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16話〜20話

第16話 佐藤、自衛する


「課長。先日、暗殺未遂があったので自分もフルアーマーがほしいです。どうにかなりませんか?」

「うーん…。倉庫に使ってないのがあるから、別にいいんだけど佐藤くん着れる?」


とりあえず着てみようと持ってきてもらったが…。

「…普通に重い!!!」

体がプルプル震えて思うように動けない。

「フルアーマーって30kgぐらいあるからね。力10ないとデスクワークには向かないよ笑」

「…他に自分の身を守れそうなのないですか?」

「じゃあこれはどうかな?」


課長は胸部分と片方の肩だけの鎧を持ってきた。

「ハーフアーマーだけど、心臓は守れるよ。ちょっと着てみる?」

スーツの上から着てみた。

「どう?着心地は?」

「…。」

黙っていると黒川さんに先に言われた。

「ダサいですね。」

装備は一旦諦めることにした。



第17話 異世界課、始動!


「課長!やっと資料を全部読み終わりました!」

「佐藤くんすごいじゃないか!おめでとう!全部読むきになれなかったから助かるよ。」

ん…?

「課長。課長はあの資料読んでないんですか?」

「………。まぁこれでやっと業務が進むよ。」

誤魔化された。


「まずは何から始めようか佐藤くん?」

「そうですね…。いきなり向こうのことを取り入れるんじゃなく、まずは異世界のことを社員に知ってもらうのはどうでしょうか?」

「いいね!とりあえず紙に大まかなこと書いてみよう。」


大きな紙を広げ、書き始める。

「「できた!」」


『異世界を知ろう!』

・異世界はあるよ

・王様がいるよ

・魔法と剣の世界だよ

・魔族や他国と戦ってるよ

・通貨は金貨だよ


「「…。」」

作業に参加せず、クロスワードをやっていた黒川さんが見て言った。

「中学の学級新聞並のクオリティですね。」

「…総務か、広報に今度相談してみるね。」

異世界課の社内ルール変更への活動が一応始まった。



第18話 異世界の広報活動スタート


「佐藤くん…。ちょっといいかな…。」

珍しく課長が難しい顔をして佐藤を呼んだ。鎧の面で顔は見えないが。


「なんですか?課長。」

「この前の異世界をまず社員に知ってもらうってことなんだけど」

「広報に相談したら、週一で社内HPにコラム形式で掲載したらどうかって」


「いいですね。少しづつでも周知が進む気がします。」


「…それを佐藤くんに頼みたい。」

「…学級新聞並の文章力で、課の中で一番知のステータスが低いのに?」

「資料読んでるの佐藤くんだけだから頼むよ!文章の修正とかは黒川さんがやってくれるから」

「バッサリやります。」

なぜか黒川さんは卓球の素振りをしている。


「…わかりました。やってみます。」

「ありがとう!これで異世界課ができてから、やっと本社にまともな活動報告ができるよ!」

今まで何をしてきたのか疑問に思ったが何も聞かなかった。



第19話 異世界課の歴史


「課長。ちょっと疑問に思ったんですが、異世界課っていつからあるんですか?」

「2年ぐらい前かな?私と黒川さんと、もう1人野本くんとでスタートしたんだよ。」

野本くん?

「野本さんって方はどうしたんですか?」

「…野本くんは異動してきてすぐに…」

えっ…?死んだ…?

「お父さんが倒れて、そのまま家業を継ぐって会社やめちゃったんだよ。」

「よかった…。死んだわけじゃないんですね」

「?でも佐藤くんが来てくれて助かったよ。黒川さんはあんな感じだから。」

黒川さんは黙々とお城のプラモデルを作ってる。

「佐藤くんで向こうのもの色々試せるしね!」

「…。」

俺もやめようかな…。


『野本くんがやめた理由』

「何かヤバそうだったんで適当に理由つけてやめました!」

彼は賢かった。



第20話 第1回 異世界課コラム


「全然駄目ですね。営業課の時、報告とかどうしてたんですか?」

「…。」

黒川さんの辛辣な言葉に、何も言い返せなかった。

「まぁまぁ佐藤くんも慣れないこと頑張ってるんだから気長にいこうよ。」

「佐藤さんの文章力が小学生並みなので、伝えたい内容を箇条書きにしていただければ文章は私が作ります。」

辛辣だが、ありがたい。


黒川さんに箇条書きを渡す。

「王国の成り立ち」「剣と魔法、魔族がいる世界」「魔族、他国との争い」


しばらくして

「できました。」

「早いですね!どんな感じですか?」


異世界課コラム『異世界のことを知ろう!』

第1回 あらすじ

長き沈黙を破り、魔王の再臨とともに魔族軍がキングス王国の防衛線を突破。瞬く間に焦土と化す辺境を救うべく、王国は疲弊した騎士団を投じる。だが、背後では隣国による領土侵食の計略が進行していた。

内外に敵を抱えた絶望的な戦況下、若き将帥と兵士たちは、魔法の根源に触れる禁忌の力と引き換えに、国家の存亡を懸けた最終決戦へと身を投じていく。

著:黒川 瞳 原案:佐藤 太郎


「…。資料にこんな壮大なこと書いてありましたっけ?あと、これじゃあコラムじゃなくて小説…。」

「書くのって意外と楽しいですね。」

黒川さんは満足気だ。

「いいじゃないこれ!続きが楽しみだよ!早速広報に送るね。」

異世界課のコラム(?)の連載が始まった。

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