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テンプレ勇者の一目惚れラブロード 〜勇者がヒロインと結婚するまで〜  作者: しぇいく
第二章 アオイさん!好き!

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アオイさん見つけた見つけた見つけた見つけた見つけた!!!!

 決勝トーナメント当日。


 「ほっほっほ!リュウト殿!見てみよ、過去にないほどコロシアムがパンパンだ」


 国王は興奮状態だ。


 「そうですね……」


 歓声。

 人の熱気。

 賭けの声。


 ……正直何も感じないんだよなぁ


 「……」


 …………アオイさんと見てたら何か変わるのかな?


 アオイさんが「見てみて!リュウトくん!あーたん頑張ってるよー!」とか笑顔で見てたり……その笑顔をずっと俺が見てたり……「?、顔になんかついてる?」なんて言われちゃって「可愛いなって思って」とか言ってアオイさんが「もう!リュウトくんったら」……とか!?


 うっひょ、妄想するだけで鼻血が出る。


 あー……アオイさん。


 会いたい。


 いつも会いたい。


 「……あー」


 会いたい。


 会いたい会いたい会いたい会いたい会いたい会いたい会いたい会いたい会いたい。


 触れたい。


 確認したい。


 存在を。


 「……」


 会いたい。


 会いたい会いたい会いたい会いたい会いたい会いたい会いたい会いたい会いたい。


 ……食べたい。


 「……」


 「もう!我慢できない!」


 「!?どうしたのだ!?リュウト殿!?」


 「あ、いや!決勝戦が楽しみすぎて、へへ」


 「そうであろう!特にリュウト殿は自分の魔物じゃからな!」


 「そうですね」


 このテンプレの先にアオイさんは現れてくれるのだろうか__


____________



________



____


 決勝トーナメントも、あーたんのおかげで順調に進み。


 気づけば決勝。


 正直、寝ていた。


 だって負けるわけがない。


 少し見れば分かる。


 あーたんは――遊んでいる。


 {さぁ!いよいよ!いよいよです!このコロシアム決勝戦!まずは青コーナー!まさかまさかの草食モンスター!もし優勝したらこのコロシアム初の草食モンスターの優勝者です!アールラビッツ!}


 歓声。


 あーたんが出てくる。


 「キャー!可愛い!また華麗に技を見せてー!」


 {さぁ、赤コーナー!昨日のチャンピオン!こいつが暴れだすと止まらない!挑戦者をバックバックと食い漁る!心臓の弱い奴は早く会場を出たほうが身のためだ!レッドドラゴーン!}


 レッドドラゴン。


 見た目は赤いティラノサウルスだが、実は内臓も余すことなく食べれるおいしい食材。

 牛や豚みたいなもん。


 {さぁ!圧倒的この差!食うか食われるか!今まで魅せてきたアールラビッツ、ここでも魅せるのか!それとも弱肉強食!レッドドラゴンに食われるのか!今!はじまりました!}


 まぁ、あーたんが負けるわけがないけどな……


 {おーっと!チャンピオンもアールラビッツもお互いに強敵と判断したのか!踏み込んで来ても避けれるような距離を保っている様に見えるぞー!}


 あーたんも魅せる様に立ち回ってるのだろう。


 実際、先に仕掛けて来た攻撃を余裕で避けている。


 {素晴らしい回避だ!だがレッドドラゴンも様子見の一発!すぐに次の行動に移ってその長い尻尾や鉤爪で連続波状攻撃ダァ!}


 綺麗に避けていくあーたん。


 {避けていく避けていく!だが大丈夫か!?もう後ろは壁だぞ!アールラビッツぅ!}



 絶体絶命のピンチの演出か……後は一撃で相手を__


 「え……」


 ――その瞬間。


 止まった。


 時間が。

 思考が。



 「あ、あれって……」


 気づいた。


 遅い。


 遅すぎる!


 なんで今まで見えてなかった!


