33. …あれ?
こんにちは!
一日遅れて申し訳御座いません!(o_ _)o))
宜しくお願いします!
「…ん?」
目が覚めると、見覚えのある真っ白な空間に寝ていた。
意識を失う前の事を思い出そうと上半身を起こし、胡座をかいて座る。
ヴェルティが泣いてウダウダ言うので適当に声を掛けたら抱き着かれた、までは記憶にある。
何となく気恥ずかしい記憶が薄っすらと顔に蘇り、自然と動悸が激しくなる。
だがその幸せな記憶も束の間、ガクッと頭と肩を落とし落ち込んだ。
「オイオイ…、神様とは言えお嬢ちゃんとの約束一つ守れねぇってか…。」
そう呟き頭を抱えた。
何度も大きく溜息を吐いていると、自身の座っている辺りが影に入る。
フッと顔を上げると、約1日振りの顔が宙空で満面の笑みを浮かべていた。
「おかえりなさい、迅さん。」
笑顔で出迎えられるが、迅としては恥ずかしくて堪らない。
約束を守れず1日で帰ってくるなど、どの面下げてと言った所である。
「あー、何だ。 その…スマン!」
そう言って手を合わせるも、1日振りの女神様ーーメタトロンは笑顔で返答する。
「ウフフフ、迅さん、亡くなって出戻りした訳ではありませんから御安心下さい。」
「お、おぉ…。 何だ、それならイイんだが…、何でまた此処に?」
「迅さんが少し長めに気絶してるのを見越して、色々と捕捉が必要かなぁ…と思って無理矢理引っ張ってきちゃいました!」
「…あぁ、そうだな。 確かに聞きたい事が多少あるな。 一遍に出しちまっても、構わんよな?」
そう言った迅に対して、メタトロンは首肯する。
「まずは俺の力だ。 幾ら『向こうの世界でカンスト』っつっても、投石で頭フッ飛ばしたりブン殴って数メートルもブッ飛ばしたりってのは異常過ぎる。 それから魔力が無ぇって言われたが、どうにかならんのか? 魔法使える事に割とガキっぽくワクワクしてたのに残念にも程がある。 言葉もだ。 何で通じてんだ? あまり疑問に思わず自然に会話してんだが、こういうのって【異世界言語】的なアビリティが必要なんじゃ無ぇのか? 後はそうだな…、俺の相棒はどうなっちまってんだ? 九十九神っつったって、ガッチリと精神が出来ちまってるぞ。 その内擬人化するんじゃねぇのか?」
疑問をブチ撒けると、メタトロンは一つ一つ丁寧に返答する。
「それでは迅さんの力加減ですね。 まず向こうの世界で気付かれたかもしれませんが、迅さんの生きてきた世界より『酸素が濃く、重力が軽い』んです。 ほんの少しですが、迅さんのレベルになるとそういった要因がかなり大きく影響するみたいですね。」
成る程、と納得したい所ではあるが、それだけで解決するとは思えない。
そういった面持ちの迅を見遣り、メタトロンは続ける。
「それと単純なレベル差です。 最初の熊はそれなりのレベルだったとは言えレベル100の人が神器二つ使っての一撃ですからね。 迅さんの生きてこられた世界で言うならば、『一個人に核ミサイル?を撃った』感じなのかな? 二件目と三件目の野蛮な方々は完全に実力差ですね。 迅さん程の技量も無ければ先に申し上げたレベル差が段違いです。 後はちょっと驚きなのですが…、【女神の加護】というアビリティが付与されたのも大きな要因かと…。 言語の方もこのアビリティに紐付けされてました。」
自身のカンストしたレベルが三桁と言う事に驚くも、後述の理由で取り敢えずは納得する事にした。
ただし、女神の加護というアビリティは貰った記憶が無く、何かの依怙贔屓だろうと勝手に理解する事にした。
しかしながら、万能な加護である。
「次に魔力の件ですが、迅さんの中にかなり大きな魔力溜まりが出来てます。 それを放出するルートが出来て無い様ですね。 それは私の方で通してみますね。
ただ、どうしてそんなに大きな魔力溜まりが出来てるのかは不明なのです。
魔力増大の方法は、彼方で出来たお仲間から伺ってみて下さい。」
驚きの表情で迅はメタトロンを見遣る。
単純に嬉しいのだ。
魂年齢御歳89歳とは言え、頭の中身は家でゲームをしたり、野山を駆け回るのが大好きな『子供のまま大きくなった御老公』である。
しかも先に『魔力を感じない』と二人に言われたばかりであった為、嬉しさも一塩であった。
とにかく向こうに帰ってリィナに魔力の増大法を聞く事は決定事項となった。
「それから神器の件ですが…、完全に心が出来てますね。 擬人化は判りませんが、恐らく迅さんのオーダーには殆ど応える事が出来ると思いますよ。」
「まぁ、そりゃ何よりだ。 これまでウン十年可愛がってきた甲斐もあるってぇモンだな。 最後にだな…、90前のジジイのクセによぉ、その、なんだ、孫や曾孫くれぇ歳の離れた娘っ子達に年甲斐も無く、まぁアレだ、女を感じるのは…何でだよ?」
珍しく歯切れの悪い物言いをする迅だが、困惑の表情と共に羞恥の表情も見える。
メタトロンはクスリと笑うと、
「お身体が若返りましたからね。 恐らく、としか言えませんが、身体に魂が引っ張られてると言いますか、若いから反応しちゃうと言いますか、そんな感じですよ。」
そんな感じって…と迅は呟くも、納得をせざるを得ないかと考えを改める。
「さて、それでは迅さんが現状お持ちの疑問が全て解決されたなら、もう特にありませんかね? 今後色々な事があるかと思いますが、頑張って下さいね!」
何つー励まし方だ、と思うも、それもメタトロンの優しさと言うか天然な部分であろうという事で迅はスルーを決め込む。
そうして話がひと段落した所で迅は立ち上がった。
「んじゃまぁ、そろそろ戻るとしてぇ所だな。 名残惜しいモンもあるが、向こうの世界情勢調べたり生活基盤を固めたりと色々忙しいからな。 また会う日がありゃ、ちったぁ報告出来る事もあるかもな。」
「はい、判りました。 私も名残惜しいですが、迅さんの新しい人生が始まって間も無いですからね。 大変な事もあろうかと思いますが、お身体には呉々もお気を付け下さいね!」
メタトロンは気遣いの言葉を掛けると、先日同様腕を振ってドアを出した。
「今度は森からのスタートは勘弁してくれよ? んじゃあな!」
そう言ってニカッと笑うと、二度目の人生を歩み始めた世界へのドアを開け歩みを進めた。
御覧頂き、ありがとう御座いました!
期日遅れすみません(o_ _)o))




