考えることは同じでもやはり何かが違うんだ
おはようございます。こんばんは。こんにちは。
魔王城は賑わい明るく、ラスクが人間であることを忘れさせ、居心地をよくさせる。
ラスクは少しだけ、感傷に浸っていた。
(ここに来たときは、なぜここの魔物はこんなに明るいのだろうと思っていたが、今ではここにいる自分が当たり前のように・・・)
目の前にいるグレイを見て安堵するラスクがいた。
「グレイ、このパニシャってハインのお父さんでしょ? でも、ハインは嫌いだからこの扱いなんだよね。仲直りはしないのかな」
尋ねられたグレイは即答する。
「あり得ないですね。ハイン様のお母様、カノン様が亡くなられたのはそこなパニシャが原因です。さて、どう調理しましょうか」
涼しく冷たく投げられた言葉にラスクは、ゾッとした。
(ああ。このような涼しい口調を聞くとやはり、悪魔なんだ。本来これが普通なのだ・・・まだこの口調は優しいのかもしれない)
今回、鳥籠に捕らえられたパニシャを見たラスクは考えさせられていた。自分は、ここに身を置いて良いのかそれとも、人界に戻るべきなのか・・・・・・
考えていると、ハインが扉を蹴って入ってきた。なにか機嫌が悪いようだがたまにあることなのでラスクとグレイは何も触れず存ぜずで通そうとしたが、ハインはいきなりラスクの胸を漁るとパニシャの鳥籠を出した。
「うむっ、ルーを抱いているとコイツと自分が重なった。なんてことだ! 苛立つ」
「おじさん、それはなにか思うところが」
「ああん、なんだ」
ラスクを睨むハインの表情は、氷のように冷たく紫水晶の瞳はいつも以上に冷たかった。
(わぁ、こんなおじさん初めて。どうしたのだろう。今日はなぜか皆が冷たく完全に悪魔的目線で視てしまう自分がいる)
どうってことない日常の一部が今は視点が変わった所為であろうか。いつものハインが、いつものグレイが、百八十度視点が変わって見えるのである。
「ハイン、パニシャどうするの」
「ふむ。どうしてくれよう、グレイ。コイツの処分はおまえに一任したがどうするのだ?」
考える二人をラスクは、戸惑いながら見ていた。どうしようと考える自分がいるのだが、それを見透かすようにハインがラスクに言い捨てた。
「おいっ。まだきさまは子どもだ。しかも悪魔の中に置かれたただの子どもだ。縮こまって考える前に、見下ろしおのれのことだけを考えろ。俺は、グズグズしてるのが嫌なんだ」
「もっ、もうそろそろ十五だよ。そんなに子どもではない!」
「フン、それはそれは。して、その少年は何を考えるかな」
奪った鳥籠を手でポンポンと投げ遊ぶハインにラスクは戸惑った。
(おじさん、どうしたんだろう。たまに冷たいときはあるけど、いつも以上に感じる。僕がヘンなのかな)
悄気るラスクを見るハインは考えている。
先ほどルーを抱いているときにルーから言われたのだ。
「ハイン、一応、親に成るのだから少しは考えた方が良いよ。ラスクのこと。ラスクを自分の子のよう思うなら、尚更ね」
ルーの一言は、ハインの胸に突き刺さる。
(ああ、そうだな。自分の手足に使うつもりが今では扱いが変わった。グレイも爺も気が付いているだろう。どんな感情を持ち育つかは知れんがラスクは人間だ。自分の片腕として使うのであれば・・・)
悪魔で魔王の自分は好き勝手して生きている自分だが、人間を傍に置いていることを考えていた。
(まぁ、言われんでも考えてはいたが、あのように念を押されるとな。しかも、ルーに言われると堪えるんだな。これが)
小言で唸るハインはラスクを観察しており、ラスクはラスクでハインを見上げたじろんだ。
(自分はなにがしたいんだろう)
ラスクとハインは同じことを考えた。
ハインの手には、エセ天使がポンポンと跳ねていた。
お疲れ様です。ここ最近いろいろ考えます。難しいです。では、ご無礼仕る上にブクマの登録まだの方登録お待ちしております。広告↓の☆ポイントもお待ちしてます。ありがとうございます。




