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二章 第28話前 魔法と学徒の森 戦帝の治める国
子供たちに語るには、ここは外せないだろう
大きな転換点、そして、災の恐ろしさを再確認したあの時ーー
「今日も、本を読んでいこうか」
そういうと、みんなが半円に集まり、暖かく囲まれる
これから語るのは、前の続き、迷霧、あるいは勇者の森と、最強と謳われた帝国の話
人と、エルフの国は、彼に苦痛に満ちた教えを残す
その苦痛は、人に背負えるものではない、人には過ぎたものだった、だからーー
「先生、大丈夫? 」
「ごめんごめん、目にゴミがね、後で掃除しよっか」
視界が霞む、だと言うのに、あの時の光景はやけに鮮明に見えた
肩代わりは効かない、共に背負うことも、叶わない
ーーだから、彼が背負ったのだ、世界が、人が、背負っていた業と痛みを
そしてそれは、彼のものではない、なのに彼は全てを背負っていた
理不尽なんて、彼は慣れっこだったから
悲劇なんて言えない、哀れみなんて向けれない
ーーそれが何より、悔しくて、情けないと今も思う




