2.契約
「ただいまー!」
玄関から聞こえる母の声に、シュベルは驚いて目を覚ました。
「はっ…!!寝てたのか…ってあの子は…!」
すぐさまベットの方を見る。
寝てるうちにいなくなっており____ということもなく、
まだすやすやと眠っている。
(…これって起こしたほうがいいやつなのかな…)
窓を見ると、外が少しオレンジ色になっており、
夕方であることを知らせてくれた。
(寝てる時間は最低でも5時間…そんな長い昼寝できるのか…?)
そんなことを考えながら、玄関へと向かった。
「おかえり」
「あっいた、なにしてたの?」
「いつも通り勉強だよ、そっちは?」
「あんまり稼げなかったわね…150ベルいかないぐらい」
「まあ、お父さんがたくさん狩ってくるだろうけどね。」
「まあね」
何気ない会話をする時間は、本当に幸せだ。
悩み事がなにもかも吹っ飛ぶ。
だが、それは彼女が起きるまでに過ぎなかった。
お父さんが帰ってきて、そのままご飯を食べているとき、
「そんなことがあったのか!そりゃ面白いな」
3人で食卓を囲んでまたまた何気ない話をしている。
ドン
急にシュベルの部屋から何かが床を踏むような音がした。
その瞬間、シュベルはものすごい嫌な予感がした。
「あら、ミニラットかしら」
「ちょっと俺が見てくる」
とお父さんが席を立つ。
「まっ待って!…じ自分の部屋だから自分で見てくるよ。
助けが必要だったらちゃんと言うから!」
「んっ、いつもより強気だな。わかった」
するとお父さんは席へ戻った。
すぐさま自室へと向かう。
(あんな少女を持って帰ってきたってバレたら…どんな
目に合うか見当もつかない…!!)
「…起きた?」
恐る恐る部屋の扉を開ける。
すると、そこには、
窓の外を眺める、金髪の少女がいた。
「ん?」
「あっ」
目があって同時に固まった。
「…シュベル殿?」
「えっなんで名前を」
その続きを言い始める前に、彼女はこちらを向き__
膝を床につけ、頭を下げていた。
「我が護人、初めまして、私の名前は
シャリール・エル 女神使でございます」
「は…はぁ…?待ってくれなんでそんな方が」
「簡単に言えば、あなたを待っていたのですよ。」
「え?」
シャリールは顔を上げる。
「あなたは、あの本を手に入れる資格がある。
あなたは、その真実を世に知らしめる資格がある。
あなたは、私と契約する資格がある。
そして、それらは義務でもある。
そういうことです。」
「どうゆうことだよ…!?」
「まあ、もっと詳しく説明すれば…あの本持ってますか?」
「あっえっと…」
シュベルは机の引き出しから、本を取り出す。
「これか?」
「ええ、その本、最初の方しか書かれてないでしょう?」
「あっ確かに」
昨日、魔術学校で読んだ時、彼らは…のところで文字が
なくなっていて、そこから白紙しかなかった。
「その本は、
「女神戦争」についての本当の真実が書かれていました。」
「えっ」
「そしてその白紙の部分、それらは元々あった文字が
7人の女神たちによって消されてしまってできたものです。」
「7人って、今いるあの7人の?」
「はい。」
7人の女神___またもや魔術学校の知識だが、
この世界には、7つの宗教があり、7人の女神がいる。
この国、ラヴィリンス国家自体はどこの宗教でもない。が、
家族での信仰をしているとこもちゃんといるので、そこら
へんはラヴィリンスはちゃんとしてるんだとか。
「えっその女神たちが、真実を隠したの?」
「そうゆうことです。詳しい内容はわかりませんが、
このままいけば、またあの「女神戦争」が起きてしまう
かもしれない」
「はっ!?」
「だから、それを止めるために私はあなたを選んだのです。」
「さあ、私とこれから旅をし、7人分の真実を集め、
世界を救うため、
私と契約をしませんか?」




