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獣の噂 壱
「ういーっす」
「へいらっしゃい。お、兄ちゃん、また来てくれたのか」
「へへっ。大将の味が忘れられなくてよ」
「嬉しいこと言ってくれるじゃねぇか。褒めても安くはしねぇぞ」
「おっと、バレたか。じゃあ、とっておきの情報でどうだ?」
「情報? 馬鹿か。そんなもんで腹が膨れるか」
「いやいや、大将も絶対気になるって!」
「よぉし。そこまで言うなら聞いてやろうじゃねぇか」
「聞くだけ聞いて安くしないのは無しだぜ? 本当に、まだ噂にもなってない話だからな」
「いいから、さっさと話せ」
「たくっ、取引の駆け引きってもんがねぇな……。最近、とあるカジノに――」
「極上の人間の奴隷が入荷したらしいぜ」




