#44 バグりやがった!?
……混沌としてきたわね……まぁ、狙い通りだったわ!ふふふふふ(汗)
部屋に案内され、早速ベットにゴロンと横になり、一息ついた。
荷物は既に送られてきていて、部屋が決まった時点で各部屋に運ばれていた。
凄いな~至れり尽くせりだな~。
「はぁ……既に疲れた……」
着いて早々にやらかして……ユリアちゃん、微妙な空気を纏ってたよな。
まさかネックレスにそんな意味があるとは。
色恋沙汰に1ミリも興味がなかったから、そんなの知らんかった。
俺の恋愛知識はちっちゃいミジンコなみなのだ。なのに……。
「……ここが乙女ゲーだからか?」
俺のやることなすこと全てに恋愛フラグが立ってる気がするのだ。
そう、まるでユリアのように。
何故だ?
「もしかして……俺がユリアと同じに憑依者だからか?」
……あ……そう考えると納得いく、気がする……。
ユリアの攻略対象はライオネル、ゲイル、セリウス、エリックのはずだ。
エリックは今俺だから、普通とは違う動きをしてる、と思う。
「…………バグってる?」
バババッと頭の中で何かが閃いた!
ガバッと起き上がった!
システムがバグってんじゃないか?
「──もしかして!」
あの謎の声!『うまく攻略になったら』って……。
あれって、もしかして、やっぱり俺はユリアになって攻略対象と婚約するはずだったんじゃないか?
それがバグってエリックになったのか?
「そんで、システムに修正が入って……エリックとして攻略対象達を攻略する……?だからすぐ攻略対象たちとフラグが立つ……」
いや、無理でしょう!!
「あり得ねぇーーーー!!」
あ?いや、無理じゃないのか?
ゲイルが言ってた。
「ドリーム国は自由恋愛の国だ」って……。でも、
「違う、そんなはずない!だって」
空に向かって叫んだ。
そう、初めてユリアちゃんと会った時、なんか音鳴ったもん!あれはイベント発生音だったはず!
それが、途中から聞こえなくなって、何だか変なことになってる。
「……ユリアちゃんの方はどうなんだろう?」
エリックは攻略対象なはずだ。
でも、何か違うってなってないか?
……話してみるか?いや、そもそも話せるのか?
全部ぶっちゃけてしまって大丈夫なのだろうか?
……まてよ……卒業パーティーまでに攻略だから、途中で確信に迫ったら、リセットとかさせられそうだ。あの声の主ならやりかねない。あんまり本編と変えてしまっては、強制巻き戻ししそうだもんな……。
リスク高過ぎ、高杉君になっちまう……。
うぁぅぁーーダメだ!こんがらがってきた!
「うぅぅぅぅーーーー」
頭を抱え、ベッドにうずくまった。
落ち着け……今のはただの妄想だ……。
とにかく俺はユリアちゃんと婚約すれば大丈夫なはずだ。
なんでかゲイルとフラグ立ってる気がするけど、きっと気のせいだ。
だって俺はライオネルが好き……
「ちっがーーーーーう!ユリアちゃんだろうが!!エリックゥ!!」
なんなんコイツ!あ、俺か!?
いや、俺じゃなくてやっぱエリックだ!エリックがライオネルを好……
「だからぁ!!そうじゃないってば!!ボケェーーーー!!」
すーはーと荒い息を深呼吸で整えた。
「…………うわぁ…………ますます疲れたぁ…………」
……考えたって分からない。
とにかく、今まで通りユリアちゃんに攻略されることを第一とする。
変なフラグに惑わされないように。
なんか、エリックって……もしかしてだけど男女どっちでもいけるヤツなのか?
乙女ゲーにそんな事ってある!?
コンコンコンと、突然ドアが鳴った。
思考の海にどっぷり浸かっていたので、ビクゥ!っと飛び上がってしまった。
「エリック様、間もなくライオネル様がご到着なさるようです。下でお待ちしておりますね」
バトラーだった。
「あ、はい」
ライオネル……まともに顔見れるかな?変な妄想してちょっと恥ずい……。
パン!っと気合いを入れ、頬を叩いた。
「……よし……今降ります!」
ベッドから降り、ドアに向かった。
どう立て直す?




