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夕焼け色の猫  作者: 鈴寿
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私、人生観、変わった、みたいだ。

パリッポリッ、カリッと小気味の良い音をさせながらミックスナッツの小袋を見る。アーモンドにカシューナッツに落花生入りの原材料だって。栄養しっかりカロリーもいっぱいだね。もぐもぐ口を動かしながら小袋の裏面を見つめる。今日も福ちゃん勤務が終わり、食べきれなかった瑠花さんお八つを自宅に持って帰って来た。瑠花さんにも残った分は持って帰って食べてね、と何時も返信メールを頂だいてるしね。でも、時々思うんだけど瑠花さんからのお八つって、どれも、それだけでも栄養満点のばかりなんだよね。あの当時、福ちゃん業務がなかったら、まともに食べず眠れずで倒れてたかもなぁー。うん、うん。…ふぅーっ、まあ、明日は本業の休日だし、たまには夜更かししても良いもんね。うん、このカップコーヒーも、ほんのり甘くて美味しい。しかも近くのスーパーやコンビニでも中々見ない、ちょっとお洒落で、お高目だよねって感じ。しかもノンカフェイン。瑠花さん気配り上手~っ。というか、何でも瑠花さんは未熟児だったせいか身体が弱く、何かのアレルギーとかもあって、食べ物は神経を使っているんだとか。今回の福ちゃん緊急事案ってのも、瑠花さんの健康面に関係ありのようだった。お風呂上がりの喉をミルク入りコーヒーがトロリと優しく冷やしてくれる。う~んっ!し、あ、わ、せっ!。ほんの1ヶ月前は地獄の、更に又、下の氷付け監獄にでも鎖で繋がれていたような気分だったっけ。「人間変わったわ…私…。」ポツリと呟く。そうなのだ、取り敢えずのお金をかき集められて、今暫くは大丈夫って思って、ほっとした頃からだった。恐怖も焦りも感じなくなったからなのか、なんだか身体の中心に、常に、ゆったりとした安心感があるのだ。今までの私は頭の中も、コンピューターのようにフル回転で、毎日毎時、あれしなきゃ、これしなきゃ、って、まるで何かに追い立てられているようだった。ー今にして思えばだけどー。本当に自分で自分のお尻を叩いて、早く動け動けと、命令していたような錯覚がある。眠りも浅かった。だからか、何時も身体が重く、疲れていた。ーよく生きてたな~っ…。よく壊れなかったな~っ…。自分で自分に驚くわ~…。ドン底に泣いたからかな~…。良い経験だったなんて、死んでも言わんけどー。痛かった、もの凄く痛かった、けど。でもね、傷には、ならなかったの。その点では勝ったのかな、私ー。それは誇って良いよね?。だって今、私、平和なのー…。

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