表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
117/120

「四境戦争後の坂本龍馬!」 Satsuma’s Dilemma ― 薩摩の苦悩!The Night Satsuma Chose a Bloodless Revolution

史実の薩摩側でこの場面に登場させる人物としては、西郷隆盛・大久保利通・小松帯刀に加えて、島津久光、桂久武、伊地知正治などを絡めると、薩摩藩内部の「武力で倒幕するのか、それとも新しい道を選ぶのか」という議論に厚みが出ます。鹿児島県も西郷・大久保・小松を幕末維新の中心人物として紹介しています。


また、今回の「豊後藩主」は、史実の府内藩の幕末最後の藩主である**大給近説(松平近説)**を採用するのが自然です。大政奉還後には府内藩で勤王方針が決められたことも確認できます。



『幕末!忍者スチーム・ワールド戦記!』


「四境戦争後の坂本龍馬!」


Satsuma’s Dilemma


薩摩の苦悩!― The Night Satsuma Chose a Bloodless Revolution ―


---


――薩摩藩・夜――


薩摩に到着した坂本龍馬たち。


西郷隆盛、大久保利通、小松帯刀ら薩摩の重臣たちは、龍馬たちを藩邸へ迎え入れた。


部屋には――


西郷隆盛。


大久保利通。


小松帯刀。


島津久光。


桂久武。


伊地知正治。


そして、幾人もの薩摩藩士。


龍馬の後ろには、


カルヴァ(岡田以蔵)。


夜叉丸・デスペラード。


プラーガ。


影丸・インフェルノ。


が控えている。


外には、豊後から飛来した木造輸送飛行船。


蒸気を吐きながら静かに夜空を見上げている。


---


西郷隆盛


「坂本さん。」


「長州との戦が終わった今……」


「いったい、何を考えておられる?」


龍馬は少し黙った。


そして――


「西郷さん。」


「わしは、日本そのものを変えたい。」


大久保がすぐに口を挟む。


「そのためには、徳川幕府をどうする?」


龍馬は答える。


「倒す。」


部屋がざわめく。


龍馬は続ける。


「じゃが――」


「戦って倒すとは限らん。」


---


――激論――


薩摩藩士の一人が立ち上がる。


「坂本殿!」


「我らは長州とともに戦う覚悟を決めている!」


「今さら戦を避けるというのか!」


別の藩士も叫ぶ。


「幕府を倒さねば、新しい日本など作れぬ!」


「薩摩はここまで戦ってきたのだ!」


室内の空気が一気に熱くなる。


夜叉丸・デスペラードが静かに見守る。


カルヴァは龍馬のすぐ後ろに立つ。


「龍馬……」


カルヴァが低い土佐弁で呟く。


「こりゃあ、簡単には納得せんぜよ…」


龍馬は小さく笑う。


「分かっちゅう…」


---


大久保利通


「坂本さん。」


大久保が鋭く問う。


「仮に戦わずに幕府を終わらせるとして――」


「徳川は、それを受け入れるのか?」





龍馬は答える。


「だからこそ、薩摩だけじゃない。」


「長州も動く。」


「土佐も動く。」


「そして――」


龍馬は一通の書状を取り出す。


「日本中を動かす。」


大久保が書状を見る。


---


小松帯刀


「……坂本さん。」


「これは?」


龍馬。


「新しい日本を作るための道筋じゃ。」


小松は黙って書状を読む



小松帯刀は史実でも薩長連合や大政奉還などに関わった人物であり、この作品では龍馬との信頼関係をさらに強くする。







――影丸・インフェルノの提案――


そのとき――


ずっと黙っていた影丸・インフェルノが前へ出た。


「私からも、一つ提案があります。」


薩摩藩士たちが振り向く。


影丸は静かに告げる。


「もし薩摩藩が――」


「無血開城の方針に同意するのであれば。」


一同が耳を傾ける。


「大友忍軍は、今回我々が乗って来たタイプの――」


