!
三発!
四発!
すべて真っ二つ!
爆炎が小倉の夜空を真昼のように照らした。
全弾インターセプト!迎撃成功!
静寂。
そして。
二人は同時に膝をつく。
「二回目は……。」
ビリーが笑う。
「無理そうだな…」
ガーラも笑った。
「ああ…」
「次は…誰かに任せよう…」
二人は声を上げて笑った。
笑う!
笑う!
楽しそうに!
死を覚悟した者だけが浮かべる、晴れやかな笑顔だった。
その笑顔を見たプラーガは涙を流す。
「ありがとう……。」
その瞬間。
小倉城上空。
シャドウ・ホーク《闇鷹》から補給を終えたデステロ隊、九機のスチーム・ファイターが一斉に急降下を開始した。
「全機!」
鞍馬・デステロが叫ぶ。
「艦橋を叩け!」
丸い導火線付きの蒸気爆弾が雨のように降り注ぐ。
――轟音。
艦橋が爆炎に包まれた。
装甲板が吹き飛ぶ。
「ブヒャアアア!」
ブキャナンは衝撃で転がり、再び配管へ股間を激突。
「くそぉぉぉ!」
鞍馬・デステロは燃え上がる艦橋を見据え、拳を握る。
「間に合えよ……デスペラード!」
その声に応えるように。
夜空を裂く一筋の蒸気。
サイレントサンダー震電丸・空中強襲仕様。
夜叉丸・デスペラードが、サスケハナへ向けて一直線に急降下を開始した――。
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