↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
三倍段  作者: 海星
PR
34/40

Netflix

 「起きて!

 お姉ちゃん、早く起きて!」

 しかしこの身体は無茶苦茶血圧が低い。

 だから全然、目が醒めない。

 「Netflixで、ヒットしたアメリカのドラマを真似しようとしてスベった韓流のドラマみたいに起こしてくれ・・・」と僕。

 「な、何よ?それ?」

 「zzzzz」

 「わ、わかったわよ!

 『ここに二つの話がある。

 1つは良い話だ。

 もう1つは悪い話だ。

 さあ、どちらから聞きたい?』」

 「どっちも聞きたくない。

 今は寝ていたい」と僕。

 「どういう事よ!?

 精一杯演じたのに!

 とにかく聞いてよ!

 先ずは『悪い話』からね?

 完全に朝寝坊。

 早く起きないと、遅刻確定よ!」

 何だ、それだけの話かよ。

 「そうかよ、おやすみー」と僕は布団をかぶる。

 遅刻ぐらいなんだ?

 留年しない程度の遅刻なら別に良いんじゃないの?

 「でも良いの?

 『将来の旦那様候補』から今朝『迎えに行く』って電話があったのに」

 ・・・将来の旦那様候補って誰だ?

 気付くとスマホに鬼電が入ってる。

 知るかいな、爆睡してたんだから。

 気付くとLINEも何件も入っている。

 鬼電の主も、LINEの主もどちらも正喜だった。

 知るかいな、爆睡してたんだから。

 男だったとき、ほぼ毎日、正喜と一緒に登校していた。

 ・・・と、いう事はもうすぐ家に来るのは正喜らしい。

 ちょっと待て。

 どうやら妹の中じゃ『正喜と僕は将来夫婦になる』と決まっているようだ。

 何考えてるんだ。

 女体化しちまったんだ。

 男と恋愛関係になる事を妹が想像するのも仕方ない事だ。

 でも正喜だけはないだろうが!

 ガキの頃、僕と正喜は『ウンコの唄』をエンドレスで一緒に歌っていた仲だぞ?

 お前は老夫婦が二人で『ウンコの唄』を歌っているのを見た事はあるか?

 『ウンコの唄』を一緒に歌っていた幼馴染み二人が結婚する事は有り得ない。


 「お姉ちゃん、早く着替えてよ!

 正喜お兄ちゃんにこんなだらしない格好、見られても良いの?」と妹。

 別に良いよ。

 何回、お互いの家に泊まったと思ってる?

 何回、正喜のハミチンを見た事か。

 悔しいが正喜のアレは、かなり大きい。

 

 「あぁ、もう!

 早く着替えるわよ!

 お姉ちゃん、女の子が扉開けたままパジャマ脱いだらダメじゃない!」

 急いで脱がなきゃダメなのか、急いで脱いじゃダメなのか訳がわからん。

 妹が咎めるのを聞こえないフリをして、扉を開けたまんま、僕はパジャマの上を脱ぎ捨てる。

 パジャマの下には何も着ていない。

 つまり、パジャマのシャツを脱いだら上半身裸だ。

 そのタイミングで扉の外を正喜が通りかかる。

 上半身スッポンポンの僕と扉の外の正喜の目が合った。

 僕は正喜にヒラヒラと手を振る。

 僕に気付いた正喜は真っ赤になって背中を向ける。

 ?

 変なヤツ。

 お互い、裸なんて何回も見てるだろうが。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。