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Life is Reloded  作者: MC.Ht
第二章 『巻込編』
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7. 調査開始

こんにちは!

宜しくお願いします!

  『楽団』一行と、オークの村の面々は、鬱蒼と茂る木々の間を走り抜ける。

  走る最中に足裏で枯れ木の折れる感触や音を感じるが、徐々に違う音や悲鳴が聞こえてくる。


「アニキ、すいやせん! お先に行かせて頂きやす! おいチビ! 行くぞッ!!」


「が、合点です旦那! すみませんアニキ!」


  オークのブウがその声や音に我慢出来ず、コボルトのポチとそう言って先行する。

  他のオーク連中も着いて行こうとするも、自力の差で楽団パーティよりも随分後方を走っていた。

  それを見た迅はバレットを見遣り、指示を飛ばす。


「バレット、先を頼む!」


「心得た! 一先ずは奴等の手助けで良いのだな?」


「現場での判断は任せる! お前の思う通りにやれ! ケツは持ってやる!」


「委細承知! では後程な、皆の衆!」


  そう言ってバレットは木々の枝を次々に飛び移って追い掛けていく。

  忍者の如く瞬く間にブウポチコンビの頭上まで追い付いた様子であった。


「よし、一旦ストップだ。 後方を待って村まで行くとすんぞ。 俺達だけじゃ周りの冒険者と大差無ぇからな。 警戒されるのがオチだ。」


「そ、そうですね! で、でも…後ろのオーク達とは…その、大丈夫なんですか?」


「心配すんな、リィナ。 ブウの野郎が鉄拳でもってしっかり言い聞かせてたろ。 …もし万が一が起きても俺達が居るんだ。 安心しろぃ。」


「そうだぜ、リィナ! 難癖付けてきやがるバカが居たらアタシがブッ飛ばしてやるさ!」


  迅やジャンヌの言葉に安心感を覚えたリィナは大きく深呼吸をすると、


「判りました! それでは後ろの方々と合流後に村へと急ぎましょう!」


 と宣言するかの様に言う。

  迅は『中々リーダーっぽい事言ったな』と茶化したかったのだが、それで再度機嫌を損ねられても面倒なので我慢する。


  程なくして後続の五人が合流し、迅達の言葉が通じる事にまた驚くが、遊んでいる余裕は全く無い所謂『待った無し』の状況である為、オーク五人を先頭に村へと急いだ。



 ーーーーー




  ブウとポチ、それに帯同したバレットの三人が見た光景は、正に悲惨な光景であった。

  村の周囲を囲った柵は所々破壊され、家も数件から火の手が上がっており、数件の玄関先ではオークが何人も倒れている。

  周囲からは継続的に悲鳴や怒声、何かを打ち付けたりする音が聞こえ、村は混乱の渦の真っ只中といった様相を見せていた。


「畜生、ふざけやがって! 行くぞ、チビ!!」


「待て、ブウ。 貴様武器も持たずでは些か不利であろう。 村を救うのであれば、貴様は倒れる訳にはいかぬ。 焦らずに、先ずは武器を奪うが良かろう。 …ほれ、そこで家を漁っておる不当な輩がおる。」


