21.お土産
頑張って二章完結には持っていきたい。
いけるよね。多分。
サラ姉はどうやら二週間しかいられないそうだ。
残念だ。
そして、都市でのお土産もくれた。
正確な時計だ。
一応、村には日時計というものがあり、大体はそれを元に生活しており、それで事足りる。
精緻な時計はかなり嬉しい。
というのも、今まで魔法の練習でどのくらい練習したかは太陽の位置で大体を測っていたからだ。
しかし、正確な時計さえあれば、どのくらい早くなっているかが正確にわかるのだ。
おそらく、師匠は持っているような気がする(師匠の家は色々なものがある)。
だが、師匠も普段はあまり使っていなかった。
それはおそらく、この世界では日が落ちたらあまり活動するものではないからだろう。
蝋燭や薪などで灯りをつけることはできるが、やはり本を読んだりするのは昼間の方が良い。
月明かりが出ている時期は多少家族と話したり、少し考え事をしたりするが、基本的には暗くなったら寝る。
前世では、一日の十八時間から二十時間ほど活動を行っていたが、異世界ではおおよそ十三時間ほどしか皆活動していない。
そのせいもあってか、目の下にクマができている人は一人もいないし、いわゆる前世の生活習慣病である者もいない。
だから俺は太陽に従って、日が落ちたら寝る、日が登ったら起きるというサイクルに従っている。
少し興味深いのが、異世界は日が明ける頃を0時とする事だ。
正確な時計では多少ズレがあるが、大体春である今が日が明けるのが0時より前ということは、この世界では春分秋分の日を基準に時を定めているのだろう。
普段はあまり活動に時を使って指し示すことがないが、この時計は少し変わった異世界の時の概念を指し示していると思われる。
しかし、村での生活の中ではあまり時間について、何時ごろに〇〇をするのような表現をしない。
代わりに、明け方、夕方などの表現や太陽の位置による表現が多い。
そして、夜間について表す言葉はあまりない。
強いて挙げるなら、宵、暮などや満月の位置による表現があるが、あまり使われていない。
月や太陽の位置による表現が多いが、これは言語の中に位置を指し示す分類が存在するからだ。
十二聖獣という神話から取られている表現だ。
登っている太陽や月の位置をおおよそ12分割し、明け方から順に、亀、羊、虎、蛇、兎、龍、鳥、馬、象、狐、猿、狼を当てはめていく。
なので、少し曖昧な表現になる気がするが、意外と正確に時刻を伝えることができるのだ。
十二聖獣は神話によるもので、天上に一番近くに割り振られている龍と鳥が一番偉かったりもする。
まあ、そんなこんなで、正確な時計は色々と面白いことを差し示しているが、貴重であるのは確かであろう。
サラ姉にはことあるごとにお礼を言っておこう。
でも、なんかお返しをせねば……。
あっ、そう言えばサラ姉は学校で計算をやっているんだったっけ。
そしたら、方程式を教えてあげたらいいだろうか。
あれがあれば結構色々な計算がやりやすいだろうし。
そうと決まれば、まず前世で有名だった鶴亀算から教えてあげるか。
簡単に注意(''◇'')ゞ
太陽は直接見ないように。
※異世界人は少し変わった進化を経ています。
簡単な補足(''◇'')ゞ
異世界の数学は魔法陣の必要性から図形や代数の処理方法は発達していますが、一般の人々にはあまり普及していません。
(身分秩序維持や力の独占によるものではなく、純粋にあまり必要性がなかったためです)
一般市民には普通の四則演算ができれば十分です。
ただ、高級役人や貴族、軍人などは必要なので習いますが、職能学校にそのような人材はいるはずがありません(市民しか行かないから)。
ちなみに、一文字を使った未知定数の定義(一次方程式)自体、この世界でかなり先進的です(一般には全く普及していません)。
十二聖獣
異世界の神話に出てくる聖獣たち。
亀、羊、虎、蛇、兎、龍、鳥、馬、象、狐、猿、狼の順であり、真ん中にいるものほど偉い。
なぜ偉いのかというと、神格の強さである。
例えば、亀は『宝石亀は二日宝を食わぬと石亀になる』という諺の由来となった出来事で神格をかなり失ったため、最下位となっている。
純粋な強さとは関係ない。
兎(大頭領兎)は元々神格が低かったが、色々騙すことによって神格を相対的にあげた。
ちなみに、各動物はあくまで象徴である。
そして、虎は猫である。(←漢字の意味が理由ではありません)
左右にも意味があるがここで語るには少し長いので、また今度。




