2話 俺とトウシがいればどうとでもなる。なんだったら、トウシ一人だけでも問題ねぇ。
2話 俺とトウシがいればどうとでもなる。なんだったら、トウシ一人だけでも問題ねぇ。
「うるせぇ、俺は――」
と、センは、今回も逆切れをかますことで、先ほど同様黙らせようとしたが、
しかし、今回は誰も引いてくれなかった。
先ほどとは状況が違う。
本当にセンの命が危ないのだから、恫喝されようが殺されようが、決して引く気はないという気概を見せつける面々。
いつもの軽口の応酬とは明らかに空気が違う、張り詰めた沈黙が場を支配していた。
★
それから、それなりの時間をかけて、
魂の討論を交わした結果、
……配下連中から、
「――わかりました。王が出向くことは我慢いたします。しかし、さすがに供回りが『タナカ・イス・トウシ一人だけ』というのはやめていただきたい。すぐに、軍を編成いたしますので」
「何度も言わすな、軍はいらねぇ。俺とトウシがいればどうとでもなる。なんだったら、トウシ一人だけでも問題ねぇ。そこにオマケの俺もいるんだから、鬼にバタフライナイフ。……他の連中は、家で、のんびりミルクでも飲んでいやがれ」
「その命令だけは断固として従えません」
「ぐぅ」
最終的にぐうの音しか出なくなったところで、
天上のメンバー50人単位で扉の向こうに挑むことになった。
「大所帯、うぜぇ……敵が強大だった場合、結局、俺とトウシがお前らの盾にならないといけないってのに……」
「もしもの時は、我々をお切り捨てください。王の盾となって死ねるのなら本望」
(それができないからウゼェって話をしてんのに……根本から話がかみあってねぇから、永遠に平行線なんだよなぁ。俺がお前らを盾にするタイプの人間だったら、なんで、危険を冒して、ミカン達みたいな、基本どうでもいい連中の回収に向かおうとしてんだよ。意味わかんねぇだろ。……そもそも意味わかんねぇな。なんで、俺はあいつらの回収にここまで信念燃やしてんだ……勘弁してくれよ、俺。マジであいつら、どうでもいいわぁ。……自力で帰ってこさせろよ。研究生とはいえ、一応は、あいつらもゼノリカだろうが、甘やかすなよ)
何を言っても聞かない連中。
自分でも理解できない自分の心。
厄介な荷物をたくさん抱えて、
センは異銀河へ挑む準備を進める。
――全員で挑むと、第二アルファで何かあった時に困るので、
『朝日』や『ミシャ』を筆頭とした『待機軍』も編成。
扉の向こうに挑むのは、
神帝「セン」
特別顧問「トウシ」
PSR部隊「アダム、シューリ」
三至「ゾメガ、平熱マン」
九華「パメラノ、ジャミ、バロール、テリーヌ、カティ」
十席「ドナ、ヒッキ、カンツ、ダリィ」
百済「選抜15名」
楽連「選抜20名」
――合計50名。
今、思案している……センさんが主役の新しい作品ですが、
タイトルを、死ぬほど考えすぎた結果、なんか、色々と何周かして、
『センエース』にすることにしましたw
ちなみに、本編と合流する作品ではなく、蝉原、田中と同じで、別流単独の作品となります。
あらすじは以下の通りですw
タイトル『センエース』
・あらすじ
授業中、教え子たちが一斉に消えた。呆然としていると、女神が現れ、「あの子たちには異世界に行ってもらいました」と告げてきた。慌てて教頭や校長に報告すると、返ってきたのは「責任を取ってやめろ」の一言だった。
辞職した午後、町中にダンジョンが出現したというニュースが流れる。理由はよくわからないが、国の上層部は「ダンジョン配信をするなら支援する」と言い出した。ちょうど無職だった俺は、ダンジョン配信者になることにした。
しかし、まったくうまくいかない。ダンジョンの敵が強すぎる。てか、俺が弱すぎる。貯金を崩しながらモンスターにボコボコにされる生活を送る日々。
クラス転移事件から半年が経ったころ、教え子たちが帰還して「魔王を倒してきた」と世界に報告する。彼らは、異世界で手に入れた力でダンジョンに挑み、すぐさま世界的スーパースターになった。
俺はその様子を、ただ黙って見ていた。お前らのせいで俺は首になったのに――そう思いながら。
あいつらのせいじゃない、悪いのは女神だ。頭ではわかっていても、自分がみじめで涙がにじむ。
そんなある日、転移の罠にかかり、俺は謎の空間に飛ばされた。そこにあったのは『看板』と『ATMのような機械』だけ。看板にはこう書かれていた。
「ここは、ダンジョンの『裏面』です。隣のATMに100万円を入金すると、昨日にタイムリープできます」
――とりあえず俺は、サラ金に向かった。




