魔王だが祝福されてもいいのだろうか?
おはようございます。
こんにちは。こんばんは。
すみません。
半壊する屋敷があった。
屋根はなくなり、屋敷の壁は瓦礫と化しパラパラと崩れている。
ハインとノアとキャノン。三人は顔を見合わせ笑った。
「すまん。とんでもない留守番だったな」
「ふふふ。楽しいです。ハイン様はいつもこのようなことを?」
「楽しいって……ノア、おまえ」
(肝……座りすぎだろう)
ノアの笑顔のまぶしさに、戸惑いと共に癒されるハインがいる。ノアはハインに笑顔を向けたあと子を、キャノンを見た。キャノンの頭を優しく撫でる。
「こんな大きな子に成るなんて、楽しみが飛んだわ。困った子」
ノアの笑顔にキャノンは応える。
「でも、すぐもどるよ。ハハドノにあまえたい」
「あら、そうなの? ソレはソレで残念」
笑うノアだが、腹を抱え顔を歪ます。
「ああ、どうしましょう。ハイン様」
「ここでか? グレイは?」
「先程、お側でお守りくだっ……っ」
胎腹を抱え、膝をつくノアをハインは傍らに寄り添腰を摩る。オタオタするハインの元にグレイが駆け付ける。
「ノア様、ああやはり」
シーツとタオルと、あと大きな木の桶を持ち運ぶグレイがいる。
「すみません。準備に戸惑いっーてハイン様、後ろ」
「フッ、大丈夫だ」
グレイの驚きと共にパニシャがハインを襲いにきた。ハインは余裕を見せる。
分かっていたからだ。
隣にいたキャノンと、後方にいたアデルとラスクが動くことを────。
パニシャは、キャノン、ラスク、アデルの三人の術で絡め捕られる。
«雷壕»
«雷電氷龍 »
«水雷闘龍»
「ガガァァアアアアアアアアア」
パニシャは術に陥り身動きが取れなくなる。
「はガァァアアア」
完全に自由を奪われ、術の網に囚われ叫くパニシャを見る三人がいた。アデルは鳥籠を出しパニシャを閉じ込めた。
«雷網鳳儡傀儡籠»
紅い鳳凰が足に持つ雷の網籠があり、その扉が開く。キイィイという音がするとパニシャは籠の中に吸い取られた。籠の中央に招かれるとグレイの術と性質が似ているのか、傀儡のように縛られ動きが取れないパニシャがいる。
「ケヘヘ。オオジイジ、すごい。アレきれいだね」
「生まれて未満のひい孫が大きい。その上術を褒める。喜んで良いのか複雑」
「ヘヘ」
照れるキャノンがいる。
「やぁ、ラスク。いつもありがとう」
「うれしいが、おじいちゃんの言う通り複雑。嬉しいけどね」
パニシャを余所にお互いが会話をしている。普通ならパニシャの攻撃があっても良いのだが先ほどハインとその息子、自分の孫に技を食らいそこまでの与力は残ってはいなかった。
ハインはパニシャを見据えるが、ノアが気になり今は何もせずにおこうと自分を優先した。ノアが気になる最中、ノアがハインの指を離そうとしない。
先ほどの闘いのショックで生まれようとする子がいる。
「大丈夫だ。傍にいる」
「ふふ。アッ……」
顔を歪めるノアにハインは語ると手を握りなおした。苦しんでいたノアにハインは治癒を施し落ち着かす。ひとまず呼吸は落ち着くノアだが。
「グレイ、陣痛の間隔は?」
「今は落ち着いてます。たぶん数分後に押し寄せると後はもうそこらだと」
「ううん」
「……もしくはすぐかもです。なにぶん双子なのでわかりません」
「動かしたがったが無理か」
ハインはグレイにあることを訊ね確認する。
「はい。無事ですが、移動を?」
「ああ、そっちの方が楽かもしれん」
ノアを抱き上げハインは移動する。
屋敷は半壊してるが、風呂場の方は無事で湯も尽きることなく沸いていた。
「どうだろう。この場所の方が温かいだろう」
「確かに、湯も無事ですし」
ハインはノアを降ろし容態を確認する。魘されてはいるが顔色は先ほどよりよく、息も落ち着いている。
遅い足取りだがやっと、オリバーも駆けつけた。皆がノアのところに集まり見届けた。
数分後、産声が響いた。
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