表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
105/107

「甲鉄の黒潮 USSポーハタン VS サイレント・サンダー震電丸!」 Episode3 『甲鉄の黒潮の反撃』

「いつも応援ありがとうございます!よりクオリティの高い物語をお届けするため、今後の更新ペースを【毎週 月・木・土の0:00】に変更させていただきます。引き続き、大友忍軍とスチームパンクな忍者の旅をお楽しみください!」


Xで毎日イラストを投稿しています。



幕末!忍者スチーム・ワールドの世界!


蒸気機関戦闘忍者飛行船!


サイレントサンダー震電丸!


震電丸の五影!


ビリー・ザ・キッド!


大友忍者!



https://x.com/sa104095


是非!


ご覧下さい!


ブックマーク・いいね・評価、励みになっております。




悪い評価⭐︎であっても正直に感じた気持ちを残していただけると、




今後の作品作りの参考になりますので、評価をよろしくお願いいたします。

「甲鉄の黒潮 USSポーハタン VS サイレント・サンダー震電丸!」


Episode3


Counterattack of the Ironclad Black Current


『甲鉄の黒潮の反撃』



---


瀬戸内海――。


ドォォォン!!


右舷外輪に命中した蒸気魚雷が巨大な水柱を巻き上げる。


木片が四方へ飛び散り、外輪の一部が吹き飛んだ。


「右舷外輪損傷!」


「回転数低下!」


「しかし、航行可能です!」


艦橋でロジャーズは歯を食いしばった。


「まだ動く!」


「奴らは海中だ!」


双眼鏡を海面へ向ける。


白く消えゆく魚雷の航跡。


「三時方向だ!」


「海を潜るニンジャの船だ!」


ロジャーズは剣を抜くような勢いで右腕を振り上げる。


「三時方向!」


「全砲塔!」


「ファイア!!」


その号令と同時に、USSポーハタンのアームストロング砲が一斉に火を吹く。


ドォォン!!


ドドドドドン!!


右舷の砲塔から砲弾が次々と飛び出し、海面へ雨のように降り注ぐ。


着弾のたび、巨大な水柱が立ち上がる。


海が揺れ、爆音が幾重にも重なり合う。


しかし――。


砲撃は目標を捉えられない。


海面下約十数メートル。


サイレント・サンダー震電丸は約八キロ先の深みに静かに潜み続けていた。


木造船体に被害はない。


だが、海そのものが震えるほどの爆発は、雫・ア・アンジャ・グアルディンの能力へ影響を及ぼしていた。



---


サイレント・サンダー震電丸艦橋。


雫・ア・アンジャ・グアルディンは艦内の隔壁へ右手を添えていた。


彼女は海流を通じて敵の位置を感じ取る。


しかし今、その感覚は乱されていた。


海中へ響き渡る無数の爆発音。


衝撃波。


乱れる水流。


「……っ!」


蒼い瞳が大きく開かれる。


「見失った……。」


その美しい顔が苦悩に歪む。


まるで西洋絵画から抜け出してきたような端正な顔立ち。


黄金色の髪。


雪のような白い肌。


透き通る蒼い瞳。


誰もが見惚れるほどの美貌。


だが、その瞳には今、戦場を支配する猛禽のような鋭さが宿っていた。


怒っている。


敵ではない。


自分自身に。


「アタシは!まだ未熟者だ!!」


「音を潰された程度で、敵を見失うなんて……!」


唇を強く噛みしめる。


美しさとは対極にある、獣のような闘志が彼女の全身から立ち昇る。


艦内の乗組員は、その静かな怒りに息を呑んだ。


これこそが――


大友忍軍、海のエース。



---


雫・ア・アンジャ・グアルディンは大きく息を吸う。


「1番魚雷室!」


「2番魚雷室!」


「一番、二番魚雷!」


「装填!」


音響管から復唱が返る。


「一番魚雷装填!」


「二番魚雷装填!」



砲雷長


「装填完了!」


蒸気機関を停止した震電丸は、音を立てない。


推進力はただ一つ。


雫・ア・アンジャ・グアルディンが操る水流だけ。


時速十キロ。


まるで海そのものと一体化したかのように、静かに移動する。



---


雫・ア・アンジャ・グアルディンは再び目を閉じた。


「音では捉えられない……。」


ならば。


「読む。」


脳裏にUSSポーハタンの姿を描く。


右外輪が破損。


速力は低下。


砲撃を継続。


砲撃の反動。


艦首の向き。


海流。


風向き。


すべてを組み合わせる。


頭の中で立体的な戦場が完成する。


「ここだ!」


雫・ア・アンジャ・グアルディンの蒼い瞳が鋭く光る。


「敵艦……。」


「十一時方向!」


サイレント・サンダー震電丸が静かに艦首を回頭する。


「一番!」


「二番!」


「ファイアーー!!!!」


二本の蒸気魚雷が海中へ飛び出した。


泡だけを残しながら一直線に疾走する。



---


USSポーハタン。


見張り員が絶叫する。


「魚雷!」


「五時方向!!」


「航跡確認!」


ロジャーズは叫ぶ。


「取舵!!」


「進路変更!」


操舵手が舵輪を力いっぱい回す。


しかし――。


「右外輪損傷により!取舵が効きません!」


「旋回性能低下!」


巨大な艦体は思うように曲がらない。


一発目。


魚雷は艦首をかすめて通過する。


「回避!」


歓声が上がる。


しかし。


「二発目!」


誰かが叫んだ瞬間――。


ドゴォォォォン!!


右外輪へ直撃。


木製の羽根が粉々に砕け散り、巨大な外輪が吹き飛ぶ。


蒸気が噴き出し、艦体が大きく傾く。


ロジャーズは歯を食いしばった。


「見つけたぞおお……!!!」


彼は魚雷の航跡を最後まで見逃さなかった。


「距離、およそ六〜八キロ!」


「五時方向!」


「全アームストロング砲!」


「集中砲火!」


轟音とともに砲弾が海面へ降り注ぐ。


海中。


震電丸の周囲に爆発が連続する。


ドォォン!!


ドォォォン!!


艦体が激しく揺れる。


「至近弾!」


「近い!」


乗組員たちの表情が凍りつく。


木造の震電丸なら、本来は爆圧だけで船体が裂けてもおかしくない。


だが。


雫・ア・アンジャ・グアルディンは静かに右手を艦内の隔壁へ添えた。


「水流操作!」


彼女の声は静かだった。


「ウォーター・シールド展開!」


サイレント・サンダー震電丸の周囲を幾重もの水流が渦を巻く。


砲弾の衝撃波が水の壁に吸収され、木造船体への衝撃が和らげられる。


爆発の中でも、震電丸はなお沈黙を保ち続けた。


その瞬間。


爆炎の光が海中まで差し込み、雫・ア・アンジャ・グアルディンの蒼い瞳が鋭く輝く。


その眼差しは、獲物を逃さない海の魔女そのものだった。

読んでくださり、ありがとうございます。


よろしければ、ブックマーク・いいね・評価、お願い致します。



そして、よろしければ感想を聞かせてください。


感想を一人でも聞かせて頂きたいと思っています。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