第22話 決戦前②
「お――――――い! 飲み物持ってきたぞ~!!」
向こうの方から高山、森重の二人がお茶やスポーツドリンクを持ってやって来た。
「わぁ~!! 有難う!! 高山君、森重君」
女子メンバーでクラスのマドンナ寿久子が喜んでいる。
「二人とも気が利くわね。ありがとう」
石田や他の女子も大喜びである。
「みんなどんな感じ? 明日は勝てそうかい?」
高山がそう質問するとノブが答える。
「大丈夫さ!! これだけ練習してるんだ。明日は男女共一組が絶対に勝つさっ!!」
「へぇぇ......。水井君、いつになく気合い入ってるわね?」
寿が笑顔でノブに言った。
「い...いやぁ.......。い...いつも俺は気合い入ってるんだけど......」
ノブは寿にそう言われて照れてしまい、顔を少し赤くしながら頭を掻いて答えるのだった。
「水井く~ん? ことぶきちゃんに何デレデレしてるのよっ!?」
石田がすかさずノブに言う。
「べっ...別にデレデレしてないす...し......」
ノブは石田に反論したが焦って少し噛んだ。
「あ―――っ!? ノブが噛んだぞーっ!! お前、明日本当に大丈夫なのかーっ!?」
森重が笑いながら言うと全員大笑いした。
「だっ...大丈夫に決まってるだろっ!!」
ノブは焦りながら森重に答えるが全員の笑いは収まらなかった。
「さぁ、もうそろそろ練習再開しよっか? あまり時間もないしさ......」
大石がそう言うと全員立ち上がり気合いを入れ直すのであった。
「ところで高山君も森重君も明日、個人二百メートル走は出るんでしょ?」
石田が二人に聞いた。
「勿論、二百メートル走は全員参加だからね。本当は出たく無いけどさ......」
高山がそう答えると石田がニヤリとしながら
「それじゃ、あなた達も明日は頑張ってくれないといけないわね? だってそうでしょ? 明日私達のリレーだけが勝っても一組が優勝するのは難しいじゃない!?」
「えっ? ま...まぁ...そうだけどさ......」
森重が嫌な予感がするような顔で答えた。
「せっかく差し入れに来てくれたんだしさ、二人も今から私達と一緒に練習しましょうよ!?」
と石田が提案した。
「 「え――――――っ!?」 」
二人同時に叫んだ。
「俺達、体操着じゃないしさ......」
高山が小声で言うと
「そうそう、俺達、そんなつもりで今日は来てないからさぁ......。こ...心の準備が...な......」
森重も小声で答える。
「二人とも私達と一緒に練習するの嫌なのかなぁ......?」
寿が上目遣いをしながら、なんとも言えない愛くるしい表情で二人に問いかける。
すると、
「い...い...嫌だとは、べ...別に俺は言ってないんだけどさっ......!!」
高山がそう答えたあとすぐに森重が
「よし、やろう!! 今直ぐやろうっ!! 俺も練習しないとダメかなぁと少し思っていたところなんだよっ!!」
寿効果で二人はあっさり練習する事になった。
ノブは心の中で『チョロい奴等だ......』と思っつていた。
ノブ達は夕方近くまで和気あいあいと笑顔で練習をし、日が暮れようとしている。
いよいよ明日かぁ......
文化祭の演劇も気になるところだが、まずは明日の運動会でリレーに勝たないと気持ちよく演劇の練習が出来ないなぁと思うノブであった。
ノブ達は打倒三組 石田達は打倒二組
それぞれの思いをバトンに託し帰宅するのであった。
さぁ、次回は運動会当日です。
ノブ達にどんなドラマが待ち受けているのでしょう?
次回もお楽しみに(^_-)-☆




