26話 天上天下。
26話 天上天下。
「――ゼノリカの支配体制はセンエース神帝陛下を頂点としたピラミッド型の絶対的な階層性支配構造。大きく、『天上』『天下』に分かれている」
再連本部の教導室で、ミカンは、
『再連に入りたての後輩』に対して、ゼノリカの基本について教えていた。
「……『天上』は大きく分けて5種類。
――陛下の親衛隊『PSR部隊』。
――その下の『三至天帝』。
――三至の副官『五聖命王』。
――ゼノリカに認められた大幹部『九華十傑』。
――九華のサポート役である『九華第十席』
……おい、聞いているか、レン」
「いや……いやいや、聞いてらんないっすよ、ミカンパイセン。ボク、これ、覚えなきゃいけないんすか?」
……彼女の名前は『レン』。
ミカンと同じ、再連323班に配属されたボクっ子美少女。
元第60アルファの天帝で、年齢は12歳。
圧倒的な才能で、若くして、世界をねじふせたタイプの天帝。
すでに豊満な肉体を自慢にしている、可憐で快活なメスガキ。
「当たり前だ。ゼノリカの支配構造を理解するのは再連に所属する者として最低限の義務。というわけで、続けて、天下の説明に入る。天下は、天上の命令を受けて動く実行部隊で――」
・『沙良想衆』
「おもに政治・経済等の行政を担当している部門」
・『楽連』
「おもに治安維持を担当している部門」
・『百済』
「おもに諜報を担当している部門」
「この『天下三大組織』の『下』にも、星の数ほどの組織が存在していて、たとえば『愚連』は楽連の下部組織で、総数1万を超える戦闘特化の超人が所属――」
「ちょ、ちょっと! パイセン! マジで、もう、その辺で勘弁!! きつい、きつい!」
「貴様も元天帝なのだろう? ならば、相応の知性があるはず。この程度を覚える程度――」
「いや、ボク、頭はいいっすよ。けど、キモすぎて聞いてられないんすよ」
「きもっ……く、口を慎め、愚か者め。幹部に聞かれたら殺されるぞ」
「この異常カルト組織、まじ、ヤバくないっすか? 上層部の連中、そろいもそろって、神帝に過剰な媚びを売りまくるオベッカ集団で……マジ、吐きそうなんすけど」
ぐでぇ、と机に突っ伏しながら、レンは自分の髪をいじる。
「神帝陛下だ。呼び捨てにするな」
「……え、もしかして、パイセンも、狂信者なんすか?」
「……私はまともだ……だが……」
「だが、なんすか?」
「いや、なんでもない」
「なんすか、なんすか。あ、そういえば、小耳にはさんだんすけど、パイセンって、神帝陛下に会ったことがあるんすよね?」
「……まあ」
「どうでした? やっぱ、『自分が強いのをいいことにイキっている激イタ野郎』でした?」
「……」




