長姫が眠る場所
会いたくなった人がいる。
夢の世界で再会を果たした事で、久々に話したくなった。
小さな花束を抱え、山奥にひっそりと佇む寺の敷地を歩く。
ここは御三家の菩提寺であり、咲月姫が眠る場所だ。
滝の近くに架けられた朱色の橋を渡り、澄んだ水面の上に浮かぶ小さな島へと足を踏み入れた。
神聖な空気が漂うこの場所には、歴代の長姫が眠っている。
長姫制度の撤廃が実現したら、ここは過去の世界になるのだろう。
島の歴史を後世に語り継ぐ為の場所として、観光地の一つになっていくはずだ。
珠景姫の墓だけが無いのは悲しい気もするが、それで良いのかもしれない。
最後の姫になる為に命を捧げた姉さんは、歴史の中で特別になるべきだから。
そんな事を考えながら歩いていた色歌は、ある墓石の前で足を止めた。
『 咲月姫 』
墓石には、その下で眠る姫の名前が刻まれている。
小さな花束を供えた後、色歌は墓石の前で手を合わせた。
「母さん。色歌だよ」
目を閉じて、母と過ごした幼少期に思いを馳せる。
咲月姫が生きていた時代へ――
《 読者の皆様へ 》
珠景色の春風鈴を読んで頂き、ありがとうございます❀.*゜
このエピソードで、3章は終わりです
ここまでのお話はいかがでしたか?
物語はまだまだ続きますが、コメントや感想は大歓迎です! 気軽に送ってくださいね(*´꒳`*)
評価や良いねもお待ちしています!
次回、ついに咲月姫が登場します✨️
幼少期の色歌にも、注目してくださいね
11月と同時に幕を開ける第4章 もお楽しみに!
美珠夏/misyuka の宮本でした˙ᵕ˙ )ノ゛




