「四境戦争後の坂本龍馬!」 Persuading Choshu to Choose a Bloodless Surrender ― The Debate at Hagi Castle ―
「いつも応援ありがとうございます!よりクオリティの高い物語をお届けするため、今後の更新ペースを【毎週 月・木・土の0:00】に変更させていただきます。引き続き、大友忍軍とスチームパンクな忍者の旅をお楽しみください!」
Xで毎日イラストを投稿しています。
幕末!忍者スチーム・ワールドの世界!
蒸気機関戦闘忍者飛行船!
サイレントサンダー震電丸!
震電丸の五影!
ビリー・ザ・キッド!
大友忍者!
https://x.com/sa104095
是非!
ご覧下さい!
ブックマーク・いいね・評価、励みになっております。
悪い評価⭐︎であっても正直に感じた気持ちを残していただけると、
今後の作品作りの参考になりますので、評価をよろしくお願いいたします。
『幕末!忍者スチーム・ワールド戦記!』
「四境戦争後の坂本龍馬!」
Persuading Choshu to Choose a Bloodless Surrender
― The Debate at Hagi Castle ―
---
――萩城・大広間――
萩城。
その大広間。
上座には――
毛利敬親。
長州藩主である。
その前には羽織袴姿の重臣たち。
桂小五郎。
井上馨。
伊藤博文。
前原一誠。
広沢真臣。
山県有朋。
山田顕義。
品川弥二郎。
そして長州藩士たち。
その一角には――
治療のため別府に滞在している、
高杉晋作。
その姿はない。
だが――
高杉の存在は、この部屋の誰もが強く意識していた。
そして中央には、
坂本龍馬。
その後ろには、
カルヴァ(岡田以蔵)。
夜叉丸・デスペラード。
プラーガ。
影丸・インフェルノ。
大友忍軍。
豊後藩士たち。
昨夜、薩摩で「無血開城」の方針をまとめた龍馬は――
今度は長州に同じ提案をする。
---
――桂小五郎が問う――
桂小五郎が口を開く。
「坂本くん。」
龍馬を見る。
「まず聞かせてもらいたい。」
「薩摩では……どのような話をした?」
龍馬は頷く。
「桂さん。」
「薩摩でも、まったく同じ話をしたぜよ。」
井上馨が身を乗り出す。
「具体的には?」
龍馬は答える。
「倒幕じゃ。」
「幕府を終わらせる。」
「そこは変わらん。」
前原一誠が腕を組む。
「ならば――」
「戦うのか?」
龍馬。
「いや。」
「そこが違う。」
広間がざわつく。
---
――「戦いたい気持ちは分かる」――
龍馬は長州藩士たちを見渡す。
「みんなが幕府と戦いたい気持ちは、わしにも分かっちゅう。」
「長州は、何度も戦ってきた。」
「四境戦争でも――」
「長州の者たちは命を懸けて戦った。」
山県有朋が静かに答える。
「我々には、幕府に対する悔しさがあります。」
前原一誠も続く。
「その悔しさを……ここで晴らしたい。」
龍馬は頷く。
「分かる。」
「じゃが――」
龍馬は日本地図を広げる。
---
――外国の脅威――
「日本人同士が戦い続けて――」
「日本そのものが弱くなったら、どうする?」
伊藤博文が地図を見る。
龍馬は続ける。
「外国勢力は、それを見逃してくれると思うか?」
「違う。」
「日本が内戦で疲弊すれば――」
「その隙を狙ってくる。」
井上馨が険しい表情になる。
龍馬はさらに言う。
「清国を見てみい。」
「列強の圧力によって、国の主権や領土を大きく脅かされておる。」
「日本も同じ道を歩くことになったら――」
「幕府を倒しても、日本そのものを守れん。」
伊藤が低く呟く。
「……日本を一つにする必要がある。」
龍馬。
「そうじゃ。」
「薩摩も長州も、最後には同じ国を守らにゃならん。」
---
――高杉晋作の書状――
龍馬は懐から一通の書状を取り出した。
「それから――」
「高杉さんからじゃ。」
桂の表情が変わる。
「高杉から……?」
龍馬は書状を差し出す。
桂が受け取る。
ゆっくりと開く。
そこには――
長州の未来。
薩摩との協力。
そして――
新しい日本を作るための意思が記されている。
桂は静かに読み進める。
やがて――
顔を上げる。
「……高杉は?」
龍馬。
「別府じゃ。」
「別府で療養中じゃ。」
山田顕義が尋ねる。
「容体は……?」
龍馬は少し表情を和らげる。
「顔色もええ。」
「食欲もある。」
「じゃが――」
一同が息を呑む。
「別府での治療をやめて、あの土地を離れたら……」
龍馬は静かに首を振る。
「命に関わる。」
広間が静まり返る。
---
