After the Four-Border War: Reunion of the Silent Thunder Five Shadows 四境戦争後の坂本龍馬! ― 震電丸・五影との再会 ―
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After the Four-Border War: Reunion of the Silent Thunder Five Shadows
四境戦争後の坂本龍馬!
― 震電丸・五影との再会 ―
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豊後藩・別府。
蒸気機関が唸る大通り。
飛行船が空をゆっくり横切り、商店街には国内外から訪れた人々が行き交っている。
その中でも、今もっとも賑わっている店があった。
「豊後時計商館・クロノス堂」
豊後藩で大流行している懐中時計専門店である。
店内には金、銀、真鍮、水晶細工など、美しい懐中時計がずらりと並んでいた。
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店の奥では、
珠・ア・プラーガ・ヴェルメーリャと
ビリー・ザ・キッド
が仲良く時計を選んでいる。
店主が首飾り型の懐中時計を差し出した。
二つ合わせると、一つのハートになる細工が施されている。
ビリーは目を輝かせる。
ビリー・ザ・キッド
「これだ!」
「プラーガ、絶対これが似合う!」
珠は顔を真っ赤にする。
珠・ア・プラーガ・ヴェルメーリャ
「えぇ……。」
「恥ずかしいですよ……。」
それでも嬉しそうに首へ掛ける。
二人はお揃いのハートの懐中時計を購入した。
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その隣では、
坂本龍馬とお龍が時計を眺めていた。
店主が尋ねる。
「どの彫刻になさいますか?」
龍馬は迷わず答えた。
坂本龍馬
「飛行船じゃ!」
店主が驚く。
「飛行船ですか?」
龍馬は笑う。
坂本龍馬
「これからの時代は飛行船ぜよ。」
「空が世界を繋ぐ。」
「商いも。」
「旅も。」
「人の心も。」
「飛行船が変えていくぜよ。」
龍馬とお龍は、
銀製の懐中時計。
そして蓋には、
巨大飛行船の彫刻を入れることにした。
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一方、
**カルヴァ(岡田以蔵)**と
朧・デス・ルイスは、
金の懐中時計を選んでいた。
カルヴァは店主へ言う。
カルヴァ(岡田以蔵)
「子供が出来た祝いじゃ。」
「一番良い物を頼む。」
店主が頭を下げる。
「ありがとうございます。」
彫刻は、
別府湾。
そして、
Steam City・別府。
蒸気機関車。
飛行船。
時計塔。
湯けむり。
すべてが一つの絵となって刻まれる。
朧は嬉しそうに時計を抱きしめた。
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その時。
店の扉が開いた。
カラン……。
入ってきたのは、
朔太郎・オ・エスクード・デ・ペロ(山王)
そして、
雫・ア・アンジャ・グアルディン。
先ほど婚約したばかりの二人だった。
珠が真っ先に気付く。
珠・ア・プラーガ・ヴェルメーリャ
「雫!」
「朔太郎兄さん!」
嬉しそうに駆け寄る。
その横でビリーも笑顔になる。
珠は嬉しそうに説明した。
珠
「ビリーさんからプロポーズされまして……。」
「お受けしました。」
ビリーが右手を差し出す。
ビリー・ザ・キッド
「よろしく!」
普通の幕末日本なら珍しい握手。
しかし、
ポルトガルとの交流が長い豊後藩では、
誰も迷わない。
朔太郎は笑って握手した。
朔太郎・オ・エスクード・デ・ペロ
「よろしくな。」
雫も自然に握手する。
そして朔太郎が笑う。
朔太郎
「俺たちも下船して。」
「さっき婚約したばかりだ。」
ビリーと珠は同時に驚いた。
ビリー
「えぇっ!?」
珠
「もう!?」
珠はすぐに笑顔になる。
雫の手を握った。
珠
「良かったね。」
「雫は小さい頃から、朔太郎兄さんに憧れていたもの。」
雫は照れて俯く。
頬は真っ赤。
瞳は潤み、
恋する少女そのものだった。
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その様子を見ていた高杉晋作が微笑む。
