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Life is Reloded  作者: MC.Ht
第二章 『巻込編』
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16. 実情と

こんにちは!

よろしくお願いします(o_ _)o))

「…元々の目的を話す前に、背景の話からしようか。 ジン、お前さん、『ドワーフ』って種族の国が何処か知ってるか?」


  左足も違和感無く治ったギルマスは胡座をかいて迅の椅子の前に座っている。

  徐に投げ掛けられた問いに、迅は首を振って否定する。


「元は北国の東端にドワーフの国があった。 獣人族の東国とも関係は良好でな、お互いに文化交流やら人材交流やらと交易が盛んに行われてた。 この中央国では悪いイメージしか持たれてないが、獣人族ってのはそりゃ気の良い奴等が多かった。」


  思い出を語る様にギルマスは話し始めた。

  時に小競り合いがあった事や、鍛治が苦手な獣人の為に職人が沢山移住して遂には職人街が出来る程になった事など、様々な事があったと説明する。


「しかしな、ある日それを良く思わんかった奴等が動き始めやがった。 それが平人族の連中と…、エルフの王族・貴族連中さ。」


  そう言うとギルマスはリィナにチラリと視線を遣る。

  直ぐ様迅へと視線を戻すと、続きを話し始めた。


「平人族とエルフの連中の軍隊が一気に攻め込んできやがってな。 村も街も、あっと言う間に潰されていった。 俺達ドワーフにとっては数で圧倒的に負けててよ、気付いた時にゃ王都が陥落してた。 本当に、あっという間だった。」


  その後は悲惨だった、という言葉を皮切りに、ドワーフ達の処遇の劣悪さが次々と明るみになった。

  そんな処遇の中、『妖人族』への併合があり、ドワーフは妖人族という枠組みに入ってしまう。

  その枠に入っても差別や排斥は無くならず、寧ろ悪化する一方であったと言う。


「その中で判ったのは、妖人族や平人族ってのは誰かを虐げてなきゃ生きていけねぇんだって事だ。 俺達ドワーフ以外にも、ハーフの奴等も格好の餌食にされてた。 特にハーフエルフの連中なんざ目も当てられねぇくらい酷い目に遭ってやがった。」


  リィナは下を向いて震えている。

  バレットが寄り添い、肩を抱いているが聞くに耐えないといった様子である。


「ギルマス、ちっとすまねぇな。 リィナ、無理なら出とけ。 ギントに頼んで警護はしてもらうからよ。」


「いえ…大丈夫です。 ちゃんと、最後まで顛末を聞かせて下さい。」


  顔面蒼白といった表情のリィナだが、目の光は強い。

  迅は仕方無しといった格好で頷くと、ギルマスに向き直って続きを促した。


「前置きが大分長くなったな。 そういった背景が未だに残ってる事に俺達ドワーフは憤りを隠せん所まで来ちまった。 幸い俺は冒険者としても名前が通ってた事もあってな、体良く勇退させる為にこの東街ギルドのギルドマスターを当てこまれた。 これが一つの切っ掛けだ。 俺が冒険者を続けてたら、こんな事にゃなってないだろう。」


「…強制引退の恨みじゃなく、あくまで一族郎党の恨みって取ってイイんだな?」


「少し違うな。 北国で差別を受け、此処中央国でも『同盟国である北国民』であるにも関わらず奴隷やらになってる奴等の恨みだ。」


  迅はその言葉を聞くと天井を見て大きな溜息を吐いた。


「ヴェルティ、悪いが茶を淹れてくる様に係員に言ってくれ。 想像以上に長丁場になりそうだ。」


  ヴェルティは畏まりました、と言うと、部屋を出て行った。

  迅は天井を見上げたまま、


「こーりゃキッツい仕事だぜ、メタトロンよぉ。」


 と、呟くのであった。



 ーーーーー



  人数分のお茶が届き一服する。

  ギルマスは喫煙者らしく、部屋の外で一服点けると言う為、『疾風』パーティに監視を頼んだ。


  其れ程長い時間でもなく、程無くして部屋にギルマスが戻ってきた。


「すまないな、わざわざ。」


「話がスムーズに進むなら問題無ぇ。 さて、取り敢えずの所として、『何で騒ぎを起こす理由』までは進んだワケだ。 次に聞きてぇのは『どう進行するつもりだった』かだ。」


「…薄々気付いてんじゃねぇのか、ジンなら。」


  ギルマスが迅に告げると、まぁな、と迅は返答する。

 