「木造輸送飛行船一艘を、薩摩藩へ供与することを許可します。」


一瞬――


静寂。


そして。


「…………!」


「飛行船を!?」


「薩摩藩が!?」


「我が藩にも、空を飛ぶ船が来るのか!」


一気に室内が騒然となる。


薩摩藩士たちが飛行船の話で沸き立つ。


影丸はさらに説明する。


「これは、聖痕のジャガス鬼姫殿と――」


「豊後藩主、大給近説殿からも了承を得ています。」









大給近説は史実上の府内藩最後の藩主で、幕末には幕府要職にも就いていました。作品では「豊後藩主」として設定を統合します。









――薩摩、再び激論――


薩摩藩士。


「これほどの技術を持てるなら――!」


「戦えるではないか!」


「30艘の飛行船と薩摩藩の飛行船!」


「幕府に対して優位に立てる!」


別の藩士。


「そうだ!」


「これなら薩摩は強くなる!」


龍馬は苦笑する。


「……みんな、そっちへ行くんか。」


西郷も黙っている。


大久保が言う。


「確かに、これは大きな意味を持つ。」


小松も頷く。


「薩摩が空を持つ…」


しかし龍馬は首を横に振る。


「違う。」


全員が龍馬を見る。


「この飛行船は――」


「戦争をするためだけのもんじゃない。」


「人を運ぶ。」


「物を運ぶ。」


「情報を運ぶ。」


「遠く離れた日本を繋ぐ。」


影丸も頷く。


「その通りです。」


龍馬は西郷を見る。


「西郷さん。」


「これを戦争の道具にするか。」


「日本を繋ぐ道具にするか。」


「決めるのは薩摩です。」









---


――「しかし、外国はどうする?」――


――「外国勢力から、日本をどう守る?」――


激しい議論が続く薩摩藩の会議室。


倒幕をどう進めるのか。


幕府と戦うのか。


それとも、戦争を避ける道を探すのか。


薩摩藩士たちの意見は、なかなかまとまらなかった。






その時――




島津久光が、坂本龍馬を見る。


「坂本…」


「ひとつ聞きたい。」


龍馬が顔を上げる。


「はい。」


島津は地図の日本列島を指差す。


「仮にじゃ。」


「そなたの言うように、日本人同士の戦を終わらせたとして……」


「その後、日本をどう守る?」


「異国の勢力が、この国へ攻め込んできたならば?」






会議室が静まり返る。


西郷隆盛。


大久保利通。


小松帯刀。


薩摩藩士たち。


全員が龍馬を見る。


龍馬は――


ニヤリと笑った。


そして立ち上がる。


---


「そりゃあ――」


龍馬は胸を張る。


「心配いらんぜよ!」





島津久光が眉を上げる。


「ほう?」





龍馬は後ろを振り返る。


そこに立っているのは――


影丸・インフェルノ。


STEAM・テクノロジーの開発者。


そして――


大友忍軍の忍たち。


夜叉丸・デスペラード。


プラーガ。


カルヴァ。





龍馬は言う。


「大友忍軍の忍者戦闘飛行船は――」


「小倉口の戦いで!」




拳を握る。




「メリケンの戦艦飛行船!」


「USSサスケハナを撃墜したぜよ!」






「――――!!」


薩摩藩士たちがどよめく。


「メリケンの戦艦飛行船を!?」


「撃墜しただと!?」



「あの情報は!本当だったのか!」



瓦版やSTEAM・モールス信号送受信機で情報は広まっていたが真意は不明だった。


龍馬はさらに続ける。






「しかもじゃ!」


龍馬は影丸を指差す。


「大友忍軍には――」


「スチーム・ジャンパーちいう!」


「背中に装備した蒸気機関の力で――」


「空を飛ぶ道具がある!」




薩摩藩士たちの目が大きくなる。

「おお!」



龍馬。


「そして!」


「この、影丸・インフェルノ殿が!」


「USSサスケハナまで!


スチーム・ジャンパーで飛んで行き!