ビリーへ近づく。
高杉晋作
「あなたがビリー・ザ・キッド殿ですか。」
「ご活躍は聞いております。」
ビリーも礼を返す。
ビリー
「ありがとうございます。」
「高杉晋作さん。」
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その時。
朧が手を叩いた。
朧・デス・ルイス
「みんな!」
「せっかくだから!」
「あんみつ食べに行きましょう!」
一同。
「大賛成!」
豊後藩では、
あんみつが国民食と言っていいほど人気だった。
大きな町だけではない。
小さな町にも必ず一軒は、
あんみつ屋がある。
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一行が向かったのは、
甘味処『月見庵』
豊後藩で最も有名な甘味屋。
海外交易によって集まる珍しい食材を使った、
名物あんみつが評判だった。
店内には、
外国人。
侍。
忍者。
商人。
旅人。
湯治客。
様々な人々が集まっている。
豊後へ来たなら、
必ず月見庵へ。
それが国内外の旅人の定番になっていた。
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皆、それぞれ注文する。
珠。
「パイナップルあんみつ!」
ビリー。
「チョコレートあんみつ!」
坂本龍馬。
「黒砂糖あんみつ!」
お龍。
「桃あんみつ。」
カルヴァ。
「生クリームあんみつ!」
朧。
「バナナあんみつ!」
朔太郎。
「リンゴあんみつ!」
雫。
「パイナップルと生クリーム!」
高杉晋作。
「……私は普通のあんみつを。」
店員が笑顔で注文を書いていく。
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その時だった。
後ろから明るい声が響く。
「おーい!!」
全員が振り向く。
そこには、
鉄馬・フォイセ・ブーメランギ。
その隣には、
炉・ア・ガーラ・デ・フェーロ。
鞍馬・デステロ。
影丸・インフェルノ。
そして、
影丸・フランケンシュタイン。
五人とも、
大量のあんみつを前にしていた。
鉄馬が笑う。
鉄馬
「こっちだ!」
「席あるぞ!」
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影丸・インフェルノが立ち上がる。
影丸・インフェルノ
「お帰り。」
「下船したら、まず吉祥寺へ報告だろう。」
朔太郎が頷く。
朔太郎
「実は、その前に報告がある。」
雫が少し照れながら前へ出る。
雫・ア・アンジャ・グアルディン
「婚約しました。」
一瞬静まり返る店内。
そして。
「おおおおーーー!!!」
祝福の拍手が響いた。
鉄馬は笑う。
鉄馬
「この甲鉄みたいな艦長が!」
炉・ア・ガーラ・デ・フェーロも笑う。
炉・ア・ガーラ・デ・フェーロ
「めでたい!」
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その時、高杉晋作が静かに口を開いた。
高杉晋作
「私は……。」
「肺病の治療のために。」
「豊後藩の吉祥寺へ参りました。」
「難しい病ですが……。」
雫はすぐに答える。
雫
「結核ですね。」
「それでしたら。」
「結核病棟で、すぐ治療が始まります。」
「三か月ほど治療に専念してください。」
高杉は驚きを隠せなかった。
高杉晋作
「専門病棟……。」
「治療期間まで決まっているのですか……。」
彼は店の外を見る。
蒸気機関車が走る。
飛行船が空を渡る。
時計を持って時間どおりに働く人々。
海外から集まる品々。
世界中の人々が笑い合う街。
そして、自分の病気を専門に治療する病院まである。
高杉は静かに微笑んだ。
高杉晋作
「長州も新しい国を目指してきました。」
「ですが、この豊後藩は……。」
「戦だけではなく、人の暮らし、医術、学問、商いまで一つの国として育てている。」
「ここには、未来があります。」
坂本龍馬は笑って頷く。
坂本龍馬
「そうぜよ。」
「戦に勝つだけでは国は豊かにならん。」
「人が安心して暮らせる国を作る。」
「それが、豊後藩の目指す未来ぜよ。」
高杉は窓の向こうの飛行船を見上げ、小さく息をついた。
高杉晋作
「……私は、生きたい。」
「この未来を、この目で見届けたい。」
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