「四境戦争後の坂本龍馬!」 小倉口の伝説 ― The Legend of the Kokura Front ―
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『幕末!忍者スチーム・ワールド戦記!』
「四境戦争後の坂本龍馬!」
小倉口の伝説
― The Legend of the Kokura Front ―
---
――萩城・大広間――
長州藩士たちの間では、激しい議論が続いていた。
武力による倒幕か。
それとも無血開城か。
そのとき――
坂本龍馬が静かに口を開いた。
「そうじゃ。」
「まだ皆に伝えておらんことがある。」
桂小五郎が龍馬に視線を向ける。
「坂本くん?」
龍馬は穏やかに微笑んだ。
「桂さん。」
「小倉口の戦いのことじゃ。」
広間の空気が一変する。
前原一誠。
山県有朋。
山田顕義。
そして四境戦争を知る長州藩士たちが、龍馬に注目する。
---
――小倉口の戦い――
龍馬は語り始めた。
「小倉口では――」
「地上では海戦と陸戦が同時に展開されておった。」
「しかし……」
龍馬は窓の外へ視線を向ける。
「そのとき。」
「空では――」
一拍置き。
「大友忍軍が交戦しておった!」
長州藩士たちがどよめく。
龍馬は続ける。
「忍者戦闘飛行船――」
「シャドウ・ホーク!」
「通称、闇鷹じゃ。」
---
――そして、敵は――
龍馬は両手を広げて続けた。
「相手は――」
「アメリカの戦艦型飛行船!」
「USSサスケハナ!」
「おおおおおおおお!!!」
長州藩士たちが一斉に声を上げる。
伊藤博文は思わず身を乗り出す。
「USSサスケハナ……!」
井上馨も驚愕する。
「空を航行する戦艦と交戦したというのか!?」
龍馬は力強く頷いた。
「その通りじゃ!」
「地上で戦が行われている間――」
「空では!」
「飛行船同士の戦闘が展開されておった!」
---
「世界初!」
龍馬が声を張る。
「飛行船同士による本格的戦闘!」
「これが世界初じゃ!」
「おおおおおおおおおお!!」
広間は騒然となる。
山田顕義が立ち上がる。
「世界初の空中戦……!」
山県有朋も目を見開く。
「我々が地上から目撃していたあの現象が……!」
龍馬は静かに頷いた。
「左様じゃ。」
---
――空中砲撃戦――
龍馬は身振りを交えて説明を続ける。
「空中ではアームストロング砲が応酬されておった。」
「ドォォォォン!」
「ドォォォォン!」
小倉湾上空で目撃した光景を思い起こしながら、龍馬は語る。
「砲弾が空を切り裂き」
「飛行船は黒煙を上げながら機動し」
「そして――」
「シャドウ・ホークがサスケハナへ接近した!」
「おおおおおおお!」
前原一誠の目が輝く。
「空中砲撃戦とは……!」
---
――スチーム・ファイター隊――
龍馬はさらに続ける。
「しかし、それだけではない。」
「シャドウ・ホークから――」
「小型戦闘飛行船が展開された。」
「スチーム・ファイター隊!」
「おおおおおおお!」
山田顕義が息を呑む。
「小型機による攻撃部隊か……!」
龍馬は力強く頷く。
「その通りじゃ。」
「小型機群が――」
「サスケハナへ一斉に襲いかかった。」
「空を縦横無尽に駆け巡り」
「敵艦へ攻撃を加えたのじゃ。」
長州藩士たちは完全に話に引き込まれていた。
---
――そして――
龍馬は影丸・インフェルノを見た。
「そして最後に――」
影丸は静かに佇む。
龍馬は続ける。
「忍者が空を飛んだ。」
「……!」
「影丸・インフェルノ殿をはじめとする」
「大友忍軍の忍者たちが」
「背部に――」
「STEAM・ジャンパーを装備し」
「蒸気機関による推進力で」
龍馬は両腕を広げる。
「空へと飛翔した。」
「サスケハナへ向けて!」
「おおおおおおおおおお!!!」
---
――STEAM・NINJA――
長州藩士たちは、もはや言葉を発しなかった。
龍馬は静かに影丸へ視線を向ける。
影丸は深く一礼する。
龍馬は語る。
「忍術のみではない。」
「蒸気技術のみでもない。」
「その二つを融合させた存在がある。」
龍馬は拳を握る。
「忍術とSTEAM技術を統合した戦士。」
一拍置き。
「その名は――」
「STEAM・NINJAじゃ。」
---
「おおおおおおおおおおおお!!!」
萩城全体が震えるほどの歓声が上がる。
前原一誠。
山県有朋。
山田顕義。
品川弥二郎。
伊藤博文。
井上馨。
広沢真臣。
そして桂小五郎。
全員の視線が――
強い光を帯びていた。
---
――「我々は目撃していた」――
山県有朋が立ち上がる。
「待て。」
「我々は、その戦いを確かに目撃していた。」
前原一誠も頷く。
「その通りだ。」
「小倉口において――」
「我々は地上から空を見上げていた。」
「小倉城にサスケハナが一時的に墜落するのを見た!」
井上馨が続ける。
「海上からも確認していた。」
「巨大な飛行体が空に存在していた。」
「小倉城に飛行船が砲撃して炎上していた!」
伊藤博文も記憶を辿る。
「砲声が空から響いていた。」
「煙が空へと立ち上っていた……。」
龍馬は静かに頷く。
「左様じゃ。」
「皆が目撃しておった。」
「ただし――」
「その正体を理解しておらなんだ。」
桂小五郎が静かに言う。
「つまり……」
「我々が地上で戦っていたその上空で――」
龍馬は言い切る。
「別の戦争が展開されていたということか。」
---
――萩城、静寂――
誰一人として言葉を発しない。
長州藩士たちは、あの日の小倉口を思い返していた。
地上では銃声。
海上では砲声。
そして――
空から響いていた未知の砲撃音。
その意味を、誰も理解していなかった。
その空のさらに上で――
大友忍軍とUSSサスケハナの戦闘が行われていたのである。
桂小五郎は静かに影丸へ視線を向ける。
「影丸殿。」
影丸は静かに応じる。
「はい。」
桂は問う。
「貴殿らは――」
「我々が戦っている間も、空で戦っていたのか。」
影丸は静かに答えた。
「長州を守るために。」
桂はしばし沈黙し、そして静かに頷いた。
その瞬間、長州藩士たちの認識は大きく変わる。
大友忍軍。
STEAM技術。
忍術。
空中戦。
それらが融合した存在――
STEAM・NINJA。
龍馬は穏やかに微笑む。
「ゆえに――」
「日本を守る手段は、武士の刀だけではない。」
「新たな技術。」
「新たな軍事力。」
「そして新たな思想。」
「それらすべてが必要となる。」
桂小五郎は仲間たちを見渡す。
そして――
全員がこれまでとは異なる視線で、
空を見上げていた。
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