4話 量産体制。
4話 量産体制。
――数秒後。
「はい、できた」
机の上には、ポケットを叩いた時のビスケットが如く、
アザトライザーが二つになっていた。
「コピーするだけなら結構簡単やな」
「へー……ちなみに、言っておくと、俺も試してんだけどねぇ……プロテクトが硬すぎて、手も足もでなかったんだけどねぇ……全然簡単じゃなかったんだけどねぇ」
「んで、強化の方やけど……頑張ってみたけど……こっちはどうあがいても無理やな」
トウシが無理といった瞬間、センはおめめをキラキラさせて、
「なんて無様!! だからお前はアレなんだ! 何がどうとは言えんけど! そんなザマでよくもまあ銀河一の天才を名乗れたものだ! 撤回しろ! 手をついて謝れ! そして、俺の靴を食べろ!」
そのご乱心を完全に無視して、
「さっきも言ったけどアリア・ギアスがえぐすぎる。数値上昇処理そのものが保護されとるな。神気蓄積回路も固定化されとるし、成長履歴領域も封鎖済み」
解析結果を眺めながら、
「普通の管理者権限程度やと話にならん。上昇処理そのものがアリア・ギアス管理下。要するに、自力で育て上げんと数値が上昇せん」
「チート禁止、やだー。プロアクショ〇リプレイで楽したいぃ」
「ワシもそうしたいけどな……」
トウシはため息交じりに、
「特殊な環境下やと、強制上昇もできるっぽいけど……現環境では無理や。条件を満たす専用イベント領域か、開発者権限クラスの管理空間が必要になる」
「へー。じゃあ、複製したばかりのこれはゴミってこと?」
「いや、これは、ワシのデータが登録されとるから、そこそこ高い。おそらく、話に聞いたワシのフラグメントが、ペン・ケースと戦ったことで得た経験値が流入しとる感じやな」
表示された数値を見る。
アザトライザー:8000%。
「一応、システム上は『ワシがセンエースを倒した』扱いになっとるくさい」
「言っておくけど、俺、負けてねーからー。ワガママを果たすために、あえて死んだだけだからー」
「はいはい」
そう言いながら、トウシは8000%まで成長している己のアザトライザーを、興味深そうに眺めていた。
「ちなみに、トウシ先生……アザト・エグゾギアの複製の方は?」
「そっちも一応できたんは出来たけど……これ、制御するん無理やで。あまりにもエグすぎるからなぁ」




