32. そして、
明けましておめでとう御座います(o_ _)o))
今年も作品共々、宜しくお願い致します!
胸の内で正に胸を撫で下ろした。
【弓術】アビリティのスキル[近接射撃]がしっかり仕事してくれたと迅は理解した。
銃での組み打ちは遠い昔とは言え手慣れたモノであり自信はそれなりにあったが、弓矢で組み打ち無しに接近戦が出来たのは大きな収穫であった。
だが、それも【近接格闘術、剛】アビリティの総合スキルである[武神の頂点]という物騒なスキルで、自身の経験や動体視力等が忘れる事衰える事無く発揮出来たお陰でもある。
人生それなりに色々やってて良かった、と迅は自身の前世?を振り返って満足した。
さて、現実に戻ると目の前の龍人族の美人さんーージャンヌが負けを認めてくれた。
ただ、その際の言葉に迅は大きな疑問を抱く。
「なぁ、『ヤる』のニュアンスがかなり違って聞こえたんだが…気のせいだよな?」
「さぁね…。 それはアンタ…いや、サナダ様の意思一つじゃないか…ですか?」
当のジャンヌは澄まし顔をしてはいるが小刻みに震え、拙い丁寧語で質問に質問で返す。
奴隷に対する酷い扱いを考えてみると、迅は大きな溜息を吐いて額に手をやりかぶりを振る。
やれやれ、と言わんばかりの困り顔でジャンヌに向き直ると、正解かは判らずとも自身の言葉・考えで返答した。
「俺は冒険仲間を探しに来て社長にお前さんを紹介してもらったんだ。 まぁ…、途中からか最初からか判らんが殺し合いみてぇになってたのはアレだが、何とかお互い無事に済んだんだ。 その甲斐あってかお互い実力は何となく計れたワケだしよぉ。 どうだ、俺らと一緒に冒険しねぇか? 俺はお前さん(の腕前やアタッカーとしての資質)が気に入った。」
その言葉にジャンヌの顔が一気に紅潮し、迅に視線を向けるとすぐに逸らし言葉を紡いだ。
「き、気に入ったって…、何だよ、あ、何なんですか、それ…。」
「その妙な丁寧語は要らねぇよ。 まぁそういう事だからよ、嫌じゃなけりゃあ荷物纏めて着いて来ねぇか?」
迅は後方より「またあんな事を…。」だの、「主は本当に女心を誑かす天才だ。」等と聞こえるが、『あんな事』とやらを言った覚えも無ければ、『誑かした』記憶も無い。
好き勝手言いやがる娘っ子共め、と心中で文句を垂れるに止める。
そうこう逡巡してる時、背後に気配を感じ急ぎ振り向くと出立準備を終えて出てきたヴェルティが手荷物を落として涙ぐんでいる。
「お、出てきたかって…、ど、どうしたよ?」
かなり焦った様子で迅はヴェルティに尋ねると、背後に立っていた本人は顔を覆って涙声で
「御主人様…、私は、ヴェルティは必要であれども気に入っては頂けていないんですね…。」
などと訴える始末である。
迅は『コイツ何つーか意外なタイプだな』、などと思い言葉を掛ける。
「いやいや、そんな事は無ぇぞ? ヴェルティの(防御力や盾役に相応しい凄まじいまでの膂力といった)事も勿論気に入って引き取る気になったんだからよぉ。」
リィナ・バレットの両名は同時に頭を抱え、大きく長い溜息を吐く。
朴念仁此処に極まれり。
きっと目の前の二人が言っている『気に入った』の内容に大きくズレが生じている筈であろう。
迅を前にああいう言葉を掛けられると、ヴェルティやジャンヌの如く勘違いするのはほぼ確実であり、それは勿論リィナ・バレット両名も陥落する自信がある。
そんな様々な思いを知らず知らずの内に二人は共有していた、その矢先の出来事であった。
「あぁっ、御主人様! ヴェルティは…ヴェルティは本当に幸せ者です!」
そう言いながら頬を染めたヴェルティが、先の戦闘後と同様迅をその立派なーー
それこそ現在この場に居る(ジャンヌ含)女性陣全員を凌駕する双丘に抱き締めた。
何が起きたのか判らない迅はその中でもがき、ウンウン唸っている。
「あっ! ちょっ、ズルいですよ!!」
と、リィナの的外れな指摘が聞こえたのを最後に、迅はその温かく柔らかい双丘の中で意識が途絶えた。
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頑張っていきますので、新年もマッタリめのペース配分ですが、何卒よしなに(o_ _)o))




