二十八、百物語
百物語をやっていた語り手たち。
ついに百話目を語り終え、足を崩した瞬間に部屋の中に溜まっていた重く暗い空気が弾け、黒いモヤとなって麓の町へと向かって行くのでした。
本編の最後、百話目を飾るなら百物語の話でしょう! ということで特に大きな捻りもなく、ごくごく普通に百物語ネタをやらせていただきました。
これを書くためにここまでの九十九話を書いてきたと言ってもいいくらいですからね(笑)
ただ、最終話でありながら長編小説のプロローグのようだと思われた方もいるんじゃないでしょうか。
そうなんです。
ここから始まって、これまで登場してきた九十九の怪異たちを退治していく話を書こうとしていたんです!
私が書いてきた小説の登場人物の中に、「宮松黎」という陰陽師のような少年がおりまして、彼を主人公とするシリーズのひとつとしてこの怪奇短編集を下敷きとした話を書こうとしていた時代があるんです。
ただ、それをやるにはまず黎くんが初めて登場した長編小説のリメイクから進めなければいけない、ということになりましてですね。
一応手は付けたんですが、なかなか進まず放置してしまっていました。
そのまま長い年月が流れ、10文字怪談集をベースとした「こちら、キッカイ町立図書館フシギ分室・怪奇現象対策課! ~キッカイ町の奇怪な事件簿〜」を書き始め、そちらにちょっぴり成長した黎くんを登場させることにして現在に至る、という感じですね。
いつかは黎くんが主人公の話もしっかり書いてあげたいですけれど、それがいつになるかは神のみぞ知るということで。




