↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/39

第6話 持ち寄った光は暗闇よりも広く

こんにちは初めまして、本作を開いて下さりありがとうございます、少し遅れそうになりヒヤヒヤしながらは、いつも通りなのですが...今回も最後まで読んでくださると嬉しいです。

 

 城壁上の騎士たちに避難命令を出した際、帰ってきた返事はこうだった


「国を守る騎士が、役目を放棄し避難するなどできません。我々はここに残りいざと言う時、命に変えてでもこの国を守り通す、レナイト様、我々はそのためにここにいるのです」


 それを聞き、私は安心し、己を恥じた、一瞬でも恐怖し逃げることを視野に入れたことに、そしてこの国は、

 彼らが語る敵に対し、まだ詰みではないということ。お父様も今の目は希望に満ち溢れているように見える、


「きっと大丈夫ですよね」


 オーガの首を落としすぐに神秘の残滓を目で確認する、それはやはり先に言った森の中に伸びていた、


「現状本陣は情報と調査から見てもあそこで間違いないか」


 少し、残滓が濃いような気がした、あの時戦ったワイバーンよりも神秘の量はオーガの方が明らかに多かった、

 ここに来てまだ2日目、思ったより戦いは早く始まるかもしれない、そんな予感がした。


 王城に戻り討伐終了の報告をした、さっきよりも周囲の空気は明るく思えた。不思議に思いラナンさんに聞いてみると


(君が言った通り派手に勝ったからね〜城壁上にも騎士たちが残ってたし、士気は格段に上がってるよ)


 ということだった、それを聞きさっき感じたことをその場でラナンに報告する


(先程倒したオーガですが、纏う神秘の量、そして残滓もワイバーンよりも明らかに多くなっていました、攻めてくる時期は思ったより早いかもと思ったんですが)


 深刻な表情をしその報告を聞く、そしてその場でまた王様に進言を始めた、


「さっき倒したものは、恐怖の量、そして強さが想定していたものよりも大きかったようです、もしかしたら攻めてくる時期は思ったより早まるかもしれません、明日より準備を始めたく思いますがよろしいですか?」


 今そんな進言をすれば士気に関わるのではとも思ったが、その場の空気は変わらない、とうに覚悟は決まっていたようだった。


「わかった、騎士団長、そういうことだ騎士団全体にもそう報告せよ」


 はっ!と返事をし城をあとにする団長と副団長、それを見送り私達もこれで一旦と部屋へ戻る、


「思った以上に早いね、だけど不可能なことは無い、騎士団は士気が高くなっている、王様たちも希望を持っている、最初の災いだ、不安も多いけど条件はすこぶるいい、」


「ですね、そういえばリリーは部屋ですよね?もう寝てますかね?」


 部屋の扉を開けるとリリーが窓の前の椅子に座っていた、こちらを見るや小走りで近づき頭を下げて、


「私も強くなりたい、お願いします、私を弟子にしてください」


 そうか、ここから戦いは見えるから、しかし教えるも何も


「えーっと、仮に君が私たちに習っても、あのレベルまで行くには、それこそ途方もない時間がかかるよ」


「構いません今よりも強くなれるなら」


(強くなりたい、か)


 似ていた、理由こそ分からないがこの子には昔の私たちの家族の懐かしさを感じた、


「魔法はラナンが教えるとして、体術は私が教えようか」


 そう納得させる、ベッドで遠慮するリリーを挟み川の字で寝かせ、二人で外に行き、国の上空へと向かう。


「念には念を、君の神器を使って結界を貼る、神器でしか貼れない結界をね」


「そんなもの教えてもらった試しありませんが」


「私がこの世界に来る前君は私を残すためにその神器を使った、それと要領は同じだよ、この国を護りたいと強く願えばその神器は答えてくれる、私の時のように」


 護りたい、来て日も浅い、そこまでの思い入れを持てるほど時間を過ごしていない、


(ならなぜ先程戦った?)