「まさか全てが繋がってるとは、思いもしなかったがな。 だが腑に落ちん事が数点ある。」


「全て答えるさ。 何だ。」


  迅はチラリとリィナを見遣り、ギルマスに向き直り口を開く。


「今回のキーマンがリィナ、つまり『エルフの貴族の親族』なんだろうが、何故リィナが危ない目に遭う事が多かったんだ。 吸魔の森での出来事もだが、『狂陣』の連中との揉め事もそうだ。 その辺りがあまりにリスキーで一歩間違えてりゃ計画は破綻してたんじゃねぇか?」


  ギルマスは迅の問い掛けにじっと耳を傾けて聞いている。

  迅の言葉が止まったのを見計らい、口を開く。


「前者は予測が立ってなかったと言うより、軽く見ていた。 後者はお前が原因だ、ジン。」


「成る程な。 森での出来事はあくまで現場判断、『狂陣』との揉め事はボディーガードである俺やバレットをドロップアウトさせる為か。」


「端的に言っちまうとそうだ。 森での連中はお前が抑えてくれたお陰で計画が頓挫せずに済んだが、そのお前のせいで計画は破綻だ。 畜生め! …しかし、何処で気付いたんだ、お前。」


  毒付くギルマスを鼻で笑うと、迅は続ける。


「一人の平凡なエルフ冒険者を異常に心配してたのが初めの違和感だ。 緊急依頼が出たってので一旦は納得したがよ。 その次は俺らの扱いだ。 わざわざギルドマスターが手続きから何から全てやるって所でまた違和感だ。 トドメは今朝の依頼掲示板だな。 調査依頼程度なのに、取り合いしてる風が一切無かった。 まぁザッとこの辺だ。」


  ギルマスは大きな目を見開くと、溜息を吐き頭を振った。


「まさか、そんなに証拠を残してるとはな…。 参ったぜ、完敗だ。」


「さて、だ。 細けぇ事はまだまだあるが、その辺はどうでもイイ。 本題の『どう進行するつもりだったか』いや、『リィナをどう使う気だった』んだ?」


  迅のその言葉にリィナは驚きのあまり椅子から立ち上がる。

  バレットが落ち着かせて座らせようとするも座る事はなく、小刻みに震えている。


「わ、私がバラッド家の一員…だからですか!?」


「そうだと言わなかったか、嬢ちゃん。 お前さんの身柄でバラッド家と交渉するつもりだったんだよ。」


「身分向上と、同盟決裂辺りを狙ってたって所か?」


「先々言いやがるな、お前は。 そうだ。 大体そんな所だ。 平人族と組んだって何もイイ事ぁ無い。 ジン、お前さんにゃ悪いが、平人族ってのは本当にろくでなしばっかだ!」


  ギルマスの怒りをはらんだ目に迅は根深さを感じざるを得ない。

  其れ程に過酷な環境、その上平人族と呼ばれる自分達が如何に劣悪なモノかと理解せざるを得なかった。


「その辺はアンタらの所で愚痴りな。 他にも聞きてぇ事ぁあるが、まぁ聞かずとも問題無さそうだし構わねぇ。 計画がブッ潰れた以上、どう進めるつもりだったかなんて絵空事だって正直興味無くなったしな。」


  そう言って迅は椅子から立ち上がる。


「本来なら俺の家族でもあるパーティのメンバーを狙ったって事で憲兵やらに突き出して罪を償わせるんだろうが、まぁそんなケジメの取り方は好みじゃ無ぇんでよ。」


  ギルマスに近寄ると、後ろ手に縛っていたロープを腰の辺りに差していた解体用ナイフで切る。

  そのままギルマスの利き腕であろう右腕を伸ばし、掌を開かせて床に押し付ける。


「俺の若ぇ頃のケジメの取り方ってので勘弁してやらぁ。 流石に無罪放免っワケで解放出来る程、俺ぁ人間出来てねぇんでな。」


  顔色一つ変えず、迅は自慢の解体用ナイフで、ギルマスの右手小指を落とす。

  周りに居た『楽団』の面々はいきなりの出来事に驚きを隠せず、またギルマスもあまりの衝撃に目を剥く。

  更に迅はギルマスの死角にて次元鞄に手を入れ、ポーションを取り出し、切断された面にすぐ振りかける。


「この薬はイイな。 直ぐ様傷が塞がってくれやがる。 さて、これで手打ちだ。 俺もこの件では、もう何にも言わん。」


「て、テメェ、ジン…! お、俺の小指が…!」


「それだけの事をしたんだ。 小指(エンコ)一つ詰めただけで済んで助かったと思えや。 あぁ、それとついでだ。」




 ドワーフやらハーフ連中だったか? そういう奴等の解放やらは、代わりに受け持ってやらぁ。

御覧頂き、ありがとう御座いました!

ポイント評価、ありがとう御座います!!

暑さにも台風にも負けず、頑張っていきます(o_ _)o))


皆様も自然の脅威にはお気を付けください!

ありがとう御座いました!

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