――長州の者たち、安堵――
桂が心配そうに聞く。
「……高杉は、別府から出られないのか。」
龍馬。
「今はな。」
「じゃが、豊後藩にはいつでも来れるぜよ。」
「別府には大友忍軍もおる。」
「高杉さんが必要な時は、長州から豊後へ来ればええ。」
桂の表情が少し和らぐ。
井上も頷く。
「それなら安心だ。」
伊藤も笑う。
「高杉が別府で治療を続けられるなら……。」
山県有朋も頷く。
「我々も安心できます。」
龍馬。
「高杉さんは、まだ終わっちゃおらん。」
「日本の未来を見るために――」
「生きてもらわにゃならん。」
---
――聖痕のジャガス鬼姫からの書状――
龍馬は、もう一通の書状を取り出す。
「そして――」
「これも見てもらいたい。」
桂が受け取る。
そこには――
聖痕のジャガス鬼姫。
そして、
豊後藩主。
からの意思が記されていた。
龍馬が説明する。
「もし――」
「長州と薩摩が無血開城に協力するなら。」
「大友忍軍は――」
一呼吸。
「三十艘の木造簡易戦闘飛行船を用意する。」
長州藩士たちがざわめく。
「三十艘……!」
龍馬。
「江戸までの護衛じゃ。」
「さらに――」
龍馬は空を指差す。
「大友忍軍の忍者戦闘飛行船――」
「シャドウ・ホークも護衛につく。」
「おおおおおお!」
長州藩士たちから歓声が上がる。
山田顕義が驚く。
「空から江戸まで……!」
山県有朋も考え込む。
「それほどの戦力があれば……。」
夜叉丸・デスペラードが静かに言う。
「江戸までの移動そのものを、これまでとは比較にならないほど迅速にできます。」
---
――影丸・インフェルノの提案――
その時――
影丸・インフェルノが前へ出る。
「もう一つ。」
全員が振り向く。
影丸は淡々と告げる。
「長州藩が無血開城に同意するのであれば――」
「今回、皆様が乗ってきたものと同型の――」
「木造輸送飛行船一艘を、長州藩へ販売することが許可されています。」
「…………!」
一瞬、静寂。
そして――
「おおおおおお!」
「長州が飛行船を持てるのか!」
「空から物資を運べる!」
「情報伝達も変わるぞ!」
影丸。
「聖痕のジャガス鬼姫殿。」
「そして豊後藩主殿の意向です。」
長州藩士たちの目が輝く。
だが――
---
――「それでも、我々は戦いたい!」――
前原一誠が立ち上がる。
「しかし!」
「我々は武力で幕府を倒すために戦ってきた!」
「今さら戦わずして終わらせるなど――」
山県有朋も続く。
「長州の兵たちは、戦う覚悟をしている!」
山田顕義。
「我々の仲間たちは、四境戦争で命を懸けた!」
品川弥二郎。
「その悔しさを――」
「ここで晴らすべきではないのか!」
広間が一気に熱くなる。
「武力倒幕だ!」
「幕府を倒す!」
「ここまで来て退けるか!」
龍馬は――
黙って聞いている。
カルヴァが龍馬の横に立つ。
「龍馬!」
「みんな、えらい勢いじゃき。」
龍馬は小さく笑う。
「分かっちゅう。」
そして――
ゆっくりと立ち上がった。
---
――坂本龍馬、反論――
「みんな。」
「悔しいじゃろう。」
「戦いたいじゃろう。」
「わしにも分かる。」
龍馬は長州藩士たちを見る。
「じゃが――」
「戦って勝った後のことを考えてほしい。」
「江戸が焼ける。」
「京都が戦場になる。」
「各地で兵が動く。」
「人が死ぬ。」
「産業が止まる。」
「そして――」
龍馬は日本地図の外側を見る。
「外国勢力が、その隙を見る。」
「日本が疲れ切ったところへ――」
「外国が来たらどうする?」
沈黙。
---
――龍馬の最後の言葉――
龍馬は拳を握る。
「幕府を終わらせることが目的じゃない。」
「日本を終わらせんことが目的じゃ。」
「だから――」
「勝つために戦うんじゃない。」
「日本を守るために――」
「戦争そのものを終わらせるんじゃ。」
桂小五郎が静かに龍馬を見る。
井上馨も。
伊藤博文も。
前原一誠も。
山県有朋も。
一人ずつ、龍馬の言葉を受け止めていく。
そして上座。
毛利敬親が、静かに口を開く。
「……皆の者。」
全員が藩主を見る。
「長州は――」
そこで言葉を止める。
広間に緊張が走る。
毛利敬親は、ゆっくりと龍馬を見る。
「この国の未来を選ばねばならぬ。」
その瞬間――
長州の運命を決める議論は、
次の段階へ入った。
武力倒幕か。
それとも――
無血開城か。
萩城の夜は、まだ終わらない。
読んでくださり、ありがとうございます。
よろしければ、ブックマーク・いいね・評価、お願い致します。
そして、よろしければ感想を聞かせてください。
感想を一人でも聞かせて頂きたいと思っています。




