1話 またかい!
1話 またかい!
――鳥の声で目が覚めた。
最初に感じたのは、地面の冷たさだった。
土と朽ち葉の匂いが、やけに近い。
頬に触れる下草の感触も、寝転がっていた背中に伝わる木の根の硬さも、すべてが妙に生々しかった。
センは、ゆっくりと瞼を開けた。
見えたのは、木々の隙間から差し込む朝の光。
葉の間を縫って落ちてくる光の筋が、地面にまだらな模様を描いている。
昨夜、確かに拠点の自室で、天井を見つめながら眠りについたはずだった。
結界の調整音を聞きながら、みじめに『疲れた』と呟きながら。
だというのに、今、目の前に広がるのは森の木々……
「……あ? なんだ? どういうこと? え、俺、外に放り出された? そこまで嫌われてる自覚はなか――って、ん?」
声が、変だった。
自分の喉から出たとは思えないほど、高く、幼い。
起き上がろうとして、センは違和感に気づく。
手が小さい。
足が短い。
視界の高さが、いつもと全然違う。
地面までの距離がやけに近く、見慣れたはずの木々が、やたらと見上げるほど高く感じられた。
着ていたはずの装束もない。
代わりに、粗末なボロシャツに、穴のあいた短パン。
「……は? おいおい……ガキになってんだが……だるぅ……なんだ、これ……」
もう一度、声を確かめる。
やはり違う。
舌足らずで、鼻にかかった、明らかに子供の声。
センは自分の両手を見つめた。
ふっくらとした、小さな手。
傷一つない、綺麗な肌。
幾多の死線をくぐり抜けてきたはずの手のひらに、かつての傷跡も、握り込んだ拳のタコすらも見当たらない。
「……記憶は……あるな。……その分だけ、マシといえばマシだが……」
かつて、何度も力を失ったり、子供に戻ったことがある。
ひどい時には、同時に記憶を失ったり、体を失ったりもした。
それらの徹底した地獄と比べれば、記憶があるだけ、まだマシ……と言えなくもない。
「さて、どうしたもんかね……これは……もしかして、コスモブラッドの攻撃か?」
かるい混乱を押し殺しながら、
「存在値はどうかしらっと……この様子だと、ごっそり減ってるっぽいが……」
まずは状態を確認しようとする。
いつもなら無詠唱で瞬時に展開されるステータスウィンドウ。
――存在値、アザトライザー、各種項目、称号などなど。
膨大な数値の羅列が、意識を向けるだけで確認できる……のだが、
「無詠唱、できません、と……はぁ」
お盆の一週間は毎日10話前後投稿をすると言ったな。
あれは嘘だ。
というわけで、夏休み特別最終イベントとして、
明日からの一週間も、爆裂投稿を継続しますw
どうです、イカれているでしょう?
今回の私の渾身のイベント……
最後の最後まで、
楽しんでいただけたら本当に幸いです(*^▽^*)




