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Psycer Brain ─ 神に抗え。その力で運命を変えろ─  作者: n217 (嘯江 新)


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135/182

第135話「混沌」

能研ハウス――


戦場は混沌としていた。


ソウヤとイレイダはペインを相手に激戦を繰り広げ、

雛儀はラルゴの怪力を受け止め続ける。

そして――

燕たちはアランダの人形部隊に包囲されていた。

「ふふ……。」

アランダが優雅に微笑む。

「本当に素敵。」

「あなた、強いのね。」

その視線は、北条燕へ向けられていた。

燕は一歩も引かない。

「あなたをここから先へは行かせません。」

アランダは小さく首を傾げる。

「真面目ねぇ。」

「だから壊したくなるの。」

指先がゆっくりと動く。


neuropastum――傀儡。


十数体の人形が、一斉に燕へ飛び掛かった。

「来い!」

燕は拳を握る。

一体目。

腹部へ拳を叩き込む。

ドォン!!

人形が吹き飛ぶ。

二体目。

蹴りで迎え撃つ。

三体目。

肩で受け流し、そのまま投げ飛ばす。

「すごい……!」

結衣が思わず声を漏らす。

風紀委員長として鍛え続けた体術。

その技術だけで、人形たちを次々と迎え撃っていた。


しかし。

四体。

五体。

六体。

数が多すぎる。

「くっ……!」

一体が背後から燕へ組み付く。

さらに別の人形が拳を振り下ろす。

ドゴォッ!!

燕は地面へ叩き付けられた。

「燕さん!」

結衣が駆け寄ろうとする。

だが。

「行かせない。」

アランダの人形が道を塞ぐ。


その時。


「結衣さん!」

小雨が前へ出る。

左目の眼帯をゆっくり外す。


Sleep inducer――睡眠誘導。


アランダを見つめる。

「……!」

アランダは咄嗟に視線を逸らした。

「危ない。」

「その能力は知っているわ。」

小雨は小さく息を吐く。

「人形には効かない。」

「でも。」

「あなた本人には効く。」

アランダは初めて表情を引き締めた。


一方。


ソウヤたち

「はぁぁぁ!」

ソウヤの拳がペインを捉える。

しかし。

ペインは笑いながら受け止める。

「いい。」

「そのくらいじゃないと。」


bloodbath Slaughter――殺戮真化。


さらに速度を上げる。

イレイダが蹴りを放つ。

「そこだ!」

ドゴォッ!!

ペインは腕で受け止めるが、わずかに後退した。

「おっと。」

「連携が良くなってきた。」


ラルゴとの戦い

雛儀は呼吸を整える。

帝凰剣を静かに構え直す。

「これ以上。」

「好きにはさせません。」

ラルゴは短く答える。

「来い。」


Storonger――怪力。


再び巨大な拳が振り下ろされる。

轟音が能研ハウスを揺らした。


屋上

ネリクマはマランを見つめる。

「まだ動かないの?」

マランは腕を組んだまま答える。

「まだ。」

「グランの狙いは。」

「能研を疲弊させることだ。」

ネリクマは目を細めた。

「……本当にそれだけ?」

マランは答えない。

その沈黙が、逆に迷いを物語っていた。


その頃

グランは静かに戦況映像を眺めていた。


「予定通りだ。」

「能研は少しずつ追い詰められている。」

グランは不敵な笑みを浮かべる。


「次の一手を打つ。」

「ペイン、ラルゴ、アランダ。」

「さらに追い詰めろ。」

「絶望は、まだ始まったばかりだ。」


その言葉と同時に、新たな命令が下された。


能研壊滅作戦は、さらに激しさを増していく。


――第135話 完

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