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ガキ英雄譚ッッッッッ!!!!! ~世界が滅びる未来を知った俺たちはヒーローになる約束をした~  作者: 立神ビーグル
第三章 愛の英雄の誓い 編

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第6話 剥がれた化けの皮 15 ―考えれば考える程に……―

 15


 ― 賭けだったけど、すんなりと言う事を聞いてくれた。青い石は変身出来ない私でも破壊できる物だってこと? それとも、ホムラギツネには何か作戦があるの?


 愛は考えていた。事態が好転へと向かっているのか、それとも逆転のすべを持っているホムラギツネが内心ではほくそ笑んでいるのか……と。

 ホムラギツネに指示を出しながらも愛は分からない。分からないが、今のところホムラギツネは愛の要求通りに動いている。

 階段の前に来ると、愛はまたホムラギツネの背中を押して「下りて」と要求した。


「分かったよ……」


 ホムラギツネはまた言う事を聞いた。

 愛はこのままホムラギツネを山下商店の外へ出そうと考えている。

 佳代を安全な場所へと避難させる為であるし、限られた物しかない家の中よりも、屋外の方が自分の助けになる物が、武器になる物があるのではないかとも考えたからだ。

 しかし、『助けになる物や武器になる物とは一体何か?』と問われても、愛の中にその答えはなかった。今はその場その時で考えていくしかない。一手先の事など何も思い付いていない。


 ― 山下を出たら次はお婆ちゃんを安全な場所に避難させて……でも、安全な場所って何処? そんな場所ある? お婆ちゃんを近所の人に預けて――いや、そんな事をしたら他の人も巻き込む事になる。ホムラギツネが人質を取ろうとして暴れる姿が想像出来る。そしたらホムラギツネは絶対、石を返せって要求してくるよね。それは絶対にダメ、この石は絶対に手放しちゃいけない。この石さえ破壊出来ればホムラギツネの計画は阻止出来んだもん。そうだ、サッサとこの石を破壊しちゃえば良いんじゃ?


 山下商店の店内はコンクリート敷きだ。階段を下りて店内へと入った愛は視線を足元に落とした。

『ここに叩きつければ、すぐに壊れるんじゃ?』と思う。

 思うが、すぐに首を振る。いま石を破壊すれば、やはりホムラギツネが暴れ出すと予測出来たからだ。


 ― ダメだ、慌てちゃいけない。石を破壊すればホムラギツネの計画は阻止できるけど、ホムラギツネ自体がいなくなるって訳じゃないんだ。今の状況でまた暴れられたら、私はまだ大丈夫だけど、お婆ちゃんは……嫌だ、考えたくもない! やっぱり今考えるべきなのは、お婆ちゃんを何処に避難させるのかだ。いや、やっぱりお婆ちゃんにはここに居てもらうのも有りか……ううん、やっぱり今のお婆ちゃんを一人にするのは怖い、誰かに傍に居てもらわないと……


 佳代には歩いてもらっているが、意識朦朧の寸前とは分かる。

 懸命に歩いているだけで、佳代が一人になった時に状態が悪化したら怖いと思った。

 愛の思考は錯綜し、一手先どころか、次の一手すらもなかなか思い付かない。


 ― あぁ……分からない。変身が出来れば良いのに、そしたらお婆ちゃんも助けられるし、ホムラギツネとも戦える……でも出来ないのは分かってる。今はそれに頼ろうとしても前には進めない。英雄の力に頼らなくても良い方法を考え付かないと……あぁ、分からない。どうしたら良いの? 何で私一人なの……何で皆は一緒に居てくれないの……分からない、私一人じゃ分からないよ。分かんない……分かんない……分からな過ぎるよ……私には何も分からない。でも、一番分からないのは……


「何で先輩は《王に選ばれし民》の仲間になんかなっちゃったの?」

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