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Psycer Brain ─ 神に抗え。その力で運命を変えろ─  作者: n217 (嘯江 新)


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147/184

第147話「宣言」

能研ハウス――


「次の一撃で、お前の能力を封じる。」

グランの宣言が戦場に響く。


Compulsory executor――強制執行。


その瞬間。

ソウヤは全身に寒気が走るのを感じた。

「能力を……封じる?」

結衣も表情を曇らせる。

「そんなことまで……。」

惣一は静かにグランを見据えていた。

「……。」

一切動じない。

グランはゆっくりと歩き始める。

「名取惣一。」

「お前の神足通は確かに強い。」

「だが。」

「能力者である以上。」

「能力を失えば終わりだ。」

惣一は静かに息を吐く。

「そうか。」

「なら。」

「当てさせなければいいだけさ。」


次の瞬間。


惣一が消えた。


iddhi-vidha-ñāṇa――神足通。


右。

左。

上空。


一瞬で位置を変え続ける。

ソウヤですら、その動きを追えない。

「速すぎる……!」

タジがモニターを見ながら叫ぶ。

「いや!」

「速度じゃない!」

「位置情報そのものが飛んでる!」

グランは目を閉じた。

「逃げても無駄だ。」

「宣言は変わらない。」

右拳を握る。

「見つけた。」

その瞬間。

惣一が背後へ現れる。

掌底を放つ。

ドォン!!

しかし。

グランは振り向きもせず、その一撃を受け止めた。

「!」

惣一の目が僅かに細くなる。

「...読まれていたのか。」

グランは静かに笑った。

「違う。」

「結果が決まっているだけだ。」


その頃。


ペインは戦いを止め、腕を組んで二人の戦いを見ていた。

「へぇ。」

「グランが本気を出すと、こうなるのか。」

ラルゴも短く呟く。

「……強い。」

アランダも妖しく微笑む。

「さすがグラン。」

「私たちとは格が違うわ。」


一方、屋上。


ネネは両手を胸の前で握り締める。

「グラン……。」

マランは静かに戦場を見つめていた。

「惣一。」

「お前なら。」

「どう破る。」

その瞳には、敵を心配するような色が混じっていた。

ネリクマはその横顔を見つめる。

「やっぱり。」

「少し変わったね。」

マランは何も答えない。


戦場。


惣一は再び構えた。

「グラン。」

「一つ聞こう。」


「何だ。」


「お前は。」

「自分の能力を絶対だと思っているか。」

グランは迷わず答えた。

「ああ。」

「俺の宣言は絶対だ。」

惣一は静かに頷く。

「そうか。」

「ならば。」

わずかに笑みを浮かべる。

「そこがお前の弱点だ。」

グランの眉が動く。

「何?」

惣一は一歩踏み出した。

「能力を信じすぎている。」

「だから。」

「能力が通じない相手を想定していない。」

グランの笑みが消える。

「……。」

「面白い。」

「証明してみろ。」

惣一は静かに右手を前へかざした。


iddhi-vidha-ñāṇa――神足通。


周囲の空気が歪む。

大地が震える。

ソウヤたちは、その圧倒的な力に息を呑んだ。

惣一はゆっくりと口を開く。

「ここから先は。」

「本気で行く。」

その言葉と同時に、戦場全体を包み込むほどの霊圧が解き放たれた。

グランは静かに拳を握る。


「望むところだ。」


二人の激突は、ついに本当の頂上決戦へと突入する。


――第147話 完

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