#46 ライオネルが来た
乙女ゲーらしくなってきた?
下に行ったら既に皆はライオネルを迎えていた。
おお!ライオネルだ。
久しぶりだな~相変わらず輝いてるぜ!
う~ん、やっぱり俺はライオネルが居ると安心する。
もしかして、これはインプリンティングってやつじゃないか?敵意のないライオネルと初めに会っちゃったから、俺の安全パイとして……。
「エリック。元気だったか?」
降りてきた俺に気づいたライオネルが、パッと輝くような笑顔を見せ、手をあげた。
「……うん、ライオネルも」
くぅ、眩しぃ!
笑顔と白い歯がキラキラしてるな!
「──おまちかねのライオネルの登場の割には静かな反応だね。抱きつくかと思ったのに……」
セリウスが、またもやそんな事を言い、流し目で見られた。
ふん!そう何度も慌てたりしないゾ!赤くなったりしないんだからね?
「何のこと?別にボクは、ライオネルを待ってなんか……」
くっと肩をすくめ、そう言ってやった。
「…………待ってなかったのか?」
ライオネルが、平坦な口調でそう言った。
げぇっ!!ライオネルを傷付けた!?
うわっ!悲しそうなんだけど!
「ちがーーう!待ってた!ほんとは早く来ないかなーーって!」
ダダダーっと駆けより、ドーンとぶつかるようにライオネルに飛び付いた!
バッカ!セリウスのバーカ!お前のせいでライオネルを傷付けちゃったじゃねぇか!
「──そうか、待たせたな!」
一瞬目を丸くして、驚いた顔をしたライオネルだったが、目を細め、ふっと嬉しそうに破顔し、頭をポンポンと叩いた。
──おお、間近で見るとますますイケメンだ。良かった……誤解させたままじゃ気分が……
「────ほんとエリックってば大胆……」
ボソリとセリウスが呟いた。
ハッとした。
周りを見てみると、皆がじーっとこっちを見ていた。
ニヤニヤ笑いながらセリウスが、苦笑いのゲイルが、驚いた顔のユリアが、すんと無表情のルルカが!
「~~~~違う…………ボクは……待ってたけど……待ってない…………」
慌ててライオネルから離れ、そう言ったけど……うぁぁ……もう……俺は……何言ってんだろ?
「どっちだよ」
呆れたように肩をすくめ、ため息交じりにゲイルがそう言った。
「まぁとにかく、ライオネル、無事に来られたようで、歓迎する。お前もここは久しぶりだろ?」
「ああ。相変わらず良いところだな」
ポンポンとまたライオネルが頭を叩き、すっと離れ、ゲイルとソファーに向かった。
その後ろ姿を見つめ、やっぱり安心している自分がいることに複雑な気分になった。
「……エリック……あなたは……」
と、いつの間にか近くに来ていたユリアちゃんに話しかけられた!
「ん、何?」
振り向きユリアちゃんを見ると、困惑した、何か言いたげな顔をしたユリアと目があった。
──おお、やっぱかわいいな。こう、ユリアラバーストラップとかのグッズとかあっても良さそう……
「エリックは……その……ううん、何でもない。私たちも行きましょう」
くっと袖をもたれ、引っ張られた。かわい!
うん、やっぱ女の子って分からんけど、ユリアちゃんはかわいい。こう、守ってあげたくなっちゃう?
「ライオネル、皆でイルカを見に行こうって話してたのよ。しかも、なんと離島にはペンギンが来るところがあるんですって」
ユリアと共にソファーに向かった。
ルルカが射るような視線で二人を見つめていたが、ユリアもエリックも気づかなかった……。
夏を満喫するぞ!
こっちは今から冬だけどね!