 守りたかったから?違う、私は


(彼らは私と違うから、消えていい存在では少なからずない、踏みにじられていいものではない、理不尽な災いで)


「滅んでいいものではない」


 これが私が出した答えだった、ただ守りたかっただけじゃない、どちらかといえば哀れみだ、理不尽に消えてしまう、明日を望むものが、縋り付くものが消えていくのは、あまりにも悲しいと、過去に痛いほど学んだから。


 強く願う、ここは滅んでいいものではないと、ここはまだ在るべき場所であると、指輪を強く握る、すると青い光が筋になって自分の周りを回り始めた、


(契約を結び、彼の地への加護を定める)


 頭によぎる文字、それに従い言葉を紡ぐ


 「"私が死なない限り、この国は守られる""範囲全ての人間が滅びを願わぬ限り、この結果消えず""存続を願う限り、私の神秘は全てのものの鎧となり、剣となろう"」


 三つの雫が空に波紋を広げ、円はやがて国をつつみ結界となる、やがてその色姿を景色と同化させていく、これが指輪の力


 "契約による守護であった"


 少し疲労感を覚える、部屋に戻り再び川の字にリリーを挟んで眠りにつく。


  起床するとラナンさんは既に騎士団に向かったとレナイト様から聞かされる、昨日約束した手前リリーに体術から教えることになった。

 とは言っても基礎体力からだったので至って簡単なトレーニングだった


「どこが軽くなんです?筋トレしてから3分休憩で城の周り3周、を5セットって、間の休憩も5分...」


「私がやってたのこれより全然きついけど、」


 それを聞き青ざめるレナイト様とリリー、それを横目に剣の素振りを続ける。


 トレーニングも終わりラナンさんと合流してからようやく普通の観光をする。なんでか知らないがレナイト様も一緒である、


「なんでです?」


「だってリリーちゃんの服を買うんでしょう?私はここの立地に詳しいですし歳もそこまで離れてませんから」


 と、ウッキウキのレナイト様、集まる視線、気が休まらない。

 道中串焼き?のようなものを買って食べたがし味は似通っていた、懐かしさに涙を零しそうになる。


 歩いていて感じる、昨日の夜願った事は正しいと。

 飛び交う声、交わされる笑顔、これが外から来たものに滅ばされていいはずはないと、理不尽に壊されていいものではないと。


 昼食を食べ今度は私が騎士団に、ラナンさんはリリーに魔法をレナイト様と教えるそうだ。

 騎士団に着くと早々にルーシア様に声をかけられ勝負を持ち込まれた、周りの騎士団員も、やれー、とはやしたてる。

 勝負を始めると前回よりも早く、以前より隙が無くなっていた、大剣の大振りは早くもすぐに次に移れる姿勢に、

 間合いも半歩の間合いですぐに攻撃を察知する、驚異的な成長速度、というより前回が小手調べだったのかもしれない。大剣の間合いの外に出て、納刀の動きをとる、大剣を振り下ろすのに合わせ鯉口を切るかのようにし、抜きつけで勝負を決める。前回よりも白熱した戦いになった、


