表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
宝石竜と赤い瞳の王子  作者: 森谷玻乃
夏の長期休暇 3年生
461/474

461

 学校にあるレムリア先生の魔法の実験場に行くと、先にレムリア先生が来ていた。

「お!黄玉と翠玉、ガーネットも来たか!凄いことになってるぞ!どんな魔法をどのくらい使えばこんなことになるんだ?と考えていたところだ!黄玉!ぜひ!ぜひ!!何をどのくらいどういうふうに使ったのか教えてくれ!今!すぐに!」

 と、レムリア先生に迫られた。

「これは、魔法を何か使おうと思って使った訳じゃないよ。魔力を抑えるのを止めたら勝手に発動してこうなった。見ていた限りでは、雷が何回も落ちて、竜巻ができて、岩が降ってきて、氷の塊がいくつもできてた」

 と、私は説明した。

「抑えるのを止めただけでそれだけの魔法が発動するとは…。それは順番にか?それとも同時にか?」

「ほとんど同時だね」

「それで、今の黄玉の魔力量はどのくらいだ?」

「大体半分くらい。さっき昼食を摂ってちょっと回復した」

「そうか。早めに休んでくれ。話を聞かせてくれてありがとう。私はもう少しこの場を観察してから帰るから、私のことは気にせず帰って休んでくれ」

 と、レムリア先生に言われて、私は空間魔法で帰った。

 翠玉とガーネットは、レムリア先生と一緒にもう少し見てから帰るそうだ。


 私は、自室に戻ってきてから、着替えなどを済ませてベッドに入って眠った。



 目が覚め、着替えを終えると部屋の扉がノックされた。

「メルとロルーナです。入ってもよろしいでしょうか?」

 と、外から声がしたので、返事をすると2人が入ってきた。

「おはようございます、黄玉様」

「現在、夕方です。もうすぐ夕食のお時間ですが、その前に何か召し上がられますか?」

 と、尋ねられた。

「…私、もしかして丸一日以上寝てた?」

「はい」

「翠玉様からもガーネット殿下からも、黄玉様を起こさないように、と言いつかっておりましたので、朝はお声掛け致しませんでした」

「わかった。ありがとう。おかげでゆっくり休めたよ。食事は皆と一緒に摂るよ。夕食の時間になったらガーネットの部屋に行くから、そのときに声を掛けてくれる?」

 と、私が言うと、

「畏まりました」

 と言って一礼し、メルとロルーナは退室した。



 夕食の時間になり、ロルーナに呼ばれてガーネットの部屋に行った。

「姉さん、ゆっくり休めた?」

 と、翠玉に尋ねられたので、

「うん。でも、夕食を摂ったらもう一回寝る」

 と、私は答えた。

「まだ学校は休みだし、好きなだけ休めば良い」

 と、ガーネットに言われた。

「色々とあったけど、ミランは大丈夫?」

 と、私が尋ねると、

「うん。大丈夫そう。休んで良いよって言ったんだけど、普通にいつも通り侍従として働いてる」

 と、翠玉が答えた。

 部屋の隅に控えていたミランも、

「俺は何もしてないですからね。魔法も特に使ってませんし。普段通り、体調にも問題ありませんよ」

 と言った。

「それなら良かった。…私が休んでいる間、国王陛下から何か知らせが来たり、話が聞きたいと来たりした?」

「いや、今のところ何も無い」

「あの後、レムリア先生はちゃんと家に帰った?」

「ああ。空間魔法で帰るのを見送ってから俺達が帰ってきたから大丈夫だ。…たぶん」

「まあ、空間魔法で行き来するなら大丈夫でしょ。僕達だって、空間魔法なら護衛無しで行き来して良いって言われてるし」

「そうなんだけど、レムリア先生、外で観察してて、眠くなったからってそのまま外で寝てなければ良いなって…」

「う〜ん…」

「それは無いと思いたいが…。黄玉がそこまで面倒を見なくて良いと思う」

 と、ガーネットに言われた。


 夕食を終えて、私は自室に戻ってもう一度休んだ。



 翌日。

 今日はいつも通りに、朝目覚めて、翠玉とガーネットと一緒に朝食を摂った。

「あるじー。雪で遊びたいぞー」

 と言いながら、ルリタマが出てきた。

「う〜ん、あまり外出しないでほしいって言われてるけど…。そうだ!騎士達も巻き込んで一緒に雪で遊ぼう。そうすれば、護衛もいるし遊べるし、皆で涼むこともできるね!」

 と、私が言うと、

「それいいぞ!そうするぞ!」

 と、ルリタマが喜んでいる。

「まあ、良いんじゃない?護衛と遊ぶわけだから」

「城の敷地内から出なければ、まだ少しは安全だろう。騎士達に説明して、訓練場を貸してもらおう」

 と、私達は騎士達に説明をして、無事に訓練場を貸してもらえることになった。


 私達は移動して、いつも通り空間接続の扉で私の部屋と繋げてマジックタンスから雪を出した。

 今回も雪の山ができるくらい出してから、扉は消した。

 するとさっそくルリタマが、

「雪ー!」

 と言って山に飛び込んだ。

 続いてトキワも雪の山に走っていって、ぼすっと飛び込んだ。

 揃って雪まみれになって帰ってきたので私が魔法で乾かした。

「騎士の皆さんも自由に遊んだり涼んだりして下さい」

 と私が言うと、フラムさん達も雪を手に取り始めた。

 翠玉とガーネットが雪合戦を始めると、騎士達も皆で雪合戦を始めた。


 雪が無くなるまで遊ぶと、昼食の時間になっていたので部屋に戻ることにした。

「一緒に遊んで下さって、場所も貸して下さってありがとうございました」

 と、私が言うと、

「私達も涼むことができましたし、雪合戦は良い訓練になりました。此方こそ、ありがとうございました」

 と、フラムさんが言って、騎士達が揃って此方に一礼した。


 皆の服やルリタマ、トキワを魔法で乾かして、汚れも落としてから城の中に戻り、ガーネットの部屋で昼食を摂った。

 午後は外には出ないで、部屋の中で休んだ。



 翌日。

「今日は何をしようか?」

 と、私が尋ねると、

「もう一回、レムリア先生の魔法の実験場に行きたい。どうなっているのか見てみたいのと、レムリア先生が観察に集中しすぎて帰りそびれてないか、確認のために」

 と、翠玉が言った。

 レムリア先生に念話で行っても良いか尋ねて、許可を得てから空間魔法で学校の敷地内にある実験場に、私と翠玉とガーネットと行った。学校の敷地内なので、護衛は必要無い。


 実験場に着くと、

「おはよう、黄玉、翠玉、ガーネット」

 と、レムリア先生に言われた。

「先生、来てたんだ」

 と、翠玉が言うと、

「ああ。一応、夜は自室に帰って休んでいるぞ。だが、これだけ多くの魔法が使われた痕跡など滅多に見られるものではないからな。できる限り観察しておきたい!すぐに消えてしまうものもあるからな。連日観察している」

 と、レムリア先生は言って、地面を見て歩き回っている。


「ううむ。これだけの魔法、ぜひぜひ黄玉が発動させているところを実際に見たかったが、痕跡を見ただけでも、人間には1種類をやっと発動させられるかどうか、というくらいの大量の魔力量が必要な魔法が、いくつも使われていたことがわかる。つまり、実際に観察するのはとても危険だということがわかる。…観察は無理か。とても残念だ」

 と、レムリア先生はぶつぶつと呟きながら歩き回って観察している。


 先生の観察が一段落すると、昼食の時間だったので、寮の食堂で昼食を摂った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