サスケハナの機関室を破壊したぜよ!」





一瞬――


会議室が静まり返る。


全員が影丸を見る。


影丸は静かに頭を下げる。


「……私だけの力ではありません。」


「大友忍軍の仲間たちがいたからこそ、成し遂げられたことです。」


龍馬が笑う。


「そういうことじゃ!」











---


――大友忍軍とは何者なのか――


龍馬は薩摩藩士たちを見渡す。


「大友忍軍にはな。」


「影丸・インフェルノ殿だけじゃない。」


「信じがたい忍術を使う者がおる。」


プラーガが静かに立っている。


その足元には――


無数の火蟻。


夜叉丸・デスペラードは近代戦闘術を身につけた忍者。


カルヴァ(岡田以蔵)は龍馬のすぐ後ろで警護している。


そして影丸はSTEAM機器を操る。


龍馬は叫ぶ。


「忍術だけじゃない!」


「STEAM・テクノロジーも使う!」





薩摩藩士たちが息を呑む。


龍馬は両手を広げる。


そして――





満面の笑みで叫ぶ。


「その名は!」




「STEAM・NINJAぜよ!」


---




――沈黙――


誰も言葉を発しない。


西郷隆盛は影丸を見る。


大久保利通は飛行船を見る。


小松帯刀は龍馬を見る。


島津久光は、しばらく黙っていた。






やがて――


島津久光が口を開く。


「……STEAM・NINJA。」


もう一度、ゆっくりと呟く。



「忍術と蒸気技術を……ひとつにした戦士か。」




影丸が答える。


「はい。」


「日本独自の技術と、古くから伝わる忍の技を組み合わせています。」




大久保が飛行船を見る。


「つまり――」


「日本には、外国の軍艦に対抗できる新しい戦力が生まれつつある……。」





夜叉丸が静かに答える。





「その通りです!」


---


――龍馬、最後の説得――


龍馬は再び島津久光を見る。


「じゃからこそ――」


「日本人同士で戦い続ける必要はない。」


「薩摩。」


「長州。」


「土佐。」


「そして幕府。」


「みんなが力を合わせればいい。」


龍馬は地図を指す。


「日本を一つにする。」


「そして――」


「外国勢力が攻めてきた時には、日本全体で守る。」


西郷が龍馬を見る。


龍馬は力強く言う。


「日本人同士で戦う時代を終わらせる。」


「外国に対しては、日本全体で立ち向かう。」


沈黙。


そして――


西郷隆盛が立ち上がった。


---


「……坂本さん。」


龍馬。


「はい。」


西郷。


「分かった。」


「薩摩は――」


一呼吸。


「無血開城でいこう。」


---


――薩摩藩、決断――


大久保利通が頷く。


「私も賛成です。」


小松帯刀も続く。


「薩摩も、戦争だけを目的とするのではなく、新しい日本を作る側に立ちましょう。」


島津久光も静かに頷く。


「……よかろう。」


薩摩藩士たちも次々と声を上げる。


「無血開城だ!」


「日本を守るために!」


「新しい時代を作ろう!」


龍馬は深く頭を下げる。


「ありがとうございます。」


カルヴァが龍馬の後ろで笑う。


「龍馬……やったのう。」


龍馬。


「いや。」


「まだ始まったばかりじゃ。」


---









――そして宴へ――


緊張に包まれていた部屋が――


一気に明るくなる。


「ならば!」


「今夜は飲もう!」


「おおおおお!」


料理が次々と運ばれてくる。


薩摩藩士たちは大喜び。


龍馬も笑う。


「こりゃあ、えらい宴になったのう!」


カルヴァ。


「龍馬、飲みすぎたらいかんぜよ。」


龍馬。


「分かっちゅう!」


プラーガも笑いながら、その光景を見る。


夜叉丸は静かに杯を掲げる。


影丸は窓の外を見る。


そこには――


月明かりに照らされた、


木造輸送飛行船。


そしてその向こうには、


日本の未来を変えようとする者たちの姿があった。


今夜――


薩摩は決めた。


倒幕。


しかも――


無血開城。


そして――


外国勢力から日本を守るため、日本人が一つになる。


その決断が、


やがて日本の歴史を大きく変えていくことになる。





――「STEAM・NINJA」――





その名が、薩摩の夜に刻まれた。







読んでくださり、ありがとうございます。


よろしければ、ブックマーク・いいね・評価、お願い致します。



そして、よろしければ感想を聞かせてください。


感想を一人でも聞かせて頂きたいと思っています。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