13.才媛①
語りはナレーターではないよ。(殊更視点に意識しないで軽く読んでください)
時は半年前に遡る。
ある村の少女は、都市へ出ていた。
その名も州都ガランケラ。
特にこれと言って特筆するべきこともない都市であるが、彼女にとっては十分であった。
彼女の目的は、そう、学校に進学するため、という名目で、ある少年に本をプレセントしてあげるということだ。
ちゃんと学校に進学することも彼女の頭の中にはあるのだろう。
彼女は、徴税官からもらった紙を手に、馬車に乗られて、ある学校に向かっていた。
その名前は州都ごとに一つある、専門職業訓練学校(通称:職能学校)。
この世界では、学校に通う人間はごく僅かである。
というのも、かなりの学費がかかる上、学校に行っている間は稼ぎがないからである。
なので、貴族と一部の商人や農民が通うものとなっている。
しかし、優秀な人間を拾い集めなければ、国は発展していかない。
故に、徴税官や一部の役人はその本分を全うすると同時に、かなり優秀な人間を職能学校にスカウトする役割を担っていた。
そして、スカウトされた人間は試験を受けたのちに十分優秀であれば、学費、生活費などを一定額援助(もとい給付)を受けられる。
そして、彼女は試験を受けるということで、初めて学校に来ていた。
ーーーー
「ここだよ。職能学校は」
州都に着くまでの馬車の御者さんが親切にも学校まで案内してくれて、私は学校にたどり着いた。
学校は想像の五倍か六倍ほど規模が大きく、人がたくさん出入りしていた。
「案内してくださってありがとうございます」
そう御者さんにお礼を言うと、私は学校の入り口近くの受付に向かった。
「こちらが職能学校の受付であっていますか?」
「はい。そのようなご用でいらっしゃいましたか?」
「えーっと、徴税官からの招待状で来たんですけど」
「あっ、招待状の方ですね。その招待状をお預かりしてもよろしいですか?」
私は、招待状を預け、しばらく待っていると受付の人が何か書類を記入していき、最後にハンコを五つほど押すと、私に紙を一枚渡してきた。
「はい、こちらをお受け取りください。明日の朝十時から試験を行います。大体の技能を図るものなので特段難しいと言うわけではないですが、あなたは特待希望とのことでしたので、できる限り点数を多く取るようにしてください。どの程度の援助が得られるかの判断材料になります」
試験はちょうど明日だったようだ。
「あと、今日から試験結果が出てから数日分の一週間、あなたの領主の方から宿代の援助がありまして、ここの宿を指定されているのですが、場所は大丈夫ですか?」
「はい。先ほど馬車の御者の方と確認しておきましたので」
「そうですか。それでは、明日の試験を遅れずにきてくださいね」
そうして、私は宿へと向かった。
しばらく(六話ほど)サラ姉のお話にお付き合いください。
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もしよければ、五万字の中編を書いたので読んでいただければ嬉しいです。
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