21. 決闘-2
こんにちは!
宜しくお願いします(o_ _)o))
迅の提案は正に常軌を逸していた。
だが顔色一つの変えず迅は提案すると、ボルアは腹を抱えて大笑いする。
「ガッハッハ! そんな条件最高じゃねぇか! おう、飲んでやるよ!!」
「だ、そうだ。 ギルマスのおっちゃん、ルール変更をアナウンスしてくれ。」
「…本当に、いいんだな?」
迅は首肯し、ギルマスを更に促す。
ギルマスは一つ大きな溜息を吐くと大きく息を吸い込む。
「皆にルールの変更を伝える!
① Aランクのジン・サナダの相手は『凶陣』パーティ全員とする
② ジン・サナダが負けた場合は通例通りランクダウン、『凶陣』が負けた場合はパーティは解散し、再結成の不可条件に準じた上で、メンバー全員がGランクまでランクダウンとする
③ 負けた側の全財産はギルドに没収とする。 ただし希望するモノを一つだけ勝者が得られる権利が発生する
以上!」
会場のボルテージは一気に上がり、迅に賭けていた人達も一気に凶陣へと鞍替えし始めている。
あくまで平然としている迅だが、内心は怒り心頭といった感情は冷め、笑いを抑えるのに必死である。
そんな状況で、最前列にリィナとバレットが到着した。
「ジン! 何考えてるんですか!? あんな条件、とっても不利じゃないですか!!」
「おぅ、リィナ。 ちゃんと全財産賭けてきたか?」
予想外にリラックスしている風の迅の表情に、リィナは驚く。
「え、えぇ、ちゃんと賭けてきましたけど…。 大丈夫なんですか!?」
「あぁ、問題無ぇよ。 倍率は幾らまで上がってんだ?」
「向こうが1.2倍、ジンの方は…ひゃ、100倍!?」
「もっとツくかと思ったが熊皮とクエスト報酬?の加減でこっちのタマが多過ぎたか。 まぁいいや。 今晩は美味いメシと酒が待ってやがるな!」
そう言うと右肩をグルグルと回し、相手を見遣る。
相手の凶陣の面々は、全員がソード類やナイフ類、棍棒等を持って迅のほうを見ている。
後ろに杖や飛び道具を持っているのが何人か確認出来、遠距離攻撃も使ってくる様子である。
「何だ、自前の獲物を持ってくるかと思ったが、その辺はルールに従って支給品で来るんだな。」
そう言った後、目が座る。
「いつ振りだ、こんな人数差。 …若頭のバカがとっ捕まった時にカチ込みして以来か?」
そんな言葉を呟くと同時に、ギルマスから開戦の号令が飛び、
「いけぇぇぇ! あの舐めたガキをブッ殺せぇぇぇぇ!!」
ボルアの怒号と共に前衛約10人程が突撃して来る。
人海戦術だと見なし、迅も突撃に対して駆け出す。
迅のカンストレベルが為す脚力で一瞬の内に間合いを詰めると、剣を振りかぶる途中だった先頭の男をカウンター気味に殴りつけた。
殴られた男はその場で2回転程してしっかり足から着地するも、その直後に膝から崩れ落ちて顔から倒れた。
そこからは一方的な『暴力』であった。
前衛の荒くれ達は5分とかからず全員が拳一撃で沈んだ。
頭部を殴られた者は頭部が変形し、胴部を殴られた者は内臓を損傷したのか骨折した骨が臓器に刺さったのか、夥しいまでの量の血を吐いている。
だが、この者達はまだ『マシ』な部類であった。
後衛の魔法士や弓使い、弩使い達は更に悲惨な事になっている。
同士討ちをしたのか、矢が刺さって呻いている者や、迅の手によって曲がってはいけない方向に幾つもの関節が曲げられた者、関節が無い所で新しい関節と言わんばかりに曲がってしまっている者達が気絶して倒れていた。
いつの間にか会場は静まり返り、闘技場には迅とボルアの二人だけが立っている状況であった。
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