 なんで今まで分からなかった!


 あれは!


 「アオイさん!!!!!!!?????」


 いた。


 いる。


 いるいるいるいるいるいるいるいるいるいるいるいるいるいるいるいるいるいるいるいるいるいるいるいるいるいるいるいるいるいるいるいるいるいるいるいるいるいる!!!!!!


 観客席。


 人混み。


 その中で。


 そこだけ!


 色がある!


 白黒の中に__光!


 アオイさん!


 間違いない。間違えない。絶対に。あの人だ!


 「は……」


 呼吸が乱れる。心臓が暴れる。血が熱い。


 全部!全部!


 全部アオイさんに向かってる!


 見たい。触れたい。確認したい。存在してる。そこにいる。


 俺のヒロイン!


 俺の――


 アオイさん!


 「んはっ……は、はは……!」


 笑いが漏れる。止まらない。止めない。

 

 やっと。やっとだ。見つけた。やっと!



 その瞬間__



 「っ!!!!!!!」


 アオイさんが観客席から落ちた!


 ダメだ


 ダメダメダメダメダメダメダメダメダメダメダメダメダメダメダメダメ!!!!!!


 「やばい!!!!!!!!!!」


 立ち上がる。考えるな。動け。


 動け動け動け動け動け動け動け動け動け動け動け動け動け動け動け動け!!!!!!


 「アオイさん!!!!!!!!!!」


 気がつけば席を蹴りとばし、レイピアで窓を割ろうと攻撃していた!


 「リュウト殿!?」


 「くそ!硬い!」


 邪魔だ!全部邪魔だ!


 遅い。


 間に合わない。


 やばい。


 やばい。


 やばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばい。


 アオイさんが。


 死ぬ。


 壊れる。


 消える。


 「やめろ」


 視界が歪む。


 音が消える。


 世界が遠い。


 落ちる。


 落ちる。


 落ちる。


 ――その時。


 ポンッ。


 あーたんの背中。


 弾む。


 地面。


 倒れる。


 「……!」


 よく見ろ!俺!


 俺の全細胞が極限状態まで引き上げられる!


 アオイさんの無事を確認する為に!


 細かい動き。呼吸。手。指。


 ――動いている!!


 「……っ」


 生きてる……


 「……はぁ……」


 全身の力が抜け崩れる様に座り込んだ。


 たぶん、今の数十秒心臓を動かすことすら忘れてたな……


 「一体どうしたのだ」


 「い、いえ……助けないとと思いまして」


 「そうだな……人の命には変えられん……このイベントは中止に__」


 「待ってください、ここは俺に任せて!」


 「なにを__」


 それを聞く前に俺は最高速で走り出し特別席のすぐ近くにいた実況のマイクを奪い取る。


 「あ!」


 {やれ!あーたん!遊びは終わりだ!本気で攻撃だ!}


 その瞬間、あーたんの本気の一撃がレッドドラゴンの首をあらぬ方向に曲げ、威力が強すぎたのか巨大がそのまま空中で宙返りし地面に叩きつけられ、一撃で動かなくなった。


 「どうぞ、実況続けてください」


 「あ、え、はい」


 実況の人も唖然としてたがすぐに切り替えた。


 《ななななんと言うことでしょう!途中観客が落ちるというトラブルに見回れながらも!それでも尚!圧倒的力を見せつけ!あーたんの勝利です!て!あ!》


 試合終わりの合図。


 俺はそのまま実況席の窓を突き破り外へと飛んだ。



 高さにして何十メートルもあるが、すべての自分の体の心配よりアオイさんに会いたいという気持ちが勝る!


 いや!俺の全ての細胞がアオイさんを欲している!!



 どーーーーーーーーん!と着地したときにコロシアムの地面をえぐり砂煙が舞う。

 


 そして____



 「久しぶり、かな?」




 俺はアオイさんに手を差し伸べた。





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