72話 最終手段だ!
72話 最終手段だ!
たとえ、内容がどれだけ高度になろうと、容易に読める。
ゆえに、
「突破じゃぁあい!」
当然のように突破。
この世でトウシにしか出来ない、不可能を可能とした奇跡。
――しかし、
「……なっ」
「どうしたぁ!」
「なんも……ない……」
「? は?」
「やられた……時間稼ぎや……あのふざけた必勝法に気づいた時から、うっすら、そうやないかとは思ったけど……」
「それはどういうことだ?!」
「ワシが『ギリギリのギリギリで解ける問題』を『デコイ』にされた……ほんまもんのサーバーは別にある……」
「……」
「残り時間3分……サーバーを探して、発見して、暗号をといて……それを、残り3分で……」
それを聞いたペンは、即座に思考を逆噴射させる。
彼の諦めの悪さは、『能天気に諦めないと叫ぶ』だけのバカではない。
つねに『合理性のある答え』を貪欲かつ執拗に求めていく。
「……くそっ! しゃぁねぇ! 最終手段だ!」
叫びつつ、ペンは、アイテムボックスから、
『無限転生を封印した魔カード』を取り出す。
かつて、ペンのメインスペシャルだった無限転生。
原初の世界で色々あった結果、現状、無限転生は、魔カード化された状態で、ペンが所有するアイテムの一つになっている。
「ルナ、こい!」
流れのまま、自身の携帯ドラゴンを召喚して、
「銀のカギにしてくれ! 時間を巻き戻して、可能性を探る! 今まで散々やってきたこと! 何度でも繰り返してやる! トゥルーエンドに届くまで!!」
『原初の世界』で何度もやった裏技。
無限転生という特異なエネルギーを有するスペシャルを、特殊アプリが内蔵された携帯ドラゴン・ルナに食わせることで、
時間遡行を可能とする神器――『銀の鍵』にすることができる。
この手法で、ペンは、これまで、何度も時間遡行を繰り返している。
ペンは銀のカギを手にとって、
「俺はまだ頑張れる!」
鍵を起動させる宣言をする。
本来であれば、これで時間を巻き戻すことが出来た。
――しかし、今回は、
「ぁああああん?! もどらない?! な、なんで?! いや、戻ってはいるのか? 記憶だけを過去に飛ばすアイテムだから……俺の意識は、この場には残る……いや、でも、なんか……いけた気がしない……」




