表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
31/45

30

合流を果たした第2分隊であったが、カルナを殿にした事で重い空気が漂っていた。仕方ないと分かってはいても、感情は別なのだ。

「私が知っている『戦闘鬼』なら問題ないでしょう。500や600のスケルトンで殺せるなら、すでに我が国が彼女を殺しています。」

ニーナが淡々と話す。

「問題は、迎えに行けば私達が足手まといになる事でしょう。相手が人やゴブリンならやりようはあるんですが。」

ニーナの意見に第2分隊の面々は頷く。

「すいません。1つ、いいですか?」

ケイがおずおずと手を上げる。こんな空気だ。発言しにくい。

「霧が晴れています。まだスケルトンはいるんでしょうか?」

・・・。

「お兄さん、それを早く言いなさい!」

「わかってると思ったんだよ!!俺に戦況判断が出来るか!!」

「ケイ様は元気だなぁ、無事で良かった。」

「あぁ、カルナさんも無事で・・、あれ?」

いつの間にかカルナも合流していた。

「あいつらが引いて行ったから道を登ってきたんだが、大声が聞こえたから場所はすぐに分かった。」

みるみるケイの表情は崩れた。

「よがっだ。よがっだよ~。」

ケイが号泣してカルナに飛び付く。カルナは困ったように頬をかくのであった。


峠を無事に越えると栄えた町へとつながっていた。小高い山には城があり、2本の川が城下を流れる。河口は港になっていて交易船や漁船も停泊していた。城から海岸まで城下が広がる発展した町がそこにはあった。日が沈むまでにはまだ時間はある。

「アタシ達はする事があるからお兄さんは自由にしてて。」

宿が決まると第2分隊は皆いなくなった。カルナは第2分隊に連れて行かれた。カノンは宿屋で剣の手入れをしている。する事がないので銀貨14枚を握り締めて城下を1人で散策する。見つけた武器・防具屋にフラりと入った。

「おぉー。」

しっかりとしたお店だ。刀や槍も丁寧に飾られ、客1人に対して店員1人が付いて応対をしている。

「手前の店に何か?」

商品ではなく店を見ているのがおかしかったのだろう。奥からしっかりした身なりの人が出て来て話し掛けてきた。

「良いお店だなぁ、と。刀や槍を扱っているんですね。」

「手前共は武具や防具、必要に応じて異国の物も取り扱っております。今日はどのような御用でしょうか?」

「最近、刀を手に入れたんですが。」

「それはそれは。手に取っても?」

まずは数打ちを2本見せる。

「こちらは・・・束物のナマクラですな。こっちも束物ですが物は良い。実用には耐えられるでしょう。」

「束物?」

束物とは初めて聞く。

「一束いくら、として売られる刀の事ですよ。良い刀もあるんですが、だいたいはナマクラです。領主様が購入されて、農民兵に貸し出すんです。使い捨てと言うお侍様もおられます。」

今度は名刀を渡してみる。戦場で手に入れたという刀だ。

「これは・・!長船、ですか。銘からして注文打ち。長光の名品ですな。手前の『鑑定』ではどれ程の業物なのか、どのようなスキルが付いているのか分からぬのが口惜しい程です。」

「スキル?」

「ええ、注文打ちは身を清めて神事として刀を打ちます。そのせいか刀自身がスキルを持っているんです。いや、良い物を見させて頂きました。」

「あっ、もう1本あるんですが。」

一条の殿様からの拝領品を見せる。

「・・・。宗近?いや、馬鹿な。しかし。・・・。申し訳ありません。手前には分かりかねます。都の御公家様か大大名が持つような品に見えてしまいました。手前も疲れているようです。」

「いえ、色々と見て貰ったのが悪かったようです。ところで、安くて実用的な刀を探しているんですが、お薦めはありませんか?」

「安くて・・。この同田貫は剛刀と言えますな。注文打ちですが刀匠はあまり名を聞かない方です。業物ではありませんが上物です。付いているスキルは「対魔」と「発火」。銀貨10枚でお買い得です。

こちらは高田。注文打ちですが刀匠は不明。良品止まりでスキルは「対魔」のみ。銀貨4枚までお下げします。

最後は高田の束物。良い物ではあります。銀貨2枚。もちろん全て手入れは行き届いておりますし、鑑定書もお付けします。」

どうしよう、どうしよう。刀は買ってくれと言わんばかりに輝いている。

「お買い上げ、ありがとうございました。」

気が付くと3本の刀を持って店を出ていた。やってしまった。3本で銀貨14枚。おだてられ、値引きされ、気付いたら買っていた。

残金は0。どうしよう。

この世界での日本刀のランク付け。神刀等は除く。最上大業物、大業物、良業物、業物、上物、良品、普通(良い、普通、劣る)、なまくら、になります。普通の中にも3ランクあるので10ランク存在する事になります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