82話 ISA。
82話 ISA。
・ISA分析部門がセンエースの未来予測データを解析し、異常な精度を確認する。
・ISA長官『田中・イス・狩夏』が、センエースを『世界構造の根幹に影響を与える存在』と判断する。
・紆余曲折あった末、センはカルゲと直接話し合う事になる。
「――なるほど。おおよその話は理解した。……非常に興味深い」
「モルモットを見る目は不快だぜ、カルゲ。俺のことはドブネズミを見るような目で見てくれ。さすれば、その美しさのあまり、リンダリンダと歌えもしよう」
・その後、さらに紆余曲折、すったもんだ、なんだかんだ、右往左往、山あり谷あり、二転三転あり、最終的にカルゲはセンエースにISA総出で全面協力すると決断を下す。
「俺が一番、異世界アイテムをうまく使えるんだ! 危険性がどうとか、検討がどうとか、眠たいことは後回しでいいから、黙って全部俺に投資しろ!」
・センエースの提案&懇願により、国家中枢とISAが協力し異世界関連情報・転移事件の全面回収を開始する(第一アルファにも、時折、異世界から異物が紛れ込むことがある。第一アルファには、マナもナノ・スピリットも存在しないため、それらを『本来のスペック』で運用することは出来ないが、一部、有益に運用できるアイテムや人材は存在する)。
――センエースという特異な存在が、世界の根幹をかき乱していく。
★
……そんなこんなで1年が経過……
センエースは順調に影響力を拡大していく。
・ISAおよび各国情報機関との連携が完全に安定する。
・世界各国の政府が、センエースの助言を政策判断の材料として扱うようになる。
・センエースの助言により、いくつかの大規模災害や国際事件が未然に回避される。
・異世界関連事件の監視・回収ネットワークが世界規模で整備され、ISA主導による異世界アイテム管理プロトコルが制定される。
・センエースの存在は本人の希望で『世界最高機密』として扱われているが、徐々に断片的な情報が世界中に広まり始める。
「これは政府スジから極秘裏に聞いた話なんだが……どうやら、未来から来た『神の使い』が人類に助言しているらしい。国は必死に隠そうとしているようだが、最近の災害回避や国際事件の未然防止、全部その『神の使い』の助言が絡んでるって話だ」
「俺も似たような話を聞いた。最初は、よくある陰謀論か都市伝説だと思ってたんだが……この前の大地震の件で、さすがに笑えなくなった。発生前から政府の動きが妙に的確だっただろ。重要施設を閉鎖して、交通も一部止めて……。後から聞いた話だと、震源も発生時刻も、ほぼ正確に予測されていたらしい」
・センエースの未来予知により、災害関係だけではなく、国際金融市場や資源価格の大規模な混乱も未然に回避されていく。(センの記憶は有限なので、すべて完全に守れたわけではないが、限定的であったとしても、凄まじい成果であることは否めない)
・センエースという存在が各国中枢で半ば伝説のように語られるようになる。
・この頃から、センを『神格視』する動きが活発化し始める。
「神の使いの名は、センエースっていうらしい」
「人類の救済者……この世界を救ってくれる指導者」
「センエースは神の使いじゃない。センエースこそ神なんだ」