  息巻いたブウであったが、バレットの言葉に一度冷静になる様努める。

  ブウはバレットの指し示した方向を見ると、大きなハンマー状の鈍器を持った平人族が、数件向こうの家から出てきた。


「ポチ、貴様メイジになった様だが、魔法は撃てるのか?」


「す、すみませんバレットの姐さん…。 オイラその、魔法とかは全く判らねぇんで…。」


「貴様もリィナに教わると良い。 まぁ仕方ない、我が手を出すとするか。」


  バレットはそう言うと、太腿に仕込んだワイヤー付き苦無の『鏢』を出し、件のハンマー持ちに投げ付けた。

  練習をしていたのかセンスなのか、一撃で相手の左足の甲に刺さると、そのまま転倒させ、ワイヤー操作で足首に巻き付ける。


「ふむ、イメージ通りに上手くいったな。 それ!」


  掛け声をかけ、一気にワイヤーを引くと、それなりに大柄な平人族の男が宙に浮いて一気に目の前まで近付いた。


「後は任せるぞ。 我は周囲を警戒しておいてやる。 …なるべく音や声を出さぬ様努めよ。」


「…ありがとう御座いやす、バレットの姐さん。 よし…先ずは、テメェをブッ殺してから反撃だ!」


  ブウはそう言うと、奪い取ったハンマーを振り上げた。



 ーーーーー



  村のオークや迅達が到着すると、平人族同士の怒鳴り合いが聞こえた。

  迅は一先ずオーク達を物陰に隠れさせながら帯同させ、平静を装って村に入って行く。

  村の中心であろう通りを歩いて行くと広場が見え、そこで怒鳴り合いが行われていた様であった。


「邪魔すんじゃ無ぇぞ、偽善者野郎が! クソガキはすっこんでろや!!」


「Dクラスパーティ程度の連中が何を息巻いてるんだ! 我々『破邪の隊』に対する侮辱と見なすが、良いんだな!?」


「ケッ! Cクラス程度が舐めた口聞くじゃねえか! おい、皆! Cクラスの『破邪の隊』サマ達が俺達の相手をしてくれるってよ!!」


「なっ!? お前達、正気か!?」


「バカが! ギルドには『名誉の戦死』と伝えておいてやるよ! 女は殺すなよ!!」


  周囲の数パーティがこの中で最も序列が高く仕切り役となっていたパーティを潰そうとしている様子である。


「ジン、どうしますか? 取り敢えずこの隙に拘束されてるオークやコボルト達を解放します?」


「そうだな。 リィナ・ヴェルティ・ジャンヌの三人でオーク達と共に拘束されてる連中を解放してくれ。 俺は…このまま様子を見る。 何で平人族同士で揉めてんのか判らんからな。」


「お願いしますね? それじゃ、ヴェルティちゃんとジャンヌちゃん、宜しくね? オークさん達にも、声を掛けて行って下さい。」


「リィナさん、呉々も気をつけて下さいませ。 …貴方、リィナさんに何かありましたら、八代先まで呪われる程の苦痛を味合わせてみせますから、必死で守って下さいまし。」


「リィナ、ヤバくなったらすぐ叫べよ! アタシかバレットなら聞こえるから、すぐに来るからな! ビビって声も出ないなんてマヌケはすんなよな!!」


「リィナ様、オラの命に代えましてもお守りさせて頂きます!」


  迅は『重いなぁ』などと会話を聞きながら考えていたが、すぐ様向こうの平人族の争いに目を向ける。

  仲間を信頼する、協力者を信頼するからこそ、それ以上の遣り取りを必要とはしなかった。


「ジンも気を付けて下さいね!」


「バカ、誰に言ってんだよ。 …まぁ、何だ、あんがとよ。 気を付けて行ってこい、リーダー。」


  リーダー呼ばわりに再びプリプリと怒るリィナだが、オークの村にはそんな余裕も無い事から直ぐさま表情が引き締まる。

  オーク達と楽団パーティの面々は迅の下を離れ、村内のオークやコボルトを探しに散った。

  迅は広場の動向を見守ろうと視線を広場に移したが、その瞬間には既に『破邪の隊』は劣勢に立たされていた。


「さぁ、タンクもヒーラーももう動けんか。 んで、どうすんだ、リーダーさん? このまま戦って負けた上で散々に嬲られて生き地獄を味わうか、降参して程々に嬲られるか…選ばせてやるぞ?」


「クッ…、もう、ここまでなの、か?」


  男性だと思っていたリーダー格の人物は、会話を聞く限り女性であった。

  倒れたタンクやヒーラーは見るからに男性であり、意図的に女性のみを残された格好である。

  迅は弱い者イジメ、とりわけ男性が女性を害する行為を蛇蝎の如く嫌う。

  目の前の光景は正にそういった光景になりつつあり、迅の機嫌が一気にレッドゾーンを振り切る。

  迅の精神状態にミストルテインも反応し、次元を引き裂き飛び出してくる。


「あぁ、やっぱお前達は俺の相棒だわ。 俺の事をよーく判ってらぁな。 ブリューナクも、準備しとけよ。 今日はちっとやそっとじゃあ済まん日だ。」


  そう言って飛び出してきたミストルテインと矢筒を引き出し、矢を一本番える。


「相棒、急所に当てるんじゃあ無ぇぞ。 目一杯苦痛を味わって逝って頂くとしようじゃあねぇか。」


  その言葉の直後、迅の手から矢が放たれる。

  『破邪の隊』のアタッカーと見られるビキニアーマーの女性を殴って押し倒した山賊風の男の左肩に矢が刺さり、そのままの勢いで右肩から飛び出し、変化球が掛かった様に隣に居た男の腹部を貫通していった。

  その異変に周囲は一気に殺気立つ。


「狙撃だ! タンクは射線方向に構えろ! ヒーラー連中と魔法士連中はオンナを見張ってろ!」


「…そんな貧弱な盾でミストルテインからの矢が防げると思ってんのか? バカ共が、一気に行くぞ!」


  迅は再び数本の矢を番え、放つ。

  Dクラスパーティのタンク達が大盾を構えて防ごうとしているが、どの盾も迅の鉄矢を防げず次々と被弾して倒れていく。


「オークやコボルトの連中がこんなに矢が上手いワケ無ぇ! 野郎、何モンだ! 出てきやがれ!!」


「取り敢えず顔だけでも隠して出るか。 っと…、おぉバンダナみてぇな布があんじゃねえか。 いつこんなモン鞄に入れたっけか? まぁいいや…っと。 こんなモンだろ。」


  鼻から下を隠す様に布でマスクの如く巻いてから敵前に出る。

  だが、


「テメェ、いや、アンタ…、あの化け物Aランカーじゃ無ぇのか!?」



  即バレした!

御覧頂き、ありがとう御座いました!

ブックマーク、57.58.59.60件目、ありがとう御座います!

更新遅れに注意しながら、頑張ります!

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