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十九、代謝
変わりゆく町の中で、それをただ見守っている地縛霊の独白。
こちらは元々一本の短編として投稿していたものを、怪奇短編集用にちょこっとアレンジしたお話です。
「周りは変わっていくのに、自分だけは変われない」というのは歌詞などでもありがちなテーマかなと思います。
だからこそ!(?)オリジナルっぽい要素を入れたいなと思った結果、地縛霊視点になりました。
本分の中で霊体の変化については本人も気付いていましたが、「良い変化か悪い変化かわからない」と言っています。
これについては、私の中では悪い方の変化寄りで考えていたんですよね。
何かのマンガで読んだ話の中で「アニメとかでよくある人魂のようなコミカルな幽霊とリアルな人間の形をした幽霊がいるけれど、コミカルな幽霊というのは人としての記憶だったり知性だったり自我だったりが失われていく過程で人魂のような抽象的な形になっているので、そちらの方が危険」みたいなことが書いてあって、一理あるなぁと記憶に残っていたからです。
この幽霊は自我のあるうちに成仏することができるのか。
それともかつての誰かと同じように路地裏の淀んだ空気になってしまうのか。
果たしてどちらなのでしょう。




