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『見つけ屋"さかえ"』~失くし物?ここから助かる方法?探し人?どんなさがしものでも見つけ出します。~  作者: ふるなゆ☆


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10/23

10.

ナルミ「悪党(あくとう)は不老(ふろう)不死(ふし)になりたがるのよね。そして手段を選ばない。それで不死の力を作れる私は狙(ねら)われてきたの。」


サカエ(そう言えば、前にもホミさんとイリガくんが誘拐(ゆうかい)されたことがありましたね。その時はニシオさんがなんとかしてくれましたが……。)


警官「つまり、悪い奴(やつ)に誘拐(ゆうかい)されたって可能性(かのうせい)があるわけか。」


ナルミ「そうよ。」

アサヒ「確(たし)かに、そうだな。」


警官「そうなれば、一人の手に負(お)えん。やはり、救援(きゅうえん)を呼ぶ方が良さそうだ。」


 警官が自転車に乗った。


警官「自分は署(しょ)に向かい、助けを呼んでくる。」


 警官は急(いそ)いでその場から去(さ)っていった。


ヤオ「じゃあ、ヤオたちはこのままさがすのを続(つづ)けよう。」



 四人で消えた二人をさがしていく。



ナルミ「そのホミちゃんってどんな子なの?」


アサヒ「わがままで、意気地(いくじ)無しだな。」


ナルミ「そうなの? 赤い布、返してくれるかしら。」


アサヒ「どーだろーな。」


ナルミ「布を装着(そうちゃく)すると、他の人からは取ることができなくなるのよね。それを作った私ですら外せなくなるの。」


サカエ「じゃあ、外すにはどうすればいいんですか?」


ナルミ「たった一つだけ方法があるわ。付(つ)けてる本人が外すことよ。」


サカエ「じゃあ、ホミさんが付けていて、返す気がなかったら、取り返(かえ)せないってことですよね。」


ナルミ「えぇ、そうよ。」



 そこに血眼(ちまなこ)になっているミズキとその両親(りょうしん)と遭遇(そうぐう)した。



ミズキ「サカエ。実はお姉ちゃんが!」



 ミズキが近づいてくる。



サカエ「さっき警官に会って、そこで聞いたよ。ぼくも今さがしている。」


ミズキ父「いつもお世話になっております。」



 社交辞令(しゃこうじれい)を軽(かる)く済(す)ませて、捜索(そうさく)に戻(もど)る。



 そんな時、川沿(かわぞ)いから何やら騒(さわ)がしい声がした。



 急いでその方向に行く。



 何人もの警察官が彷徨(うろつ)く現場(げんば)。


 遠(とお)くからチラッと見えたのは凄(すさ)まじいほど年老いた老人(ろうじん)だった。



◆◆



ホミ「わたしと付(つ)き合ってください!」


イリガ「ふっ——。……。」


ホミ(何この間。だめって……こと?)


イリガ「もちろんさ。」



 ホミとイリガがカップルになった。



 

 それから四日後——




ホミ「一度やってみたいことがあるんだけど。いい?」


イリガ「なにかな?」


ホミ「これを一緒(いっしょ)につけて散歩(さんぽ)するの。」



 ホミが取り出したのは『永遠(えいえん)のリボン』だった。



ホミ「これをつけるとね一生(いっしょう)一緒(いっしょ)になれるんだって。」


イリガ「へー。面白いリボンだね。」



 ホミは赤い布を左手首に巻(ま)いた。

 イリガは右手首に巻いた。



ホミ「じゃあ、散歩(さんぽ)しよっ!」



 ホミとイリガは、結(むす)ばれた手を、勢いのあるブランコのように大きく振(ふ)って町を探索(たんさく)していった。


 水溜(みずた)まりが仲(なか)の良い二人を反射(はんしゃ)した。



 二人は公園へとついて、ブランコに乗(の)った。


 そして、同時にブランコを揺(ゆ)らしていく。リボンで手を結ばれたままのブランコ。それが二人の心をシンクロさせていく。



ホミ「リボンしたまま鉄棒(てつぼう)とかできるのかな。」


イリガ「ふっ。無理でしょ。」



 あっという間に時間が過(す)ぎていく。



イリガ「そろそろ帰る時間だね。」


ホミ「うん。」



 川沿(かわぞ)いの堤防(ていぼう)を歩くホミ。そして、そのすぐ近くで歩くイリガ。



ホミ(楽しかった。もっと一緒にいたい。)



