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三倍段  作者: 海星
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10/40

工作

 小便をかけるのはともかく『悔しい』と感じる事は悪くない。

 女神は宙空から放尿する太一の股間を見ていた、が思わず囁かずにはおれなかった。

 『小さっ』

 そんな事は本来言うべき事ではない。

 しかし女神が思わずいられないほど太一は小さかった。

 デカさが全てではない。

 しかしデカさを比べるなら

 アフリカ>欧米>日本

 そして日本国内で比べると

 すごい大きい人>大きい人>普通の大きさの人>小さい人>すごく小さい人>太一

 そして

 異世界>銀河系>地球

 神>魔>獣人>亜人>人

 というくくりだ。

 太一は女神が知る、全ての世界のありとあらゆる存在の男の中で一番小さかった。


 女神は胸が小さかった。

 誰よりも小さかった。

 ここ数十万年、1ミリも成長していない。

 だから小さい太一にシンパシーを抱いた。

 『しょうがないし、私から「神の加護」を与えようかしら?』

 何が『しょうがない』のか全くわからない。

 しかし太一には『美の女神』から知らない間に加護がもらえる事が決定した。

 「美の女神なのに胸は小さいのか?」

 その質問はタブーだ。

 それを以前に言った転移者の転移先は女神により、数千年謎の飢饉に襲われた。


 太一は買った塩の塊をスライムに投げ付ける。

 スライムにとっては痛くも痒くもないようだ。

 「何だ、全然効かないじゃねーか!」

 僕は今回もスライムに溶かされながら思う。

 しかし水たまりの上を通ろうとしたスライムが苦しげにバタバタと暴れる。

 どういう事だ?

 塩を投げ付けても全く効果無かったぞ?

 水たまりの塩は効くのか?

 ! そうか!

 手に乾いた土がついてもそんなに汚れない。

 でも、手に泥水がついたら速攻で汚れる。


 乾いてるスライムに塩をふりかけてもスライムにダメージは全くない。

 だが塩水をスライムにかけたら?

 これは試してみる価値がある!

 が、今はスライムの中で消化されてる最中だ。

 時間がかかる。

 スライムの体内で溶かされて意識を失うのは4時間ほどだ。

 「死に戻り」というくらいだから、時間は死ぬ前に戻る。

 しかし体内で溶かされている間、暇でしょうがない。

 その時間に『どうやってスライムを倒そうか?』を考えている。

 塩は使ってしまったけど、時間が戻るなら使う前に戻っている。

 どうやって塩水をスライムにかけよう?

 水はいくらでもある。

 水洗トイレだし。

 水筒も大きめのヤツがある。

 柔道の試合に持ってきたヤツが。

 塩だって、異世界でサバイバルするつもりで買い込んでおいた。

 無いのはスライムに塩水をかける手段だ。

 僕は持ち物を確認する。

 金物屋でサービスでもらった竹箒(たけぼうき)。

 武器扱いで、僕は装備出来ない。

 掃除で使うしかない。

 竹箒の芯は水鉄砲の筒になるんじゃないかな?

 筒だけあっても塩水を押し出す棒がないんじゃ?

 棒はゴブリンが持ってた石斧の柄でいいじゃない。

 そうは言っても、柄と筒で全く隙間ないってのも難しくない?

 水筒にゴム蓋付いてるじゃん?

 あのゴムを柄に巻き付ければ隙間無くなるんじゃ?

 出来る、出来ないじゃない。

 水鉄砲を作るんだよ!


 ~4時間後~

 エラそうな事を言ってはいたが、それらしい水鉄砲がようやく形になった。

 水筒の中に塩水を入れて、僕はスライム退治に出発した。

 ・・・と言っても、水筒の蓋に付いていたゴムを外しているので、あまり激しく動くと水筒からの塩水の水漏れが酷い。


 まぁ、いろいろありつつもようやくスライム退治が始まりそう。

 これで『塩水はスライムに効かない』なんて話ならもう僕はクソして寝る。

 

 


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― 新着の感想 ―
スライムはすごいスピードで襲ってくるのでしょうか?塩投げて逃げる暇もないくらいなのか
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