「見たことない剣術だな、どこで習ったんだ?」


「昔父にならいました、剣術、弓術、体術、最期まで敵いませんでしたが」


「へぇ〜すげーな、いずれ会ってみたいものだ」


 機会があればと嘘をつくのも、死んでいるとも言えずその場は笑って誤魔化した。

 そこからは団長と一緒に団員に教えていった、剣術は既にあったものの、いくつかの技に関して聞かれ教えた。

 そのほとんどが剣の形が違うため元の剣術の方がいいと言ったが、聞かれたものには誠実に答えていく、


 2時間ほどたちラナンと合流し、リリーとレナイト様、ラナンを先に部屋に帰す、ある計画を話に国王の元に向かった。


「演説だと?」


「どちらかと言うと宣誓が近いですが、襲撃が始まれば、国民が恐怖するのは必然でしょう、前もって話早いとこ


 恐怖を乗り越えさせ希望を持たせる、全員とはいかずとも、希望を持つ者が増えれば敵の強化を防げます。」


「なるほど、では今すぐ始めよう、いつ来るか分からんしな!」

 そう言い国王は階段をのぼり2回のベランダへ行き拡声器の魔法?のようなもので声を張る


 ーーロベルティア王国の民よ我が声を聞け 噂で聞いたことのあるものもいよう 知らぬものもいよう 今この国には未知の敵が迫っている その敵は我らの恐怖を糧に強くなる ゆえに恐れるな 希望を持て 我らが騎士団は勇敢に今も訓練しその刃をとぎ続けている そして先日この敵の尖兵を打ち負かした旅人も助力をする 我が国には盾も剣もある 今必要なのは諸君らの希望と勇敢さだ 小さくとも良い 集め同じ信念のもと光を灯し恐怖と絶望という暗闇を照らせ ただ信じよ我らが勝利を この国の 諸君らの明日をーー


 国全体が沸き立つ、明日を望む声は住宅街に、繁栄を望む声は商業街に、国の存護を叫ぶ声は騎士団から、様々な希望の声が、こだまし、ひとつの希望、"未来への渇望となって"国を照らす


 襲撃は思ったより早かった、翌日明朝、かなりの数の気配がこちらに進んできた、体の芯から凍るような恐怖、起きてラナンさんと目を合わせ行動に出る。


「リリー、絶対にここでちゃダメだよ、お姉ちゃんとの約束」


 そういい手を握るラナンさんを置いて国王に報告をする


「ついに来たか、騎士団全員に敵襲を知らせよ、城門当たりは警戒体制を」


「承知しました、王もご無事で」


「お前もなローブスト、無事に戻るのだぞ」


「敵は今のところ正門側のみです、各門警戒しつつ正門に戦力を集中しもうの内側に馬を配置、連絡兵は交代で交互に情報を交換させます」


「それで良い、任せたぞローブスト騎士団長、ティナ騎士団副団長よ」


 そういいみるみると陣形が整い、国民は屋内へと非難、しばらく静寂が国を包んだ。


 森の方角から雑踏が響く、数百、数千の足音、ゴブリン。同時に先日聞いた地を鳴らす足音が数十。オーガ、咆哮が数十、ワイバーン。

 騎士達は面食らい僅かに、しかし確かにほとんどが足が下がる、やはりこの世界の人間にとってこの戦力は過剰と言っていいほど確かな恐怖だ。


「みんな怖がらないで、私が支援する、あいつらは斬れるし殺せる、そのために今までその剣を研いできたんでしょ!」


「防御補助(プロテクトアシスト)身体強化(ブースト)、再生補助(リジェネイションアシスト)」


 ラナンさんが魔法を使った、もうそこまで魔法をと思い目を丸くし、そんな場合じゃないかと敵に向き直る、

 ティナさんが風の弓を構える、合わせてこちらも魔法を行使する。

 オーガが2体こちらに迫る、本来なら魔法では太刀打ちできない、だがそれは、


「暴風の矢(ゲイルアロー)」「猛炎の剣(ブレイズソード)」


 迫る2体のオーガに照準を合わせ開戦の一撃を放つ。



 風の弓を放つ、いつもと同じように


(あれ?魔法がいつもより打ちやすい、というか威力が増してる、昂ってるのかしら私も)


 攻撃は見事にあたる。矢は眉間を貫き、剣は敵を一刀両断、指輪の効力はしっかり聞いていて安心した。

 味方の士気が上がる、足の下がった騎士たちも今はまっすぐ敵を見すえている。


「突撃!!1匹たりとも城門に近づけるな!!」

最後まで読んで下さりありがとうございました、コメント評価感想等宜しければよろしくお願いします。

次回はまた1話ずつ出していきます、お待ちください

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。