 その時、夕暮(ゆうぐ)れになりつつある空に小さな流(なが)れ星が流れた。



 緩(ゆる)やかな風が吹(ふ)く。


 その時、偶然(ぐうぜん)飛んでいた蜂(はち)がホミの近くへと来た。



ホミ「きゃっ!」



 蜂を避(さ)けようとするホミ。



ホミ「あっ!」



 その時に堤防(ていぼう)から転(ころ)げ落ちてしまった。


 それに引っ張(ぱ)られるイリガ。


 小学生の力ではホミを引き寄(よ)せることはもちろん、引っ張られて逆(ぎゃく)に落ちていくことしかできなかった。



 川の中へと落下(らっか)した二人。



 昨日の雨のせいで水位(すいい)は高かった。


 沈(しず)んでいく二人。


 抵抗(ていこう)しようとすること——暴(あば)れると逆に水に飲(の)まれていく。



ホミ(辛(つら)い……助けて。)


イリガ(何も……できない。)



 二人を結ぶリボンが余計(よけい)に二人の動きを邪魔(じゃま)した。緊急(きんきゅう)事態(じたい)の小学生の二人にはリボンを外すことなど考え実行(じっこう)する余裕(よゆう)などなかった。



ホミ(もう……だめかも。助けて——。死にたくない。)



 不運(ふうん)にもイリガの足が川底(そこ)の石に引っかかってしまった。これでもう抜(ぬ)け出せなくなった。




ホミ(あれ……。私、生きてる?)

イリガ(ここは天国? いや、苦(くる)しいから地獄(じごく)?)



 二人は死んだ。

 だけど、すぐに復活(ふっかつ)した。


 永遠のリボンの摩訶(まか)不思議(ふしぎ)な力のお陰(かげ)だった。



◆◆



 赤いリボンで手を結ばれた二人の老人。その姿は見たこともないほど年老いていた姿だった。


 アサヒがその二人の頭から手を離(はな)した。



アサヒ「過去(かこ)を見たぜ。こいつらは間違(まちが)いなくホミとイリガだった。」



 その言葉で場が凍(こお)りついた。

 警官たちも動揺(どうよう)する。ミズキたちは泣(な)き崩(くず)れた。



ミズキ「そんな……。」



警官B「どうしてこんなことに。」


アサヒ「デートで二人で堤防(ていぼう)の上を歩いていたら、落ちちまったんだ。強(し)いて言うなら、落ちた原因(げんいん)になった虫のせいだろうな。」



 あまりにも年老いた二人にまともな思考力(しこうりょく)はなかった。



 だから——



ナルミ「赤い布を外せるのはこの二人だけ。けど、この二人にはもう極度(きょくど)の痴呆(ちほう)によって外すことすら考えられないはず。だから、もう二度と外すことができない。」



 ハサミで切っても、包丁(ほうちょう)で切っても、布は切れることはない。


 二人の身体(からだ)は傷つかない。例え、真っ二つにされたとしてもすぐに元通(もとどお)りになって、復活(ふっかつ)する。



 二人仲良(なかよ)く並(なら)べられた。



警官C「衰弱死(すいじゃくし)ってどんな苦痛(くつう)なんだろうな……。」



ナルミ「死ぬと大体(だいたい)五年分年齢(ねんれい)を増(ま)す代(か)わりに復活(ふっかつ)するのよね。」



 イリガとホミは時間が経(た)つ事に急(きゅう)に五年分老けていった。



サカエ「二人はもう死ぬことはありません。すぐに復活(ふっかつ)するからです。しかし、果(は)たしてそれは——」




 ホミとイリガは死んでもすぐに生き返った。

 すなわち——不死身(ふじみ)だった。



 人はいつ死ぬか分からない。



 だけど、二人は、



 明日も——

 明後日も——

 一年後も——

 百年後も——



 例え地球が滅びようとも——



 ホミ

 イリガ



 永遠(・・)に二人は一緒(・・)になり、そして死ぬことはなかった。

1章(前編)永遠のリボン編まで

はここで終わりです。


ひとまずここで更新をストップして需要の具合を見て続きについては考えます。

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