白妖精の加護を受ける者
おはようございます。こんにちは。こんばんは。
ハインの母、カノンの部屋を、初めて訪れたにも関わらずまるで自分の部屋のようにくつろぎ落ちついているノアがいた。
「ノアがすごく落ち着いている。初めてあった時もそうだった」
「そうですか」
「うん。ハインの横で照れてはいたけど、なんて芯の強い子だろうと」
「いえ、そんな。買いかぶりすぎです。私はただの人間です」
悲しそうにぽつりと漏らすと、外の景色を真っすぐ見はり何かに想いをはせるノアがいた。
(ただの人間・・・そう、ハイン様の子を宿した、ただの・・・)
ノアとルーは、広いベッドの上で座りくつろぎ、ハインに至っては傍らで静かに寝ていた。
ノアの手を握り安らかな表情を浮かべ寝るハインにルーは少しもやもやとしている。
「こんなハインは初めて見る。悔しいけど、ハインは今、ノアにものすごく溺愛してるよ」
胸の内をノアに打ち明けるとルーもノアの手を取り寝はじめようとしていた。
「そんな、私なんてルー様の足元にも及びません。ただの人間です」
「その人間にハインは精を注いだんだ。気に入ってるからできることだと思うけどね」
「・・・そうかしら」
「種を残したいのなら攫い、腹に植えつければいい。なのに、傍に置き蜜に躰を重ねるなんて。フゥ」
(前に、ハインは気がついたらって言ってたけど、それだけで子は生さないとぼくは思うよ)
寝つきはじめたルーは、ノアの肩にふよふよと見え隠れする白い蝶に驚き起きた。
「ええ、何コレ。白妖精じゃないか。いつからって、子ができてからだよね」
手に白い蝶を捕らえ、ノアを見て尋ねるも答えを聞く前に独りで答えを終わらせるルーがいる。
捕らえた白い蝶は、ルーの手の中で妖精の姿を形作ると文句を言い始めた。
「ルー様、痛い。もう、手荒くしないでよ。もう少しソフトに扱ってくれる。あら、ルー様も妊娠? あらあら」
「そうだよ。悪い?」
「フフ、悪くは無いけど。ふふ、穢れて堕天するのね。ふふ、腹の子はそこの魔王のか」
「そうだよ、ハインの子だよ。文句でもあるのかな」
「ないけど。ムムムム、おかしいわね」
「なにが」
「まぁ、魔気はすれどもジャアクな気を感じないのよ。オダヤカな気を感じる。ヘンなの。考えるのメンドーだから、ノアのところに戻るわ」
「あっ、おい。そこは詳しく教えてから消えるもんじゃないのかな」
白妖精を捕まえようと手を出すルーをすり抜け、蝶の姿に戻り、スゥとノアの中へと消えていった。
「あっ、おい。ちょっと」
「ルー様でも慌てることがあるのですね。ふふ、貴重なお姿がまた一つ」
手を口にあて隠し笑うノアに、ルーは顔を赤くして身体を震わし文句を言い始めた。
「ノア、落ち着いてる。ぼくは、なぜかすごく苛立っているのに。もうぅ、怒りの矛先をぶつけてあげる」
手を広げ指をワキャワキャと動かすルーはノアの身体をくすぐり出した。
「やぁ、そこはダメです。ちょっとルーっ」
笑いがとまらないノアの表情を見てルーがさらに落ち込む。
「ノア、楽しそう。いいな」
「ルー様?」
「ハインから聞いてる? ぼくの堕天の話」
「はい、耳にさわる程度には。どういうことでしょう」
首をかしげ尋ねるノアにドレスのジッパーを開けると脇腹にある魔刻紋を見せ話し始める。
「これに覚えは」
「あっ、私は股スレスレの太ももに。恥ずかしいのですが」
恥じらいながらスカートの裾をまくり、ルーにミミズ腫れを見せるノアがいる。
「? 今は」
「たぶん。この子が持っているかと」
「ホホウ、微かに星のような痕があるね」
広げられたノアの両足を持ち上げ股スレスレの痕を眺めるとルーは声をうならせた。
「ふむふむ。確かに、これは」
「あん。もういいですか? 恥ずかしいです。ルー様」
「あっ、ごめん。ノア、奇麗な足だね」
「いえ、そんな」
「おいっ、ルー。今の俺に刺激を与えるな」
寝静まっていたハインが不機嫌そうに声を上げルーを睨むと、ノアの太腿をつかんだ。
「これは、俺のだ。ルーにもやらん」
ひと言いい切り、ノアの太腿を頬にあて抱きしめ、寝静まるハインに二人は顔を見合わせ笑い出した。
「こんなエロ魔王にいいようにされるとは」
ルーが溜息をつき、呆れているとノアは笑う。
「私は、こんなハイン様も好きですよ」
「ああ、ぼくも好きだけど、ごめん。堕天するほど心底、惚れているかと言われると悩むんだ。素直なノアがうらやましい」
「堕天・・・」
「そう。天使も欲情するよ? で、このように異種の場合、力が大きい方が勝つか、力を注ぎ過ぎられるとその者に仕えるの。ハインは魔王だからね」
「ハイン様の方が上だからルー様が魔に堕ちると言うことですか」
「・・・・ぼくは、天使でいたい」
「・・・」
顔を手で覆い隠し、小さい声でつぶやくルーの肩を引き寄せ抱きしめるノアがいた。
「ごめんね。ノア」
「そんな。大丈夫です。ルー様、お預かりしても御子様はルー様の子ですよ」
二人の肩には、白い蝶がゆっくり舞っており
、足元に寝転がるハインは聞き耳を立てわざと寝続けていた。
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