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異世界で必要なのは、魔力、知力、武力、それと……  作者: 大山小水
第二章 修行だっ

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9.頑張りターン③

そうして一日一回師匠と組み手をしていくうちに少しだけ、何か掴めたような気がしなくもない。


コインが落ちるまでの師匠の一挙一動を観察していたが、特に動いている様子もなかった。


コインが落ちると認識(・・)した瞬間にいつも吹っ飛ばされている。


そして吹っ飛ばされる瞬間を観測しようとあえてコインを落ちるのを気にせず、師匠と対峙した瞬間からずっと師匠にだけ意識を向けていると、少し時間が経ってから、吹っ飛ばされるようになった。


師匠の動きがちょっと変わったのだ。


そして、注意深くその様子を観測していくと、どうやら攻撃を受ける瞬間、師匠が吹っ飛ばす瞬間を認識(・・)していないようだ。


そこで俺は聞いてみた。


「師匠、俺を吹っ飛ばす瞬間ってものすごい速さで剣を振っていますか?」


「そんなわけがないだろうっ。そしたら練習にならないからなっ。お前が目で追える(・・・・・)くらいのスピードで振っているぞっ」


ん?目で追える(・・・・・)?一度も俺は認識していないぞ?


師匠の言葉を受けて、何日か組み手をしているうちに、気づいた。


少し視界が暗くなった時に限って吹っ飛ばされているな、と。


そして、それは瞼を閉じた瞬間であるな、と。


そして、ふと思い出す。前世での友人の言葉を。


『瞼はね、人が情報を処理できなくなったら一回その情報の流入を止めるために、一回閉じるんだよ』


そう言って、友人は電子機器の見過ぎでね最近の人はあまり閉じないから、特に働く世代は情報過多になって、病気になることが多いという話に繋げていた。


そして、今の組み手に当てはめる。


最初の頃に負けていた時は、コインが落ちたという情報を拾い集めることによって、一回情報の流入を止めるために瞼を閉じた時に師匠に吹っ飛ばされていた。


そして、師匠に注目するようになって、コインなどの情報が切り捨てられた代わりに、師匠に対する情報を拾い集めることに集中したため、目を開けている時間は伸び、それでも、瞼を閉じる時に吹っ飛ばされた。


これが、真相なのではないか?


そう思って、次は対応策を考える。


課題は明確だ。


目を瞑って生じる隙。


要はこれを無くせばいいだけである。


解決法は3通りほど考えられる。


①瞼を閉じない

②目を瞑っていても師匠を感じる

③隙が生じる瞬間を無くす


俺には①と②は実現することはできない。できたとしても、おおよそ人の範疇ではないだろう。


消去法的に取れる選択肢は③となってくる。


ではどうすれば、③を達成できるか。



そうか。


こうしたらできそうか。


解決策が思い浮かんだ俺は、師匠に挑みに行った。


サラo(`ω´ )o「レイくん、何を思いついたのかな?」

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