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【完結済】わずか100gの相撲部屋親方  作者: 眠れぬ夜の小鳥


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最終話.親方はどうなる?

部屋では今日も朝稽古から始まる。見慣れた光景だ。弟子達も汗と土にまみれながら頑張っている。

じゃあ、私は?相変わらず小さい姿で指導をしていた。


「冬吹雪、だいぶ良くなったな!指導がなくとも腰を低く保てている」

「ありがとうございます!」

「他の奴もいい動きだ。今日はここまでにしよう」

「はい!」


ドサッ。


春桜が突然倒れた。すぐさま皆が駆け寄る。


「大丈夫ですか?お水持ってきますね!」

「…助かる」


最近、彼の調子が悪い。稽古後にふらつき、倒れる事が多くなった。


「春桜、無理はするな。本場所に間に合うよう体調を整えろ」

「はい…」

「病院へ行くか?」

「休めば落ち着くので大丈夫です」

「そうか…」


確かに少し休むと顔色も良くなるようで、日常生活には支障はないみたいだ。ただ、念の為本場所直前までは稽古を見学させる事にした。


その後本場所には復帰できたが、成績が芳しくなく、引退を決意した。


「私、春桜は引退します。応援してくださった皆様、ありがとうございました!」


会見をニュースなどで知ったファン達は、引退を惜しみ涙を流したと聞いた。春桜はそれほど人気のある力士だった…。


後に春桜を病院へ受診させた所、慢性的な膝の痛みが原因で体重を支えるのが難しくなっているので、ダイエットを勧められた。現役時代の私の体重に匹敵していた為、体が悲鳴をあげたようだ。


「春桜、お疲れさま!よく頑張ったな」

「親方のおかげでここまでこれました。感謝の気持ちでいっぱいです」

「これから兄さんはどうするのですか?」

「まさか、若くしてご隠居生活ですか?」

「そうはさせない。私の代わりに親方となり、部屋を支えていく。私は彼のサポートをしよう」

「新親方誕生ですね!」

「新たな門出に乾杯だな」

「乾杯〜!!」


一方、他の弟子達はというと…。


「夏葵、初優勝おめでとう!」

「連続優勝すれば、文句なしに横綱になるから気を抜くなよ!」

「はい、引き続き稽古に励みます!」


夏葵は横綱目前まで来ていた。秋茜は大関昇進、冬吹雪は関脇昇進とそれぞれ勝ち上がっている。


私は新親方のサポートをしつつも、小さい姿のままなので、できない事は周りに頼っている。あれだけ元に戻りたいと願っていたが、今はどちらでも良くなった。小さくなった要因も、今思えば亡き女将の『私の負担を軽くする為の優しさ』なのかもしれない。命尽きるまで弟子達のそばにいようと思った…。


完(特別巡業【番外編1・2】へ続く…)

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