夜更かしを始める/夢が追い立てる
詩二作
『夜更かしを始める』
速度の違う中途半端な大きさの雲だけ色付いていて
丁寧に巻かれた綿菓子を思い出して
あまり美味しくなかった なんて
あんな緊張(弛緩?)状態で食べても
つまらないのかも
楽しくなかったわけがない
素敵なことしかなかったはずで
疲労がわたしを可哀相にしているの
という
疑問
言いたいこと全部言い逃してる
ありがとう も ごめんなさい も
大好き も
もしかしたら だいきらい も
ギターの鳴り響く一体感の中で
空気になってしまいたいと思った
『夢が追い立てる』
今後を形作る重要なメッセージ
すきなものもひとつひとつ増えてる
でも毎日いらない言葉も届いて
伝えたい手紙は伝わらない
聞きたい返事は帰ってこない
振り返ると小さくなった背中ばかりが見えていて
(置いていくの?)
先に向くのをやめて歩み出したのは自分のくせに。
“互いに忘れてしまってはいけないのですか?”
——新しい場で必要なものには入らない
現実を充実させるために
そうして生きていくために、
いいのです。忘れてしまっても
「まだ、迷子なの?」
忘れてしまって
行き先はあちらです
現実に張り付いて
帰るときに 思い出したらいい
迷子の理由はきっとそうだったのね
ここが何処だか問うよりもずっと簡単
そして、苦しい程悲しい方法
離れても 応えなくても
忘れたわたしには関係がないのだわ
非常口から抜け出してしっかり戸をしめてね
真っ暗だと思ったその先は、
きっと今日のような青空だから
「夜更かしを始める」20111003
「夢が追い立てる(改題)」20120411




