20. 決闘
こんにちは!
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ギルドの地下にある決闘場の控え室に通されると、外の喧騒がうっすら聞こえてくる。
決闘という事で見物人が押し掛けているのだろう。
「ジン…。」
心配そうなリィナを他所に、迅は備え付けの手甲を装備する。
「心配すんな、リィナ。 すぐに終わらせる。 お前を怖がらせた罪は、キッチリ落とし前付けてきてやる。」
「そうじゃなくって! あの相手の事、本当に知らないんですか!?」
「あぁ。 何だ、有名な野郎なのか?」
無知な質問が飛んできてリィナは額を抑えて首を振る。
「『凶陣』というパーティはBに近いCクラスのパーティで、そこのリーダーであるボルアは特に有名です。 盗賊上がりの冒険者なのですが、依頼の解決に手段を選ばず苦情が相次いでいる上に、他国のギルドでは出入り禁止になってる程の恐ろしい人なんです!」
「そうか。 んじゃ、畳んじまったら賞金出るかもしんねぇな。 序でだ、奴等全員相手にしてやるか。」
全く動じていない上にその言葉を発した迅を、信じられないといった風で見遣り、迅の両肩を掴む。
「じ、ジン! お願いですからそんな自殺行為はやめて下さい!」
「バカ野郎、リィナ。 遺恨残すと後々が厄介だ。 この機会にパーティ全壊させてやる。 俺は今、猛烈に頭にキてんだ。」
そう言うとリィナの手をそっと肩から離させ、闘技場へと向かって行った。
闘技場に入ると凄まじいまでの歓声が湧き上がる。
よく聞くと『レート』だの『賭け金』だのといった単語が飛び交っている。
やはり賭博の対象にもなっている様だ。
迅は気になったのか、近くの観客に声を掛ける。
「よぉ、おっちゃん。 賭けはどんな感じになってんだ?」
「おぉ、兄ちゃん、残念だな。 圧倒的にボルアの方が優勢だ。 奴の悪名もだが、戦闘力は圧倒的だからなぁ…。 せめて軽傷で逃げきれよ?」
心配される迅は更に機嫌が悪くなる。
だが、良い情報を聞いた。
急いで控え室に戻り、リィナに伝える。
「おい、リィナ! 観客席で賭けやってやがる! 俺の方に俺とお前らの全財産賭けて来い!」
「え!? ちょ、何言って…。」
「バレット! 観客席でのリィナの護衛頼むぞ?」
「任された。 終わったら何か褒美を期待しているぞ?」
「おうよ! 何でも言いやがれぃ!」
バレットはニヤリと笑い首肯する。
急いで闘技場に戻った迅に、言質は取ったぞ主、という言葉は既に聞こえていない。
闘技場に再び着くと、相手のボルアがニヤニヤとしながら挑発をしてくる。
「何だ、尻尾巻いて逃げ帰ったんじゃなかったのかよ?」
「あぁ、待たせたな。 おぃ、ギルマスのおっちゃん。 アンタが審判だよな?」
ボルアの挑発をスルーし、ギルマスに質問を飛ばす。
「そういう事だな。 何だ、不満か?」
「いや、そうじゃない。 提案が幾つかある。」
「ほう…。 聞くだけは聞いてみよう。」
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