サラ姉②
ヤンデレはもともとそうだったんじゃない。
いつの間にかなっているんだっ!!!!!(大声)
レイ君に文字が書けるのか問い詰めた翌日。
普段は、お昼にレイ君を迎えに行っているが、今日からは毎日朝から迎えに行くようにするつもりだ。
「レイ君いますか?」といいながらレイ君の家の戸を叩くと、アンさんが出てきた。
今日来た目的を説明する。
「レイ君におしえてると楽しいので、私の家で朝から勉強おしえてもいいですか?」
「もちろんいいわよ」
「あと、お昼とかも、私の家で用意しますね」
「申し訳ないわ」
「いえいえ、これから毎朝に迎えにきて、一日みっちり教えますから」
そう言って、アンさんに許可をもらったので、毎朝欠かさずにレイ君を迎えに行くようになった。
◇◇◇◇
そこからは、毎日いろいろなことをレイ君に教えた。
まずは、本などに使われている文語体。
標準語に比べ、発音や言葉の法則自体は同じだが、純粋に一文字あたりに込められる音の数が多いので、大抵の本は文語体によって書かれている。
レイ君が最初に家に案内したときに本について興味を持っていそうだったので、そこについてしっかり教えた。
本独特の言い回しなども一通りおしえたが、レイ君はそのことについては意味を問いかけるとほとんどの言い回しを理解していた。まだ本を読んだことないはずなのになぁ。
そして私が教わることもいろいろあった。
例えば、『ひっさん』という足し算や引き算を簡単にする方法である。
いままでは、数字と数字を足していたので、2桁通しの計算までしか正確にできなかった。それ以上の桁の場合は、実際にモノを使って考えなければならなかった。
しかし、『ひっさん』はそれを書けば、それぞれの位の計算をするだけでどんな桁の数字でも足し算や引き算ができるのだ。
田舎ではそもそも扱うことのない大きさの数字だけど、レイ君はどうやって編み出したのだろう。すごいなぁ。
◇◇◇◇
ある日、レイ君に相談された。
「サラ姉!」
「レイ君、なぁに?」
「魔法の本が欲しいです」
そう、この子は魔法について、興味をもっているのだ。私はそれを聞いてから、毎日レイ君を家に帰した後、寝るまで家にあるすべての本の中身を調べた。
しかし、村のみんなが知っている以上のことについて書いている本がなかったのだ。
「うーん。こないだも言ったけど、うちにはないからなぁ」
「そっかぁ」(かなしそうな顔)
最近、この子が悲しそうにしていると、ついいろいろやってあげちゃいたくなっちゃうのよね。
あっ。こないだ、徴税官さんが来た時に「お前、ある程度読み書きと計算ができるそうだな。町に出てみてはどうか?」といわれたんだよね。
確か徴税官さんは「お前ほどできるものは町にもなかなかいない。おそらく、職能学校でも学費はもちろん、生活費なども支給してくれるだろう」といっていたわね。
ということは、その生活費でうまくいけば買うことができるかも。
「あっ。いいこと思いついた。もうレイ君に教えることもないし、うちにある本ほとんど読んじゃってるもんね」
「うん」
「じゃあ、あとはサラ姉にお任せあれ」
そういって、私は町へ行くための準備を始めた。
次回は登場人物紹介!
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