14.才媛②
宿屋に着くと、威勢のいい女将さんに迎えられた。
「あら、あんたが今年の受験者かい?少し賢そうじゃないか」
私が「一週間ほどよろしくお願いします」と言うと「いいんだよ。お代はすでに領主の方から受け取っているんだからね」と返された。
「それじゃあ、ついてきな」
そう言って、私は部屋に案内された。
「基本的に宿代に三食分ついているだけど、もし外で食べることがあったら先に伝えておくれ、用意した分が無駄になったら敵わないからね」
私は「はい」と返事をする。
「そして、昼食は一応お弁当のようなものも用意できるが、多分そっちの方がいいんだよね」
「はい、ありがとうございます」
「おや、今年の子はかなり礼儀がなっているようだね。私もあんたの成功を祈っているよ」
そう言って女将さんはズンズンと部屋から出て行った。
私は夕食を食べ、明日に備えて早めに休むことにした。
◇◇◇◇
試験は非常に簡単なものだった。
レイくんに教わった、大きい数の処理方法が問われたり、この国の基本的な常識や本に書いてあった教養などが出題されていたが、私がわからなかった問題は特になかったと思う。
ただ、試験時間が二時間と長く、なかなか大変だった。
今日は一応、古本屋に見に行っておくかな。
ーーーー
女将さんに古本屋の場所を朝聞くと「古本屋ぁ?今まで試験終わりにそこにいくって言うのは聞かれたことがなかったねぇ。まあ、いくつかあるけど、品揃えが良くて、安めってなるとここだね」と教えてもらった。
そして、古本屋に向かうと、レイくんが欲しがっていた魔法関係の本を探す。
うーん。本が多いなあ。
どんな本がいいのかな。
でもなかなかわからないからなぁ。
ある程度目につく本のタイトルは覚えといて、あとで知っている人に聞くか。
◇◇◇◇
そうしてあっという間に時間が過ぎ、合格発表の日。
学校の前の壁に張り出される掲示に人が群がっていた。
えーっと私の受験番号は820だから……。どこにあるかな?
合格者は成績順に並べていっているようだ。
下の方から順に探していくが、見つからない。
ついに自分の名前が見つからないので上位者の掲示の方を一応確認しにいく。
820、820、820……。あっ、あった。
あれ?
あれれ?
もう一度、自分の受験番号を確認して、掲示の方を見る。
どうやら見間違えではないようだ。
私は入学試験は一番であったようだ。
簡単に補足(''◇'')ゞ
職能学校は基本的に平民が通う学校。(貴族でも庶子だった場合などは通うこともある)
多少の知識が必要な仕事、例えば役所や商会などで働く人材を育成することを目的としている。
二年制の学校。一年目は基礎。二年目は一部の応用。
不合格者が出ることは滅多にない(ある程度お金を持つ人や賢いと認められた人しか受けていないため)。
試験は分量が多く、受験生の大半は6割程度に落ち着く。
サラ姉が一番だったのは、どう考えてもあの少年のせい。(普通の子供は頑張って計算している横で洗練された現代の数学技術を使ったらそりゃ時間内に解き切れるよね)




